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	<title>化学療法 &#8211; がんの先進医療｜蕗書房</title>
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	<description>「がんの先進医療」では、がん治療の選択肢を広げる科学的な根拠に基づく「情報」を提供していきます。</description>
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		<title>がん治療（標準治療）の基礎知識　治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために　第19回　血液がん（白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫）</title>
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		<dc:creator><![CDATA[admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 01 Aug 2017 05:08:12 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[標準治療]]></category>
		<category><![CDATA[急性白血病]]></category>
		<category><![CDATA[慢性白血病]]></category>
		<category><![CDATA[リンパ性白血病]]></category>
		<category><![CDATA[多発性骨髄腫]]></category>
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		<category><![CDATA[化学療法]]></category>
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					<description><![CDATA[がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第19回　血液がん（白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫） 鈴木憲史　日本赤十字社医療センター 骨髄・アミロイドーシスセンター長 血液がん（ [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="entry">
<div id="book_title">
<h1>がん治療（標準治療）の基礎知識<br />
治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために<br />
第19回　血液がん（白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫）</h1>
</div>
<div id="author_exp">
鈴木憲史　日本赤十字社医療センター 骨髄・アミロイドーシスセンター長</p>
<div class="author">
<img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/blood_cancer_00.jpg" border="0" alt="鈴木憲史先生　日本赤十字社医療センター 骨髄・アミロイドーシスセンター長
●すずき・けん●
１９７６年国立新潟大学医学部卒業、日本赤十字社医療センター内科研修医。１９７８年日本赤十字社医療センター内科医師、１９９０年第２内科副部長、１９９５年第２内科（血液）部長を経て、２０１２年日本赤十字社医療センター副院長（２０１６年定年）。２０１４年日本赤十字社医療センター薬剤部長兼務。２０１６年日本赤十字社医療センター骨髄腫アミロイドーシスセンター センター長・薬剤部長・輸血部長。医学博士。専門は、血液腫瘍（白血病、リンパ腫、骨髄腫）、貧血、出血傾向の治療、造血幹細胞移植。
所属学会・資格・役職：日本内科学会内科指導医・総合内科専門医・評議員、日本内科学会専門医部会評議員、日本血液学会指導医・血液専門医・代議員、日本医師会認定産業医、昭和大学客員教授、日本骨髄腫学会理事・功労会員、日本免疫治療学研究会理事、臨床研修指導医。レブメイト第三者評価委員会委員長、厚労省医薬品安全対策調査会参考人、ベルケイド運営委員会委員、東京都医師会生涯教育委員会委員、功労科研主任研究員。" class="sp100">
</div>
<div class="txt">
血液がん（白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫）治療の基礎知識について、日本赤十字社医療センター 骨髄・アミロイドーシスセンター長　鈴木憲史先生に解説していただきました。</div>
</div>
<div id="contents">
<h2>血液がんには多くの種類のがんが含まれる</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">赤血球、白血球（リンパ球・顆粒球・単球）、血小板といった血球細胞は、造血幹細胞という1種類の細胞から生まれます。骨髄の中で造血幹細胞がいろいろな細胞に分化し、それが成熟していくことで、それぞれの血球細胞になっていくのです（図1）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/blood_cancer_01.jpg" border="0" alt="図１　血球の分化とサイトカイン" class="sp100"></p>
<p class="area_10">血液がんは、血液細胞ができる過程のどこかで、異常が発生することによって起こります。どこかの段階で分化が止まってしまうことで、正常ではない細胞がどんどん生み出されてしまうのです。どこで分化が止まるかによって、いろいろな種類の血液がんになります。</p>
<p class="area_10">血液がんは、このようにして発生するいろいろな種類のがんの総称です。ここでは、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫について解説していきます。</p>
</div>
<h2>■白血病</h2>
<h2>白血病は４種類に分類される</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">白血病は、骨髄の中で異常な白血病細胞がどんどんつくられるようになり、正常な血液細胞がつくられなくなってしまう病気です。血液細胞の元となる造血幹細胞は、まず骨髄系幹細胞とリンパ系幹細胞に分化し、それぞれがさらに分化していきます。白血病は、そのどちらからでも発生することがあります。</p>
<p class="area_10">骨髄系幹細胞から分化していく過程で発生する白血病を、骨髄性白血病といいます。また、リンパ系幹細胞から分化していく過程で発生する白血病を、リンパ性白血病と呼んでいます。</p>
<p class="area_10">さらに、これらの白血病は、進行の仕方によって、急性と慢性に分けられます。そのため、白血病は、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病の４種類に分類されます。</p>
<p class="area_10">急性白血病が発症すると、正常な血液細胞がつくられなくなるため、貧血、白血球減少、血小板減少が起こるようになります。それに伴って、息切れ、感染による発熱や倦怠感、皮下出血などが起こりやすくなります。慢性白血病ではこのような症状は目立ちませんが、健康診断の血液検査で異常が発見されたりします。</p>
<p class="area_10">白血病が疑われる場合には、まず血液検査が行われます。白血病であれば、赤血球、白血球、血小板などが減少し、白血病細胞が増えています。血液検査で、血球数が減少していたり、白血病細胞が見つかったりした場合には、骨髄検査が行われます。骨盤の骨（腸骨）に太い針を刺して骨髄液を採取し、それを顕微鏡で調べるのです。正常ならばいろいろな細胞が見られますが、白血病の場合には、白血病細胞ばかりが増えています（図2）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/blood_cancer_02.jpg" border="0" alt="図２　正常な骨髄と白血病の骨髄" class="sp100"></p>
<p class="area_10">骨髄検査では、白血病細胞の特徴から、骨髄性かリンパ性かも調べます。また、染色体や遺伝子についても調べます。慢性骨髄性白血病の大部分、急性リンパ性白血病の一部は、フィラデルフィア染色体（図3）という特殊な染色体を持っています。9番染色体と22番染色体の一部が結合してできた異常な染色体で、その染色体が持つbcrablという遺伝子が、白血病細胞の異常増殖を促してしまうのです。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/blood_cancer_03.jpg" border="0" alt="図３　白血病細胞の異常増殖を促すフィラデルフィア染色体" class="sp100"></p>
</div>
<h2>急性白血病は化学療法が治療の中心</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">急性白血病の治療は、抗がん剤を組み合わせた強力な化学療法です。代表的なのは、イダルビシンとシタラビンの併用療法です。寛解導入療法* で寛解*が得られた場合は、再発を防ぐために地固め療法* を行います。この治療によって、3～4割は治癒します。</p>
<p class="area_10">若い人で特に予後不良のタイプと判断された場合には、移植を考えることになります。行われるのは、血縁者や骨髄バンクのドナーから提供を受ける同種造血幹細胞移植です。</p>
