血液がん治療の合併症と副作用

白血病

急性白血病の治療では、大量の抗がん剤を併用する化学療法が行われますが、このときに強い副作用が現れます。貧血、白血球減少、血小板減少、吐き気・嘔吐、脱毛、口内炎、心臓機能の低下、膀胱炎などの症状が現れることがあります。副作用を軽減する薬を使用することが勧められます。

造血幹細胞移植※を受ける場合には、移植前に行う大量化学療法で強い副作用が現れます。また、移植後に強い拒絶反応が起こることもあります。

※造血幹細胞移植:健康な造血幹細胞を移植して正常な血液を作るようにする治療法

悪性リンパ腫

R-CHOP療法などの化学療法で、副作用が現れます。R-CHOP療法で出やすいのは、口内炎、脱毛、心臓機能障害、肺障害、脱毛、膀胱炎などです。その他、使用する抗がん剤によっては、吐き気・嘔吐、しびれなどの末梢神経障害、貧血、白血球減少、血小板減少などが現れることもあります。

多発性骨髄腫

ボルテゾミブでは、副作用として、末梢神経障害(手足のしびれ)、下痢、便秘、骨髄抑制(貧血、白血球減少、血小板減少)などがよく起こります。レナリドミドでは骨髄抑制、発疹、深部静脈血栓症※など、サリドマイドでは末梢神経障害、眠気、発疹、深部静脈血栓症など、ポマリドミドでは骨髄抑制、発疹、深部静脈血栓症などがよく起こります。カルフィルゾミブでは、骨髄抑制、高血圧、発疹などが起こります。また、免疫調整薬のレナリドミド、サリドマイド、ポマリドミドは、催奇形性※をもつ薬なので、医療機関による厳重な管理のもとで使用することになっています。

※体の深部にある静脈に血栓ができる症状
※妊娠中の女性が薬物を服用したときに胎児に奇形が起こる危険性のこと

(監修:日本赤十字社医療センター骨髄腫・アミロイドーシスセンター長  
鈴木憲史先生)

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