乳がんとは

  • 乳がんの生存率は比較的高く、もし進行していたとしても治療法がいくつもある
  • 再発予防のための治療を含めると、治療期間は5~10年に及ぶこともある。

乳がんは「乳腺」に発生するがんです(図1)。乳腺は、乳汁を作る「小葉」と、乳汁を運ばれていく「乳管」で構成されています。乳がんのほとんどは、乳管の内側を覆う上皮細胞から発生します。乳管や小葉の中の内側にとどまっているがんを「非浸潤がん」といいます。がんが、乳管や小葉の外に出るまで進行している場合が「浸潤がん」です。

がん種別5年生存率

浸潤がんの場合は、がんがリンパ液や血液の流れに乗って運ばれ、乳腺から離れた臓器に転移している可能性があります。つまり、がんが発見された段階で、多くの場合、画像検査には写らない程度の微小転移が起きていると考えられているのです。手術で乳房のがんを取り除いても、再発が起こることがあるのはこのためです。早期の段階から微小転移が起きていることが多いため、「乳がんは全身病である」と言われることがあります。
乳がんの特徴として、他のがん種の中でも比較的死亡率が低く(図2)、早期に発見できればほぼ完治を望めることが挙げられます。もし進行していても、治療法がいくつもあります。

がん種別5年生存率

(引用:全国がん罹患モニタリング集計 2003-2005年生存率報告
独立行政法人国立がん研究センターがん研究開発費「地域がん登録精度向上と活用に関する研究」平成22年度報告書)
乳がんのもう1つの特徴は、治療期間が長いことです。手術後5年以上経ってから再発することも少なくなく、できるだけ再発を抑えるために、5~10年程ホルモン療法が行なわれることも珍しくありません。(長期にわたる治療期間の中で、入院期間はごくわずかです。)

(監修:医療法人湘和会 湘南記念病院 かまくら乳がんセンター長 土井卓子先生)

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