<p class="area_10">急性リンパ性白血病の中には、フィラデルフィア染色体陽性のタイプがあります。この場合には、イマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブといった分子標的薬が治療に使われます。優れた治療効果を発揮します。</p>
<p class="area_10">*寛解導入療法： 骨髄中の白血病細胞の数を、全白血球数の５％未満に減らし、寛解状態を目指す治療法。</p>
<p>*寛解： 症状がほぼなくなったものの、完全に治癒していない状態。</p>
<p>*地固め療法： 白血病の第２ 段階（ 導入療法後） としてしばしば行われる大量化学療法の一種。</p>
</div>
<h2>慢性白血病は分子標的薬治療が中心</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">日本における慢性白血病は大部分が慢性骨髄性白血病で、慢性リンパ性白血病は白血病全体の数％しかいません。</p>
<p class="area_10">慢性骨髄性白血病は、大部分がフィラデルフィア染色体陽性なので、まず分子標的薬による治療が行われます（図4）</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/blood_cancer_04.jpg" border="0" alt="図４　慢性骨髄性白血病 (CML) 診療ガイドライン　　　　日本血液学会の診療ガイドライン（http://www.jshem.or.jp/guihemali/1_4.html） TKI; チロシンキナーゼ阻害剤、QD；1 日に1 回投与、BID; 1 日に2 回投与（300mg BID は、１回300mg を１日に２回服用する意味である）" class="sp100"></p>
<p class="area_10">イマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブが使われ、それが効かなくなった場合にはボスチニブも使えます。これらの分子標的薬は非常に効果的です。現在は４種類の分子標的薬が使えるので、副作用が出た場合や、効果が不十分な場合には、薬を変えていくことができます。</p>
<p class="area_10">薬による治療で十分な効果が得られない場合には、同種造血幹細胞移植を検討します。</p>
<p class="area_10">慢性リンパ性白血病は、ゆっくりと進行することが多く、初期にはほとんど症状が現れません。その場合は特に治療せず経過を観察します。Ⅲ期以上で症状が現れてきたら化学療法が行われます。使われる抗がん剤はフルダラビンなどです（図5を参照）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/blood_cancer_05.jpg" border="0" alt="図５　慢性リンパ性白血病 (CLL) 診療ガイドライン　日本日本血液学会の診療ガイドライン(http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/1_5.html)FC 療法：フルダラビン+ シクロホスファミド療法、F 療法：フルダラビン療法、BSC: best supportive care（ がんに対する抗がん剤などの積極的な治療は 行わず、症状などを和らげる治療に徹すること）" class="sp100"></p>
<p class="area_10">それが効かなくなった場合には、オファツムマブやアレツムマブなどの分子標的薬が使用できます。</p>
</div>
<h2>■悪性リンパ腫</h2>
<h2>悪性リンパ腫には多くのタイプがある</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">悪性リンパ腫は、骨髄の中でリンパ球ががん化してしまう病気です。がん化したリンパ球は、リンパ液の流れに乗って全身をめぐり、多くの場合はリンパ節で腫しゅりゅう瘤をつくります。リンパ節以外の部位に腫瘤をつくることもあります。</p>
<p class="area_10">悪性リンパ腫は非常に多くのタイプに分類されています。ＷＨＯ（世界保健機関）の分類では、30種類以上のタイプに分類されているのです。</p>
<p class="area_10">まず、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に分類されます。日本人に多いのは非ホジキンリンパ腫で、約90％を占めています。非ホジキンリンパ腫は、Ｂ細胞性リンパ腫とＴ／ＮＫ細胞性リンパ腫に分けられます（ 表１）</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/blood_cancer_h01.jpg" border="0" alt="図１　WHO（世界保健機関）分類を基にした主な非ホジキンリンパ腫の臨床分類
インドレントリンパ腫
【B細胞性】
慢性リンパ性白血病/ 小リンパ球性リンパ
腫
リンパ形質細胞性リンパ腫
脾B 細胞辺縁帯リンパ腫
有毛細胞性白血病
粘膜関連リンパ組織型節外性辺縁帯リンパ
腫（MALT リンパ腫）
節性辺縁帯リンパ腫
濾胞性リンパ腫（Grade 1, 2）
【T細胞性・NK細胞性】
T 細胞大顆粒リンパ球性白血病
成人T 細胞白血病/ リンパ腫（くすぶり型）
菌状息肉症/ セザリー症候群


中等度アグレッシブリンパ腫
【B細胞性】
B 細胞前リンパ球性白血病
マントル細胞リンパ腫
濾胞性リンパ腫（Grade 3）
【T細胞性・NK細胞性】
T 細胞前リンパ球性白血病
成人T 細胞白血病/ リンパ腫（慢性型）
節外性鼻型NK/T 細胞リンパ腫
血管免疫芽球性T 細胞リンパ腫

アグレッシブリンパ腫
【B細胞性】
びまん性大細胞型B 細胞リンパ腫
【T細胞性・NK細胞性】
末梢性T 細胞リンパ腫、非特定型
腸管症関連T 細胞リンパ腫
未分化大細胞リンパ腫
肝脾T 細胞リンパ腫

高度アグレッシブリンパ腫
【B細胞性】
B 細胞リンパ芽球性白血病/ リンパ腫
バーキットリンパ腫/ 白血病
【T細胞性・NK細胞性】
T 細胞リンパ芽球性白血病/ リンパ腫
成人T 細胞白血病/ リンパ腫（急性型、リンパ腫型）
アグレッシブNK 細胞白血病

" class="sp100"></p>
<p class="area_10">日本人に多いのはＢ細胞性で、びまん性大細胞型Ｂ細胞リンパ腫、濾ろ ほうせい胞性リンパ腫などです。</p>
<p class="area_10">悪性リンパ腫が疑われる場合には、生検を行ってリンパ節から採取した組織を調べます（図６）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/blood_cancer_06.jpg" border="0" alt="図６" class="sp100"></p>
<p class="area_10">それによって、悪性リンパ腫かどうか、どのタイプの悪性リンパ腫か、という診断がつきます。悪性リンパ腫は、多くのタイプに分類されています。さらに病期分類のために、ＣＴ検査、ＭＲＩ検査、ＰＥＴ検査などの画像検査や、骨髄検査などが行われます。</p>
</div>
<h2>放射線療法と化学療法で治療する</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">悪性リンパ腫のⅠ期とⅡ期では、放射線療法が行われることがあります。リンパ腫のできている区域が限られている場合に対象となります。全身への影響が少なくてすむのが、この治療の特徴です。</p>
<p class="area_10">治療の中心となるのは化学療法で、新しい分子標的薬もたくさん登場しています。よく行われているのはＲ – ＣＨＯＰ療法です。抗がん剤のシクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチンに、ステロイド剤のプレドニゾロンを加えたのがＣＨＯＰ療法。これに分子標的薬のリツキシマブを加えたのがＲ – ＣＨＯＰ療法です。</p>
<p class="area_10">Ｒ – ＣＨＯＰ療法を行って再発した場合には、ＥＳＨＡＰ療法が行われます。抗がん剤のエトポシド、シタラビン、シスプラチンに、ステロイド剤を組み合わせた併用療法です。</p>
<p class="area_10">それでも十分な効果が得られない人が移植の対象となります。自家造血幹細胞移植も行われますが、モゾビルという新しい薬を使用することで、末梢血から造血幹細胞を採取しやすくなっています。</p>
</div>
<h2>■多発性骨髄腫</h2>
<h2>骨髄腫細胞は骨を溶かして骨折を招く</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">多発性骨髄腫（MM：Multiple　Myeloma）は、白血球の一種である形質細胞が、がん化することで起こる病気です。増血器腫瘍の一つであり、全悪性腫瘍の約１％、全造血器腫瘍の約10％を占め、発症頻度は人口10万人あたり約５・４人であり、高齢社会の到来とともに増加傾向が見られます。</p>
<p class="area_10">形質細胞は免疫で重要な役割を果たす抗体をつくる働きをしていますが、がん化した形質細胞（骨髄腫細胞）は抗体をつくれず、Ｍたんぱくという異常なたんぱく質をつくり出します。そのため、免疫が低下してしまいます。また、骨髄腫細胞は骨を溶かす作用を持つため、骨が弱くなって痛みが出たり、骨折しやすくなったりします。</p>
<p class="area_10">多発性骨髄腫が疑われる場合には、血液検査と尿検査が行われます。血液検査では造血機能にどのような影響が現れているかがわかります。尿検査では、Ｍたんぱくの一部が尿に出てくることで診断に役立ちます。それで異常があれば骨髄検査を行い、診断を確定します。全身の骨の状態を調べるため、Ｘ線検査、ＣＴ検査やＭＲＩ検査などが行われます。</p>
</div>
