血液がんの治療方針

  • 急性白血病の治療は「寛解導入療法」「地固め療法」「維持・強化療法」の3段階で進む。
  • 悪性リンパ腫の治療は病型と進行の速さで決める。
  • 多発性骨髄腫では自家造血幹細胞移植が可能なら移植を行う。

白血病

急性白血病の治療は、「寛解導入療法」「地固め療法」「維持・強化療法」という3段階で化学療法が進められます。寛解導入療法は、骨髄中の白血病細胞の数を、全白血球数の5%未満に減らし、寛解状態を目指す治療法です。大量の抗がん剤を組み合わせて使用します。地固め療法は、寛解導入療法に引き続いて行われる化学療法。やはり抗がん剤を組み合わせて使用し、さらに白血病細胞を抑え込みます。維持・強化療法は、寛解※状態を維持するため、定期的に抗がん剤を使用します。化学療法を行っても十分な効果が得られなかった場合や、治りにくいタイプである場合には、造血幹細胞移植※を検討します。

※造血幹細胞移植:健康な造血幹細胞を移植して正常な血液を作るようにする治療法
※寛解:症状が一時的に軽くなったり,消えたりした状態

慢性骨髄性白血病の治療は、まず分子標的薬(イマチニブ、ニロチニブ、ダサチニブ)を使用し、殆どがこの段階で効果を示します。効果がなければ、ボスチニブを含む他の分子標的薬に変更します。移行期を経て急性転化期になった場合には、造血幹細胞移植を検討します。移植が可能なら移植を行い、移植ができない場合には、分子標的薬と抗がん剤による治療を行います。

慢性リンパ性白血病は、0期からⅡ期までは経過観察、Ⅲ期以降になったら化学療法を行います。

悪性リンパ腫

悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)の治療は、病型と悪性度(進行の速さ)によって決まります。悪性度は、低悪性度の「インドレントリンパ腫」、中悪性度の「中等度アグレッシブリンパ腫」と「アグレッシブリンパ腫」、高悪性度の「高度アグレッシブリンパ腫」に分類されています。

多発性骨髄腫

多発性骨髄腫の治療は症状が現れ、多発性骨髄腫と診断された時点から始まります。自家造血幹細胞移植※ができる場合には、薬物療法に続いて移植が行われます。自家造血幹細胞移植ができない場合や、移植を望まない場合は、薬物療法が行われます。

※自家造血幹細胞移植:患者自身の造血幹細胞をあらかじめ採取・保存し、それを移植に用いて正常な血液を作るようにする治療法

(監修:日本赤十字社医療センター骨髄腫・アミロイドーシスセンター長  
鈴木憲史先生)

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