血液がんの進行度

白血病

急性白血病には進行度分類がありません。

慢性骨髄性白血病は、「慢性期」「移行期」「急性転化期」に分類されます。最初は慢性期ですが、その後、移行期、急性転化期へと進むことがあります。

慢性リンパ性白血病は、「0期」「Ⅰ期」「Ⅱ期」「Ⅲ期」「Ⅳ期」に分類されます。進行が遅いため、Ⅱ期までは経過観察、Ⅲ期以降が治療対象となります。

(表) 「慢性骨髄性白血病の病期」

慢性期 骨髄では白血病細胞が増えているが、多くの場合、特に自覚症状はない。この時期に治療を行わなかった場合や、治療で十分な効果が得られなかった場合は、3~5年で移行期を経て、急性転化期へと進行する。
移行期 慢性期から急性転化期に進行する時期。治療していても薬が効きにくくなり、貧血、発熱、出血傾向などの症状が現れるようになる。
急性転化期 急性白血病と同じような状態になる。貧血、白血球減少、血小板減少による症状が現れ、治療が困難な状態になる。

(表) 「慢性リンパ性白血病の病期」

0期 血液中のリンパ球や骨髄のリンパ球が増加している。
Ⅰ期 0期の状態に加え、リンパ節の腫れがある。
Ⅱ期 0期~Ⅰ期の状態に加え、肝臓と脾臓のどちらか、あるいは両方に腫れがある。
Ⅲ期 0期~Ⅱ期の状態に加え、貧血がある。
Ⅳ期 0期~Ⅲ期の状態に加え、血小板減少がある。

悪性リンパ腫

悪性リンパ腫の進行度は、リンパ腫のできている数と部位によって決まります。リンパ腫が1か所ならⅠ期、2ヵ所以上でも上半身か下半身のどちらかに限られていればⅡ期、上半身と下半身の両方にあればⅢ期、リンパ腫がリンパ外臓器に広範に広がっていればⅣ期となります。

(表) 「悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)の病期」

Ⅰ期 リンパ腫が1か所に限られている。
Ⅱ期 リンパ腫が2ヵ所以上あるが、横隔膜を境にして、上半身か下半身のどちらかに限られている。
Ⅲ期 リンパ腫が2ヵ所以上あり、横隔膜を境にして、上半身にも下半身にもある。
Ⅳ期 リンパ腫が、リンパ節以外の臓器にも広がっている。

多発性骨髄腫

(表) 「多発性骨髄腫の病期」

Ⅰ期 血清β2ミクログロブリンが3.5㎎/ℓ未満
血清アルブミンが3.5g/㎗以上
Ⅱ期 Ⅰ期でもⅢ期でもないもの
Ⅲ期 血清β2ミクログロブリンが5.5㎎/ℓ以上

Ⅱ期には以下の2つが含まれる。
・血清β2ミクログロブリンが3.5㎎/ℓ未満で、血清アルブミンが3.5g/㎗未満のもの。
・血清アルブミン値に関わらず、血清β2ミクログロブリンが3.5㎎/ℓ以上、5.5㎎/ℓ未満のもの。
(注)最近、R-ISS分類も併用され、LDH値と染色体異常が加わりました。

多発性骨髄腫

(監修:日本赤十字社医療センター骨髄腫・アミロイドーシスセンター長  
鈴木憲史先生)

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