<h2>新しい薬が登場して治療成績が向上した</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">多発性骨髄腫は、症状のない無症候性の段階では経過観察とし、症状が現れ症候性になった段階で治療を開始します（図７を参照）。治療の中心となるのは化学療法と移植です。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/blood_cancer_07.jpg" border="0" alt="図７　多発性骨髄腫の経過" class="sp100"></p>
<p class="area_10">国内のガイドラインでは、初回標準治療として、ボルテゾミブやレナリドミドを含めた２剤あるいは３剤併用療法が推奨されています。特に、高齢あるいは合併症により移植非適応の患者さんに対してはレナリドミドをキードラッグとしたレナリドミド+ 低用量デキソメタゾン（Ｒ ｄ） 療法、ボルテゾミブをキードラッグとしたボルテゾミブ+ メルファラン+ プレドニゾロン（ＶＭＰ）併用療法が推奨されています（表3）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/blood_cancer_h03.jpg" border="0" alt="表３　移植非適応の高齢患者群における推奨治療レジメン" class="sp100"></p>
<p class="area_10">化学療法の初回治療では、分子標的薬のボルテゾミブ、免疫調整薬のレナリドミドなどを含む併用療法が行われます。これらの薬が登場することで、それ以前の時代に比べ、多発性骨髄腫の治療成績は大幅に改善してきました。</p>
<p class="area_10">年齢が65歳未満で合併症がない多発性骨髄腫に対しては、自家造血幹細胞移植が行われます。末梢血を使った移植です。</p>
<p class="area_10">日本赤十字社医療センターのRVD lite 療法変法では、ボルテゾミブ投与日にレナリドミド服用を行わないスケジュールが組まれており、原法では全奏功割合が90％、グレード3以上の有害事象発現は31％と奏効率を保持したまま重篤な副作用発現を減少した治療レジメンです（図８）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/blood_cancer_08.jpg" border="0" alt="図８　日本赤十字社医療センターにおける移植非適応患者におけるRVD lite 療法の治療スケジュール　PO: 経口投与　SC: 皮下注射　Elizabeth K. et al. 57th ASH abstracts. 2015; session653. 4217 より引用、一部改変" class="sp100"></p>
<p class="area_10">再発・難治症例に対しては、ボルテゾミブ、レナリドマイド、サリドマイドに加え、ポマリドミド、パノビノスタット、カルフィルゾミブ、エロツズマブなどの新しい薬が使用できるようになっています。</p>
<p class="area_10">初回治療の最終投与日から6カ月以上経過してからの再発・再燃であれば初回導入療法に対する感受性を持っている場合も多いため再度初回導入療法を試みるか、新規薬剤を含む治療法に変更します。初回治療終了後6カ月未満の再発・再燃や、治療中の進行・増悪の場合、４番染色体と14番染色体の転座といった高リスク染色体異常を持っている場合には、新規治療薬を含む救援化学療法の選択が推奨されます。</p>
<p class="area_10">現在、再発・難治性骨髄腫に対して適応がある新規治療薬は前述のボルテゾミブ、レナリドミド、サリドマイドに加え、ポマリドミド、パノビノスタット、２０１６年7月に承認された新規プロテアソーム阻害剤のカルフィルゾミブがあります。日本赤十字社医療センターにおけるカルフィルゾミブの治療法を図９に示します。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/blood_cancer_09.jpg" border="0" alt="図９　日本赤十字社医療センターにおけるCFZ 治療スケジュールDAY 1,2 ではCFZ を20 mg/m2、以降27 mg/m2 で点滴静脈内投与する。なお、LEN およびDEX は経口投与する。Stewart AK et al., N Engl J Med. 2015, 372 (2):142-52 より引用、一部改変" class="sp100"></p>
</div>
<div class="entry">
<h2>血液のがんの治療について</h2>
<ul class="archlist">
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/blood-cancer/cancer_2673" class="fade">1.血液のがんとは</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/blood-cancer/cancer_2668" class="fade">2.血液のがんの治療について</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/blood-cancer/cancer_2660" class="fade">3.血液のがんに関する記事一覧／先進医療／医療機関情報</a></li>
</ul>
</div>
</div>
</div>
]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>がん治療（標準治療）の基礎知識　治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために　第18回　皮膚がん（悪性黒色腫、有棘細胞がん、基底細胞がん、乳房外パジェット病）&gt;&gt;</title>
		<link>https://gan-senshiniryo.jp/standard/post_2466</link>
					<comments>https://gan-senshiniryo.jp/standard/post_2466#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 01 May 2017 09:13:27 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[標準治療]]></category>
		<category><![CDATA[扁平上皮がん]]></category>
		<category><![CDATA[抗がん剤]]></category>
		<category><![CDATA[再発予防]]></category>
		<category><![CDATA[基底細胞がん]]></category>
		<category><![CDATA[有棘細胞がん]]></category>
		<category><![CDATA[悪性黒色腫]]></category>
		<category><![CDATA[メラノーマ]]></category>
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		<category><![CDATA[悪性]]></category>
		<category><![CDATA[免疫療法]]></category>
		<category><![CDATA[皮膚がん]]></category>
		<category><![CDATA[化学療法]]></category>
		<category><![CDATA[乳がん]]></category>
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					<description><![CDATA[がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第18回　皮膚がん（悪性黒色腫、有棘細胞がん、基底細胞がん、乳房外パジェット病） 神谷秀喜　木沢記念病院皮膚科・皮膚がんセンター部長 皮膚 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="entry">
<div id="book_title">
<h1>がん治療（標準治療）の基礎知識<br />
治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために<br />
第18回　皮膚がん（悪性黒色腫、有棘細胞がん、基底細胞がん、乳房外パジェット病）</h1>
</div>
<div id="author_exp">
神谷秀喜　木沢記念病院皮膚科・皮膚がんセンター部長</p>
<div class="author">
<img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/08/skin_cancer_00.jpg" border="0" alt="神谷秀喜先生　木沢記念病院皮膚科・皮膚がんセンター部長
●かみや・ひでき●
１９８７年山形大学医学部医学科卒業、岐阜大学医学部皮膚科入局。１９８７年６月～11月 岐阜県総合医療センター皮膚科研修医。１９８９年５月～１９９３年３月 国家公務員共済組合連合 虎の門病院皮膚科医員。１９９３年４月～１９９９年６月 岐阜大学医学部皮膚科助手。１９９９年７月～２００９年３月 岐阜大学大学院医学研究科 皮膚科講師。 ２００９年４月木沢記念病院皮膚科・皮膚がんセンター部長となり、現在に至る。日本皮膚科学会皮膚科専門医、日本皮膚科学会皮膚悪性腫瘍指導専門医、日本癌治療学会暫定教育医（２００７～２０１７年）。" class="sp100">
</div>
<div class="txt">
皮膚がん治療の基礎知識について、木沢記念病院皮膚科・皮膚がんセンター部長　神谷秀喜先生に解説していただきました。</div>
</div>
<div id="contents">
