大腸がんとは
- 大腸がんの5年生存率は、約70%と比較的高い。
- 術後の再発も少なく、再発しても早期発見すれば治癒する可能性が高い。
大腸がんは、大腸の粘膜に発生するがんです。大腸壁は、内側から、粘膜、粘膜下層、固有筋層、漿膜下層、漿膜という層に分かれています。大腸がんは、最も内側の粘膜で発生し、進行するにつれて深くまで達するようになります。
粘膜と粘膜下層にとどまっているがんを「早期がん」、粘膜下層を超えて広がっているがんや、他の臓器に転移しているがんを「進行がん」と呼びます。
大腸がんは、大腸のどこにできているかによって、「結腸がん」と「直腸がん」に分けられます。結腸には、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸が含まれます。これらの部位にできたがんが結腸がんです。それ以外の直腸にできたがんを直腸がんといいます。直腸は、直腸S状部、上部直腸、下部直腸に分けられます。
5年生存率は、他のがん種と比べて、高い方です。部位別で見ても、結腸がんも直腸がんも差はありません。
大腸がんは、手術後の再発が少なく、再発しても早期発見すれば手術で治癒する可能性が高いです。早期発見のためには、治療後の定期検診が大切です。
(引用:全国がん罹患モニタリング集計 2003-2005年生存率報告
独立行政法人国立がん研究センターがん研究開発費「地域がん登録精度向上と活用に関する研究」平成22年度報告書)
(監修:がん感染症センター都立駒込病院外科部長 高橋慶一先生)