皮膚がんの進行度

  • 悪性黒色腫(メラノーマ)では原発巣の厚さやがんの広がりで病期が決まる。
  • 有棘(ゆうきょく)細胞がん、基底細胞がんでは腫瘍の大きさと広がりが重要。

悪性黒色腫

原発巣のみの場合、潰瘍なしなら、がんの厚さ2㎜以下がⅠ期、2㎜を超えている場合がⅡ期です。潰瘍※ありなら、がんの厚さ1㎜以下がⅠ期、1㎜を超えている場合がⅡ期です。リンパ節転移がある場合がⅢ期、遠隔臓器への転移がある場合がⅣ期です。

※潰瘍化:皮膚表面が炎症を起こしてできた傷が深くえぐれたような状態

(表) 「悪性黒色腫の病期分類」

厚さ・潰瘍→
部位・転移↓
がんの厚さ 潰瘍なし 潰瘍あり
がんは原発巣のみ 1㎜以下 ⅠA ⅠB
1㎜を超えているが2㎜以下 ⅠB ⅡA
2㎜を超えているが4㎜以下 ⅡA ⅡB
4㎜を超えている ⅡB ⅡC
1個のリンパ節転移がある
2~3個のリンパ節転移または、リンパ節転移を伴わない皮膚や皮下の転移がある
4個以上のリンパ節転移または、リンパ節転移を伴う皮膚や皮下の転移がある
別の臓器へ転移している Ⅳ期

0期:上皮内がん

日本皮膚悪性腫瘍取扱い規約 2010年8月(第2版)(金原出版)より作成

有棘(ゆうきょく)細胞がん

がんが2㎝以下で、真皮から皮下組織までにとどまっていればⅠ期。2㎝を超えているが、真皮から皮下組織までにとどまっている場合はⅡ期です。がんの大きさに関わらず、がんの深さが皮下組織を超えている場合、あるいは所属リンパ節(首・わきの下・脚の付け根のリンパ節)に転移している場合はⅢ期です。6㎝以上のリンパ節転移があるか、所属リンパ節を超えて遠隔転移をしている場合がⅣ期です。

(表) 「有棘細胞がんの病期分類」

0期 悪性化した細胞(がん細胞)は出現しているものの表皮の中にとどまっている。この時期を表皮内がんと呼ぶが、これはがんの一歩手前の状態。本物のがんではない。
Ⅰ期 腫瘍の大きさが2㎝以下で、真皮だけ、または真皮から皮下組織の中にとどまっている。
Ⅱ期 腫瘍の大きさは2㎝を越えているが、真皮、または真皮から皮下組織の中にとどまっている。
Ⅲ期 腫瘍の大きさにかかわらず、腫瘍の深さが皮下組織を越えて、さらに深い筋肉、軟骨、骨などにおよんでいる。
または腫瘍の大きさにかかわらず、所属リンパ節と呼ばれる首、わきの下、太もものつけ根のリンパ節に転移がある。
(注:同時にいくつもの腫瘍が発生している場合は、その中の最も進行した状態のものを代表と考えて病期分類を行う。)
Ⅳ期 最大径が6㎝以上のリンパ節転移がある。
または所属リンパ節を越えて遠隔転移をしている。

基底細胞がん

がんが2㎝以下で、真皮から皮下組織までにとどまっていればⅠ期。2㎝を超えているが、真皮から皮下組織までにとどまっている場合はⅡ期です。がんの大きさに関わらず、がんの深さが皮下組織を超えている場合、あるいは所属リンパ節(首・わきの下・脚の付け根のリンパ節)に転移している場合はⅢ期です。所属リンパ節を超えて遠隔転移をしている場合がⅣ期です。

(表) 「基底細胞がんの病期分類」

0期 悪性化した細胞(がん細胞)は出現しているものの表皮の中にとどまっている。この時期を表皮内がんと呼ぶが、これはがんの一歩手前の状態。本物のがんではない。
Ⅰ期 腫瘍の大きさが2㎝以下で、真皮だけ、または真皮から皮下組織の中にとどまっている。
Ⅱ期 腫瘍の大きさは2㎝を超えているが、真皮、または真皮から皮下組織の中にとどまっている。
Ⅲ期 腫瘍の大きさにかかわらず、腫瘍の深さが皮下組織を越えて、さらに深い筋肉、軟骨、骨などにおよんでいる。
または腫瘍の大きさにかかわらず、所属リンパ節と呼ばれる首、わきの下、太もものつけ根のリンパ節に転移がある。
(注:同時にいくつもの腫瘍が発生している場合は、その中の最も進行した状態のものを代表と考えて病期分類を行う。)
Ⅳ期 所属リンパ節を越えて遠隔転移(内臓に転移)をしている。

乳房外(にゅうぼうがい)パジェット病

病期分類に関しては、確立したものはありません。

(監修:木沢記念病院皮膚科          
皮膚がんセンター部長 神谷秀喜 先生)

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