<h2>皮膚がんには多くの種類が存在する</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">皮膚を構成する細胞が悪性化したものを「皮膚がん」と総称しています。皮膚は外側から、表皮、真皮、脂肪層という部分に分かれています。そして、表皮はさらに、角層、顆粒層、有ゆうきょくそう棘層、基底層に分かれています（図１）</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/08/skin_cancer_01.jpg" border="0" alt="図１　皮膚を構成する組織" class="sp100"></p>
<p class="area_10">皮膚がんの多くは、表皮の細胞から発生し、増殖していきます。皮膚のどの細胞が悪性化して発生したかによって、皮膚がんにはいろいろな種類があります（図２）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/08/skin_cancer_02.jpg" border="0" alt="図2　皮膚がんの発生源別の名称" class="sp100"></p>
<p class="area_10">主なものは、悪性黒色腫（メラノーマ）、有棘細胞がん、基底細胞がん、乳にゅうぼうがい房外パジェット病の4つです。ここでは、この４種類の皮膚がんについて解説していきます。それぞれのがんの発生割合は、悪性黒色腫が2割程度、有棘細胞がんが3割程度、基底細胞がんが3割程度、乳房外パジェット病とその他の皮膚がんが2割程度です。</p>
</div>
<h2>【悪性黒色腫】</h2>
<h2>日本人の悪性黒色腫は手足にできやすい</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">悪性黒色腫は表皮に存在するメラノサイトという色素細胞が、がん化することで発生します。メラノサイトは皮膚の色に関係するメラニンという色素をつくる細胞です。基本的には皮膚に発生するがんですが、口腔粘膜や鼻粘膜など、粘膜にできることもあります。</p>
<p class="area_10">新悪性黒色腫には、表在拡大型、末端黒子型、悪性黒子型、結節型という4つのタイプがあり、日本人と欧米人では、できやすいタイプが違っています。</p>
<p class="area_10">日本人に多いのは末端黒子型で、手や足などの部位によくできます。爪にできることもあります。高齢者に多いですが、若年者にも発症するのが特徴です。</p>
<p class="area_10">一方、欧米人に多いのは表在拡大型で、これは主に体幹部にできます。日光に当たらない部位にできるため、このタイプの発生には紫外線が関係していないと考えられています。</p>
<p class="area_10">悪性黒色腫は、ほくろと見分けがつきにくいことが多いので、中年以降に露出部の皮膚に黒いしみができた場合には、自己判断せずに皮膚科を受診すべきです。</p>
<p class="area_10">悪性黒色腫は表皮で発生しますが、増殖して真皮に入り込むと転移が起きるようになります。真皮にはリンパ管や血管が通っているため、そこからがん細胞が流れていってしまうのです。悪性黒色腫の転移は、約8割はリンパ行性転移で、血行性転移は2割程度です。</p>
</div>
<h2>ダーモスコピー検査で表皮の中まで観察する</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">悪性黒色腫の診断と治療は、基本的に「悪性黒色腫の診療アルゴリズム」に従って行われます（図３）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/08/skin_cancer_03.jpg" border="0" alt="図3　悪性黒色腫の診療アルゴリズム　公益社団法人日本皮膚科学会『皮膚悪性腫瘍ガイドライン』を参考に編集部にて作図" class="sp100"></p>
<p class="area_10">悪性黒色腫が疑われる場合に、まず行われる検査はダーモスコピー検査です。皮膚に超音波検査のときに用いるゼリーを塗り、特殊な皮膚用の拡大鏡を押し付けるようにして患部を観察します。10倍くらいに拡大できるのに加え、表皮の中の構造まである程度見ることができます。メラニンも見えますし、血管があればその状態までわかります。それによって、悪性黒色腫かどうかをほぼ判定することができます。</p>
<p class="area_10">ダーモスコピー検査ではっきりしない場合には、生検が行われます。組織の一部を採取し、それを顕微鏡で調べる病理検査を行うのです。局所の麻酔をした後、パンチバイオプシーという患部を小さくくり貫く機械を使用し、組織を採取します。直径４㎜程度あれば十分に調べることができます。</p>
<p class="area_10">悪性黒色腫は生検のために腫瘍に切り込むと、転移を誘発すると言われてきました。しかし現在では、生検を行って悪性黒色腫と診断がついた場合でも、１カ月以内に手術をすれば問題ないことが明らかになっています。悪性黒色腫である可能性が高い場合には、手術の予定を組んでおいてから生検を行います。生検をしてはいけないケースはほぼありません。</p>
<p class="area_10">がんと診断がついた場合は、進行の程度を調べる必要があります（表１）</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/08/skin_cancer_h01.jpg" border="0" alt="表1　悪性黒色腫の病期分類" class="sp100"></p>
<p class="area_10">それを知るために、がんの厚さを調べます。生検を行うときに、できるだけ深くまで達していそうな部分を採取します。しかし、全体を調べないとわからないこともよくあります。</p>
<p class="area_10">転移している可能性がある場合には、ＣＴ検査、ＰＥＴ検査を行い、転移があるかどうかを調べます。リンパ節や離れた臓器に転移巣が見つかることがあります。ただし、これらの画像検査で転移巣が見つからなくても、微小ながんが転移している可能性はあります。</p>
<p class="area_10">それを見逃さないために、センチネルリンパ節生検が行われます。がんが原発巣からリンパ流に乗って出ていくとき、最初にたどり着くリンパ節をセンチネルリンパ節といいます。手術時にこのリンパ節を探し出して採取し、病理検査を行います。ここに転移がなければ、転移の可能性が少ないと判断できるのです。</p>
<p class="area_10">センチネルリンパ節を特定するため、手術前日に放射性同位元素を原発巣周囲に注入し、手術時には色素を注入します。これらがどこに流れていくかを調べることで、センチネルリンパ節を特定するのです。採取したリンパ節の病理検査に数日を要するため、検査結果は手術後に明らかになりま<br />
す。</p>
</div>
<h2>がんの辺へ んえん縁から１～２㎝離して切除する</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">悪性黒色腫の治療では、離れた臓器への転移がなければ手術が行われます。がんを取り残さないために、がんの辺縁から距離をとって切除する必要があります。その距離は１～２㎝で、がんの厚さによって判断します（表２）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/08/skin_cancer_h02.jpg" border="0" alt="表２　悪性黒色腫の厚さに応じた切除マージン" class="sp100"></p>
<p class="area_10">指は脂肪層が少ないため皮膚と骨が近く、一部を切断しなければならない場合もあります。骨に浸潤しているケースもあるからです。そのような場合、多くは関節から先を切断する関節離断術が行われます。</p>
<p class="area_10">切除した部位には、基本的に植皮が行われます。植皮には、鼠そけいぶ径部や鎖骨上部から採った皮膚が使われます。</p>
<p class="area_10">リンパ節への転移がなければ、手術は原発巣を切除して終わりです。手術前に画像検査などでリンパ節転移が見つかっていた場合には、原発巣の切除に加えてリンパ節郭かくせい清* も行われます。原発巣の手術時にセンチネルリンパ節生検を行い、その結果、リンパ節転移があると判定された場合には、リンパ節郭清のための手術が改めて行われます。</p>
<p class="area_10">郭清するリンパ節は、がんのできている部位によって異なります。足のがんなら鼠径部のリンパ節、手のがんなら腋のリンパ節です。背中のがんだと、腋と鼠径部のどちらにも転移することがあります。</p>
<p class="area_10">悪性黒色腫の治療は手術が基本ですが、機能の温存や整容性を考慮して、手術以外の方法が選択されることもあります。たとえば、目にできた悪性黒色腫は、手術をすれば眼球を摘出することになります。鼻の粘膜や口腔粘膜にできた悪性黒色腫は、手術で切除すると顔の形が変わってしまいます。このような場合には、重粒子線治療や陽子線治療などの放射線療法が優先されることもあります。ただし、これらの治療は必ずしも標準治療ではなく、健康保険は適用されません。</p>
<p class="area_10">手術後の再発を防ぐための補助療法として、化学療法が行われることがあります。抗がん剤のダカルバジンとインターフェロンを併用するＤフェロン療法、インターフェロンを続けて打つインターフェロン維持療法といった方法があります。</p>
<p class="area_10">離れた臓器に転移がある場合、それが単発なら放射線療法を行うことがあります。悪性黒色腫は放射線に対して感受性が低いのですが、ガンマナイフやトモセラピーのように、がんを焼き尽くすような治療が行われています。</p>
<p class="area_10">＊リンパ節郭清：リンパ節を切除す　ること。</p>
</div>
<h2>急速に進歩した分子標的薬と最新の免疫療法</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">悪性黒色腫で離れた臓器に転移がある場合、かつては有効な治療法がありませんでした。ところが最近になって、２つの有効な治療法が登場してきました。１つが分子標的薬、もう１つが免疫チェックポイント阻害薬です。</p>
<p class="area_10">分子標的薬は、特定の遺伝子変異を持つ悪性黒色腫に効果があります。悪性黒色腫の治療に使われているベムラフェニブとダブラフェニブは、ＢＲＡＦ阻害薬というタイプの薬で、ＢＲＡＦという遺伝子変異がある悪性黒色腫に効果を発揮します。そのため、まず遺伝子の検査が必要です。がんの組織を検査して、ＢＲＡＦ遺伝子変異が見つかれば、これらの薬を使用することができます。</p>
<p class="area_10">ＢＲＡＦ遺伝子変異が陽性になる確率は、欧米人に多い表在拡大型では高いのですが、日本人に多い末端黒子型では１～２割と低いことがわかっています。多くの患者さんが治療対象とならないのです。</p>
<p class="area_10">この２つの薬以外に、トラメチニブという分子標的薬があります。この薬はダブラフェニブと併用することで有効性を発揮します。</p>
<p class="area_10">分子標的薬は、使用できた場合には非常によく効きます。短期間のうちにがんが縮小したり、肉眼的に消えてしまったりすることもあります。しかし、その効果はいつまでも続かず、多くは半年から１年ほどで耐性ができ、再びがんが増殖してしまいます。</p>
<p class="area_10">もう１つの免疫チェックポイント阻害薬は、免疫の力を利用する薬です。免疫細胞は、体内のがん細胞を攻撃して死滅させる力を持っていますが、がん細胞はその攻撃を逃れる仕組みを持っています。その仕組みを働かなくさせることで、本来の免疫の力でがんを攻撃させるのが免疫チェックポイント阻害薬です。</p>
<p class="area_10">現在、日本で悪性黒色腫の治療に使用できる免疫チェックポイント阻害薬は、ニボルマブ、イピリムマブ、ペンブロリズマブの３種類です。これらは、分子標的薬と違い、根治不能な悪性黒色腫であれば誰でも使用できます。</p>
<p class="area_10">免疫チェックポイント阻害薬も非常によく効きますが、分子標的薬の効き方とは異なっていて、がんが急速に縮小したり、消えてしまうことは少ないです。しかし、がんの進行を抑えることが多いのです。悪くならずに維持するのにはよい薬です。</p>
<p class="area_10">離れた臓器に転移があり、根治的な手術ができない悪性黒色腫では、まずＢＲＡＦ遺伝子変異を調べ、陽性なら分子標的薬を使用します。そして、それが効かなくなる前に、免疫チェックポイント阻害薬に切り替えることが推奨されています。</p>
<p class="area_10">悪性黒色腫の治療後の経過観察は、ステージⅠとステージⅡなら、３カ月に１回で、これを２～３年続けます。それ以降は６カ月に１回にします。ステージⅢ以上の場合は毎月で、３～５年は継続します。悪性黒色腫は再発しやすいので、経過観察のため頻繁に医療機関を受診する必要があります。</p>
</div>
<h2>【有棘（ゆうきょく）細胞がん】</h2>
<h2>やけどや傷のあった部位にできることが多い</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">有棘細胞がんは、表皮の有棘層を構成している細胞が悪性化したものです。細胞が傷つけられることが原因となることがよくあります。そのため、やけど、外傷、放射線照射による炎症などがあった部位から発生することが多いのが特徴です。因果関係がはっきりしていることが多いがんなのです。やけどやけがをした後、30年も40年もたってから出てくることもよくあります。</p>
<p class="area_10">このがんには、特徴的な症状はありません。結節* ができることもあれば、潰瘍化*することもあります。</p>
<p class="area_10">＊結節：皮膚にできるクルミ程度の隆起物。<br />
＊潰瘍化：皮膚などに欠損部が形成されること。</p>
</div>
<h2>生検を行い必要に応じて画像検査を行う</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">有棘細胞がんの診断と治療は、基本的に「有棘細胞がんの診療アルゴリズム」に従って行われます（図４）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/08/skin_cancer_h03.jpg" border="0" alt="表3　有棘細胞がんの病期分類" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/08/skin_cancer_04.jpg" border="0" alt="図4　有棘細胞がんの診療アルゴリズム　日本皮膚悪性腫瘍学会編『科学的根拠に基づく皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン　第１版』（金原出版）を参考に編集部にて作図" class="sp100"></p>
<p class="area_10">有棘細胞がんは潰瘍化したり、表面が崩れている場合は、ダーモスコピー検査は行いません。肉眼で観察し、すみやかに生検が行われます。それによって診断を確定します。</p>
<p class="area_10">リンパ節転移や遠隔転移を調べるために、画像検査を行うことがあります。</p>
</div>
<h2>原発巣を切除しリンパ節郭清は行わない</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">有棘細胞がんの手術では、がんの辺縁から１～２㎝離して切除します。リンパ行性の転移が少ないがんなので、再発を予防する目的でリンパ節郭清を行うことはありません。画像検査の結果、リンパ節が明らかに腫れているような場合にのみ、リンパ節郭清が行われ<br />
ます。</p>
<p class="area_10">有棘細胞がんは、治療せずに放置すると巨大な腫瘍になることがあり、そのような場合には、体の一部を切断しなければならないこともあります。</p>
<p class="area_10">転移があり根治的な手術ができない場合や、手術後の再発予防に、化学療法や放射線療法が行われます。</p>
<p class="area_10">有棘細胞がんは扁平上皮がんなので、他の扁平上皮がんと同じような化学療法が行われます。よく使われるのは、ペプレオマイシンとマイトマイシンを併用するＰＭ療法です。その他、シスプラチンとドキソルビシンを併用するＣＡ療法が行われることもあります。</p>
<p class="area_10">放射線療法も併用しますが、角化が強いタイプ（分化度* の高いタイプ）の有棘細胞がんにはあまり有効ではありません。よく効くのは角化が弱いタイプです。</p>
<p class="area_10">治療後の経過観察は、がんを手術で取り切れているなら、3カ月に1回程度です。それを２～３年続け、それ以降は6カ月に1回にします。</p>
<p class="area_10">＊分化度：細胞の成熟度合い。</p>
</div>
<h2>【基底細胞がん】</h2>
<h2>ほくろと間違えやすい黒く小さい結節が特徴</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">基底細胞がんは、表皮の基底層の細胞ががん化したものではありません。がん細胞が基底細胞に似ているため、基底細胞がんと呼ばれています。黒光りしたような小さな結節をつくるため、最もほくろと間違われやすい皮膚がんです。大きくなると表面が崩れて潰瘍化することがあります。</p>
<p class="area_10">基底細胞がんは、できている部位と大きさから、高リスク、中リスク、低リスクに分類されます。大部分が低リスクです。低リスクの場合、局所で大きくなることはありますが、転移することはほとんどありません。そのため、このがんで死亡する人はほとんどいません。</p>
</div>
<h2>ダーモスコピー検査で悪性黒色腫と鑑別</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">基底細胞がんの診断と治療は、基本的に「基底細胞がんの診療アルゴリズム」に従って行われます（図５）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/08/skin_cancer_h04.jpg" border="0" alt="表4　基底細胞がんの病期分類" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/08/skin_cancer_05.jpg" border="0" alt="図5　基底細胞がんの診療アルゴリズム　日本皮膚悪性腫瘍学会編『皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン第１版』（金原出版）を参考に編集部にて作図" class="sp100"></p>
<p class="area_10">検査で重要なのはダーモスコピー検査です。表皮内のメラニンの状態を見ることができ、悪性黒色腫との鑑別が可能です。ダーモスコピー検査で基底細胞がんと診断がつけば、生検を行わずにすみます。ダーモスコピー検査ではっきりしない場合のみ、生検を行います。ダーモスコピー検査が行われるようになる前は、基底細胞がんの全例で生検が行われていましたが、現在は生検を行うほうが少なくなっているほどです。</p>
</div>
<h2>原発巣を切除する</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">基底細胞がんの治療は手術が基本です。多くは転移しないので、原発巣を切除すれば治癒します。リンパ節郭清が必要になることはほぼありません。</p>
<p class="area_10">切除する大きさによって、植皮や皮ひべん弁が行われます。植皮は他の部位の皮膚を採ってきて貼り付ける方法です。皮弁は、切除した部位の近くの皮膚を、脂肪組織や血管と一緒に、切除部位に移動させる方法です。皮弁なら皮膚の色や質感が近いので、きれいに仕上がります。</p>
<p class="area_10">ただ、皮弁は厚いため、局所再発した場合に発見が遅れるという問題があります。基底細胞がんは確実に切除できていれば再発のリスクが低いため、顔の手術などでは皮弁が行われることがあります。</p>
<p class="area_10">治療後の経過観察は、手術でしっかり取り切れている場合は、１年間は３カ月に１回ですが、それ以降はセルフチェックとします。それだけ再発のリスクが低いのです。</p>
</div>
<h2>【乳房外パジェット病】</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">乳頭部に発症する乳房パジェット病と、それ以外の部位にできる乳房外パジェット病があります。この２つはまったく別の病気で、乳房パジェット病は乳がんの一種、乳房外パジェット病は皮膚がんの一種です。</p>
<p class="area_10">乳房外パジェット病が発症するのは、アポクリン腺の多い部位で、腋、陰部、肛門周囲などです。それ以外の部位にできることもありますが、ごくまれです。基本的にはアポクリン腺のある部位で発生し、表皮内で増殖します。</p>
<p class="area_10">それが進行し、基底膜を越えて真皮に入ると、主にリンパ液の流れに乗って転移していきます。血行性の転移は少なく、８割以上がリンパ行性転移です。</p>
<p class="area_10">現れる症状は、湿疹や真菌症とまぎらわしい皮膚症状で、赤くてカサカサした感じになります。色素沈着する場合と色素が抜ける場合があります。進行すると、結節や腫瘤を呈する部分が現れてきます。また、かゆみがあります。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/08/skin_cancer_07.jpg" border="0" alt="パジェット病の病理組織像：表皮内には、大型で淡明なパジェット細胞が増殖している" class="sp100"></p>
</div>
<h2>生検によって診断を確定させる</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">乳房外パジェット病の診断と治療は、基本的に「乳房外パジェット病の診療アルゴリズム」に従って行われます（図6）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/08/skin_cancer_06.jpg" border="0" alt="図6　乳房外パジェット病の診療アルゴリズム　公益社団法人日本皮膚科学会『皮膚悪性腫瘍ガイドライン』を参考に編集部にて作図" class="sp100"></p>
<p class="area_10">このがんでは、ダーモスコピー検査を行っても、あまりよくわかりません。乳房外パジェット病であると診断するためには、生検が行われます。</p>
</div>
<h2>手術が基本だが放射線療法も効果が高い</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">原発巣の手術が治療の基本となっています。ただ、がんの辺縁からどのくらい離して切除するかについては、必ずしも定説はありません。１㎝でいいという説もあれば、もっと広くとるべきという意見もあります。もともと肉眼的境界がはっきりしていない、という難しさもあります。</p>
<p class="area_10">手術は原発巣の切除が基本で、再発予防のためにリンパ節郭清を行うことはありません。リンパ節が腫れていて、転移が明らかな場合だけリンパ節郭清が行われます。</p>
<p class="area_10">放射線に対する感受性は悪くないので、根治が望めない場合などに、放射線療法は行われます。また、肛門周囲などに発症し、人工肛門を造設したくない人が、放射線療法を選択するようなケースもあります。比較的初期の病変では、手術をせずに、放射線療法だけで治癒してしまうこともあります。</p>
<p class="area_10">化学療法は、腺がんに準じて行います。まずタキサン系抗がん剤のパクリタキセルやドセタキセルが使われます。それに続き、５–ＦＵとシスプラチンを低用量で投与する低用量ＦＰ療法が行われることもあります。</p>
<p class="area_10">治療終了後の通院ですが、広い範囲を切除した場合には、機能面での問題が生じることがあります。陰茎や陰嚢の手術では排尿障害が、肛門周囲の手術では排便障害が起きたりします。そのために、２カ月に１回くらい通院してもらうことがよくあります。そういった問題がなければ、3カ月に1回程度にします。</p>
</div>
<div class="entry">
<h2>皮膚がんの治療について</h2>
<ul class="archlist">
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/skin-cancer/cancer_2629" class="fade">1.皮膚がんとは</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/skin-cancer/cancer_2624" class="fade">2.皮膚がんの治療について</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/skin-cancer/cancer_2615" class="fade">3.皮膚がんに関する記事一覧／先進医療／医療機関情報</a></li>
</ul>
</div>
</div>
</div>
]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第17回　食道がん&gt;&gt;</title>
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		<dc:creator><![CDATA[admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 09 Feb 2017 10:37:54 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[標準治療]]></category>
		<category><![CDATA[扁平上皮がん]]></category>
		<category><![CDATA[腺がん]]></category>
		<category><![CDATA[食道がん]]></category>
		<category><![CDATA[胃がん]]></category>
		<category><![CDATA[化学療法]]></category>
		<category><![CDATA[大腸がん]]></category>
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					<description><![CDATA[がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第17 回　食道がん 鶴丸昌彦　　順天堂大学医学部附属順天堂医院　がん治療センターセンター長・特任教授 食道がん治療の基礎知識について、順 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="entry">
<div id="book_title">
<h1>がん治療（標準治療）の基礎知識<br />
治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために<br />
第17 回　食道がん</h1>
</div>
<div id="author_exp">
鶴丸昌彦　　順天堂大学医学部附属順天堂医院　がん治療センターセンター長・特任教授</p>
<div class="author">
<img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/esophageal_cancer_0.png" border="0" alt="鶴丸昌彦　先生
●つるまる・まさひこ●
順天堂大学医学部附属順天堂医院 食道・胃外科特任教授。佐賀県出身。１９７０年東京大学医学部卒業。専門分野：消化器外科（消化管とくに食道・胃の外科治療）。がんの集学的治療、消化器一般。医学博士。テーマ：門脈圧亢進症における遠肝性副血行路の検討。がんのステージごとに適切な治療・切除術経験豊富で優れた成績を上げている。山梨大学第１外科非常勤講師（１９９３年４月～）" class="sp100">
</div>
<div class="txt">
食道がん治療の基礎知識について、順天堂大学医学部附属順天堂医院　がん治療センターセンター長・特任教授　鶴丸昌彦先生に解説していただきました。</div>
</div>
<div id="contents">
<h2>食道がんとは</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">食道は咽頭と胃の間をつなぐ管状の臓器で、長さは約25㎝あります。その大部分は胸部にありますが、一部は頸部や腹部にも位置しています。食道がんは、がんのできている部位によって、頸部食道がん、胸部食道がん、腹部食道がんに分類されます。さらに、胸部食道がんは、胸部上部食道がん、胸部中部食道がん、胸部下部食道がんに分けられます。食道がんの発生が最も多いのは胸部中部で、胸部下部、胸部上部、頸部、腹部と続きます。</p>
<p class="area_10">食道の壁は内側から、粘膜、粘膜下層、固有筋層、外膜という4層から成っています。さらに粘膜は、粘膜上皮、粘膜固有層、粘膜筋板に分けられます（図１）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/esophageal_cancer_1.png" border="0" alt="図１　食道壁の断面" class="sp100"></p>
<p class="area_10">食道がんは、粘膜を覆っている粘膜上皮から発生し、食道壁の外側に増殖していきます。粘膜下層にはリンパ管や血管が豊富にあるため、ここまで達すると、リンパ液や血液によってがん細胞が運ばれて行き、リンパ節転移や他の臓器（肺、肝臓、骨など）への転移が起こります。また、増殖したがんが食道壁を貫き、周囲の気管や気管支、肺、大動脈などに入り込むことがあります。これが浸潤です。</p>
<p class="area_10">食道がんには、扁平上皮がん、腺がんといった種類があります。日本人の食道がんの90％以上は扁平上皮がんですが、欧米人の食道がんは腺がんが60～70％を占めています。扁平上皮がんの場合、アルコール、喫煙、熱い食事などが危険因子となります。腺がんの大部分は、胃液の逆流が影響して発生します。</p>
</div>
<h2>検査と診断</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">食道がんを発見するために重要なのは内視鏡検査です。内視鏡を食道に挿入し、粘膜を観察することで、がんを見つけることができます。バリウムを飲む食道造影検査もありますが、小さながんを見つけるのは困難です。食道造影検査で異常が見つからなくても、内視鏡で小さな食道がんが見つかることがあります。</p>
<p class="area_10">内視鏡検査でがんを見やすくするために、粘膜をヨード染色する方法があります。ヨード液をかけると正常な部分は茶色に染まりますが、がんのできている部分は染まらないので、はっきりと見分けることができます。</p>
<p class="area_10">新しい方法として、ＮＢＩ（狭帯域光観察）内視鏡があります。青と緑の光を当てて粘膜を観察する内視鏡で、この方法だと浅い層の毛細血管の状態を見ることができます。がんができていると血管が増えて乱れているため、どこにがんがあるのかがわかります。新しい検査方法ですが、すでに多くの医療機関で行われています。この検査法が普及したことで、初期の小さながんが見つかりやすくなりました。</p>
<p class="area_10">食道がんと確定診断を下すためには、生検による病理検査が必要です。内視鏡を使い、がんができていると思われる部分の組織を採取し、それを顕微鏡で調べます。</p>
<p class="area_10">粘膜で発生した食道がんが、どこまで達しているかを調べるために、超音波内視鏡検査（ＥＵＳ）が行われます。内視鏡の先端から超音波を発信し、周囲の状態を画像化する検査法です。がんが食道壁のどこまで達しているか、周囲のリンパ節への転移の有無、周囲の臓器への浸潤の有無や程度などを調べます。</p>
<p class="area_10">転移や浸潤の状態を調べるため、ＣＴ（コンピュータ断層撮影）検査やＭＲＩ（磁気共鳴画像）検査などの画像検査も行われます。</p>
</div>
<h2>病期分類</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">がんの深達度、リンパ節転移の有無と範囲、遠隔臓器転移の有無によって、病期（ステージ）が０期～Ⅳ期に分けられます（表１・表２）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/esophageal_cancer_h1.png" border="0" alt="表１　食道がんの病期" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/esophageal_cancer_h2.png" border="0" alt="表２　食道がんのTNM分類" class="sp100"></p>
<p class="area_10">がんの深達度に関しては、がんが粘膜内にとどまる場合はＴ１ａ、粘膜下層にとどまる場合はＴ１ｂ、固有筋層にとどまる場合はＴ２、食道外膜まで広がる場合はＴ３、食道周囲の組織まで広がる場合はＴ４とします（表１）。</p>
<p class="area_10">リンパ節転移は、リンパ節転移なしがＮ０、転移がある場合は、リンパ節のどこまで転移しているかによってＮ１～Ｎ４とします（表１）。</p>
<p class="area_10">離れた臓器への転移は、あるかないかでＭ０とＭ１とします（表２）。</p>
<p class="area_10">０期の食道がんは、がんが粘膜上皮にとどまるＴ１ａ – ＥＰ、粘膜固有層にとどまるＴ１ａ –ＬＰＭ、粘膜筋板に達しているＴ１ａ–ＭＭに分類されています。</p>
</div>
<h2>治療方針</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">食道がんはリンパ節に転移しやすいという特徴があります。たとえば、がんが粘膜下層にとどまるＴ１ｂの場合のリンパ節転移率（リンパ節転移が起きている確率）は、大腸がんでは約10％、胃がんでは約20％ですが、食道がんでは約50％となっています。このように、早い時期からリンパ節転移を起こすため、それを十分に考慮して治療方法を選択する必要があります。</p>
<p class="area_10">０期のうちＴ１ａ – ＥＰとＴ１ａ – ＬＰＭであれば、リンパ節転移が起きていることはまずありません。そこで、内視鏡を使って粘膜だけ切除する内視鏡治療の絶対的適応となります。Ｔ１ａ – ＭＭでは15 ％ほどにリンパ節転移が起きているため、治療法の選択が難しくなります。内視鏡治療も可能ですが、リンパ節転移が起きているとがんが進行してしまうため、最初から手術が選択されることもあります。</p>
<p class="area_10">Ⅰ期以上の食道がんでは、手術が治療の中心となります。化学療法と放射線療法を併用する化学放射線療法（ＣＲＴ）もありますが、根治する確率は手術のほうが高くなっています。治療後の生活の質は化学放射線療法のほうが優れていますが、根治的な化学放射線療法を受けた人の約3分の２は、がんが残ったり再発したりして、追加治療が必要になっているというデータがあります。根治的放射線療法を行った後に手術を行うのは、合併症が起こりやすく傷の治りも悪いなど、リスクが高くなります。治療法の長所と短所を知り、よく考えて最初の治療法を選択することが大切です。</p>
<p class="area_10">進行した食道がんに対しては、手術に化学療法や放射線療法を組み合わせた治療が行われます。リンパ節転移が多い場合には、手術前に化学療法を行ってがんを縮小させ、それから手術する方法が選択されます。また、食道がんが進行して気管や大動脈などに浸潤している可能性がある場合、そのまま手術したのでは、がんを取り切れないことがあります。そこで、まず放射線療法を行ってがんを縮小させ、それから手術を行うのです。</p>
<p class="area_10">また、手術後に、根治性を高める目的で、放射線療法や化学療法を行うこともあります。</p>
</div>
<h2>治療法（図２）</h2>
<div class="txt">
<img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/esophageal_cancer_2.png" border="0" alt="図２　食道がんの臨床病期と治療
日本食道学会編「食道癌診断・治療ガイドライン2012年４月版」（金原出版）より」一部改変" class="sp100"></p>
<p class="area_10">■内視鏡治療</p>
<p class="area_10">内視鏡を使い、粘膜内のがんを剥がし取る治療です。がんのできている部分の粘膜下層に液体を注入して浮き上がらせ、周囲を電気メスで焼き切って剥がすＥＳＤ（内視鏡的粘膜下層剥離術）が行われています。食道を摘出しないため、生活の質が低下しません。</p>
<p class="area_10">広い範囲でも治療できます。しかし、食道の全周にわたる剥離を行うと、治療後に食道が狭窄を起こすことがあり、食道を広げる治療が必要になります。</p>
<p class="area_10">■手術</p>
<p class="area_10">食道を切除し、リンパ節を切除するリンパ節郭清が行われます。さらに取り除いた食道の代わりに、食べ物が通る管を再建する必要があります。再建には基本的に胃が使われます。転移が起きやすい胃の小弯側という部分を切り取り、管状にして頸部まで釣り上げるのです。胃を利用できない場合には、大腸が使われることもあります。</p>
<p class="area_10">食道がんのリンパ節転移は、がんの近くに起きるとは限りません。離れたリンパ節に転移する可能性もあるため、広い範囲のリンパ節郭清が必要になります。たとえば胸部食道がんの場合、胸部だけでなく、頸部や腹部のリンパ節も切除する3領域リンパ節郭清が行われます。</p>
<p class="area_10">再建には3つの方法があります（図３）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/esophageal_cancer_3.png" border="0" alt="図３　食道の再建経路" class="sp100"></p>
<p class="area_10">胸壁の前を通す胸壁前経路、本来の食道の位置に通す後縦隔経路、その中間型である胸骨後経路です。かつては胸壁前経路がよく行われていました。縫合不全が起きた場合でも対処しやすいためですが、食べ物が通りにくいという欠点があります。</p>
<p class="area_10">食べた物が通りやすいのは後縦隔経路です。ただし、縫合不全が起きた場合には重症化するリスクがあります。</p>
<p class="area_10">そういったことから、従来は中間型の胸骨後経路が多くなっていました。ところが、最近は機械で縫合を行うようになり、縫合不全の危険が低下したこともあって、後縦隔経路での再建が増えてきています。ただ術後に、持ち上げた胃にがんができたときには胃を切除することが困難になります。</p>
<p class="area_10">食道がんの手術は、頸部・胸部・腹部を開いて行う手術の他に、胸腔鏡などで見ながら行う鏡視下手術があります。鏡視下手術は傷が小さくてすみますが、食道を摘出したり、広範囲のリンパ節郭清を行ったりするのは、通常の手術と同じです。鏡視下手術であっても大がかりな手術となります。</p>
<p class="area_10">■放射線療法</p>
<p class="area_10">扁平上皮がんには放射線が効きやすいため、食道がんの重要な治療法の一つです。手術の補助療法として行う場合と、根治的治療として行う場合とがあります。根治的治療の場合は、化学療法と組み合わせた化学放射線療法となります。</p>
<p class="area_10">■化学療法</p>
<p class="area_10">根治的な化学放射線療法では、シスプラチン、５– ＦＵ、ドセタキセルの3剤を併用するのが一般的です。手術前に行う補助療法としての化学療法では、シスプラチンと５– ＦＵの2剤併用が標準治療とされています。</p>
</div>
<h2>治療後の生活</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">食道を摘出し、胃で再建を行った場合、食べたものをためる胃の機能が失われます。そのため、胃の摘出手術を受けた人と同じように、一度にたくさん食べることができなくなります。食事するときには、よく噛んで、ゆっくりと、少しずつ食べるように心がけることが大切です。食べる内容に関しての制限はなく、好きなものを食べることができます。</p>
<p class="area_10">再発を防ぐためには、飲酒は適量（日本酒にして１合以下）に止め、喫煙していた人は禁煙します。定期的に通院し、経過観察のための検査を受けることも大切です。</p>
</div>
<div class="entry">
<h2>食道がんの治療について</h2>
<ul class="archlist">
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/esophageal-cancer/cancer_2522" class="fade">1.食道がんとは</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/esophageal-cancer/cancer_2517" class="fade">2.食道がんの治療について</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/esophageal-cancer/cancer_2508" class="fade">3.食道がんに関する記事一覧／先進医療／医療機関情報</a></li>
</ul>
</div>
</div>
</div>
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			</item>
		<item>
		<title>がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第16回　咽頭がん&gt;&gt;</title>
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		<dc:creator><![CDATA[admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 09 Feb 2017 10:35:08 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[標準治療]]></category>
		<category><![CDATA[咽頭がん]]></category>
		<category><![CDATA[子宮頸がん]]></category>
		<category><![CDATA[抗がん剤]]></category>
		<category><![CDATA[喉頭がん]]></category>
		<category><![CDATA[食道がん]]></category>
		<category><![CDATA[化学療法]]></category>
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					<description><![CDATA[がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第16 回　咽頭がん（上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん） 田原 信　国立研究開発法人　国立がん研究センター東病院頭頸部内科長 咽頭がん（ [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="entry">
<div id="book_title">
<h1>がん治療（標準治療）の基礎知識<br />
治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために<br />
第16 回　咽頭がん（上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん）</h1>
</div>
<div id="author_exp">
田原 信　国立研究開発法人　国立がん研究センター東病院頭頸部内科長</p>
<div class="author">
<img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/pharyngeal_cancer_0.png" border="0" alt="田原 信　先生
国立研究開発法人　国立がん研究センター東病院頭頸部内科長
●たはら・まこと●
１９６８年広島県に生まれる。
１９９６年広島大学医学部卒業。
医学博士。国立研究開発法人国立がん研究センター東病院頭頸部内科長。日本で数少ない頭頸部がんの薬物療法に精通した医師。患者の価値観（希望）や治療後のＱＯＬ（生活の質）を重視したうえで、科学的根拠に基づいた最適な治療の提供を目指す。頭頸部がんの治療成績向上を目指して臨床試験を立案し、日本臨床腫瘍研究グループ（ＪＣＯＧ）、がん臨床研究支援事業( ＣＳＰＯＲ ) などで、多施設共同臨床試験を活発に行っている。日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医、指導医。日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本内科学会認定内科医。" class="sp100">
</div>
<div class="txt">
咽頭がん（上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん）治療の基礎知識について、国立研究開発法人　国立がん研究センター東病院頭頸部内科長　田原 信先生に解説していただきました。</div>
</div>
<div id="contents">
<div class="txt">
<p class="area_10">咽頭は空気や食べた物が通過する部分で、鼻の奥から食道につながっています。上から上咽頭、中咽頭、下咽頭の３つの部分に分けられています。上咽頭は鼻腔の奥にあたります。中咽頭は口の奥で、大きく口を開けることで一部を見ることができます。下咽頭はその下で、喉頭の後ろ側に位置しています。</p>
<p class="area_10">上咽頭に発生するがんを上咽頭がん、中咽頭に発生するがんを中咽頭がん、下咽頭に発生するがんを下咽頭がんといいます（図１）。</p>
<p class="area_10">全体を咽頭がんと総称することもありますが、それぞれは別のがんです。発生する原因も違いますし、がんの性質や予後も違っています。そのため、治療法も同じではありません。特に上咽頭がんは、中咽頭がんや下咽頭がんとは、まったく異なるがんであるといえます。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/pharyngeal_cancer_1.png" border="0" alt="図１　頭頸部がんの種類
鼻副鼻腔がん
口腔がん

喉頭がん
上咽頭がん
中咽頭がん
下咽頭がん

甲状腺がん" class="sp100">
</div>
<h2>上咽頭がん</h2>
<h2>ウイルス感染が原因で日本には少ない</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">上咽頭がんの大部分は、ＥＢウイルスの感染が原因となって起こります。中国南部やシンガポールでは上咽頭がんが多いのですが、これはＥＢウイルスに感染する人が多いからです。日本ではこのウイルスに感染する人は少なく、上咽頭がんになる人も多くありません。患者数は頭頸部がん* 全体の3・8％です。</p>
<p class="area_10">がんは上咽頭の粘膜に発生し、増殖していきます。初期には自覚症状が出にくいため、多くは進行してから発見されます。出血が起きたり、首のリンパ節が腫れたりして受診し、見つかることがよくあります。</p>
<p class="area_10">上咽頭は鼻腔の奥なので、鼻から内視鏡を入れて調べます。確定診断のためには、組織を採取して顕微鏡で調べる病理診断が行われます。</p>
<p class="area_10">がんの広がりを調べるためには、超音波検査、ＣＴ検査、ＭＲＩ検査などの画像検査が行われます。転移はまず周辺のリンパ節に起こり、それから全身に広がっていきます。肺や肝臓にも転移するので、その検査も必要です。骨に転移することもあるため、骨への転移の有無を調べる骨シンチグラフィーを行うこともあります。</p>
<p>*頭頸部がん：一般的に脳の下側から喉までの範囲にできたがん（図１）</p>
</div>
<h2>放射線療法と化学療法の併用療法がよく効く</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">上咽頭がんの治療は、放射線療法と化学療法が中心です（図２・図３）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/pharyngeal_cancer_2.png" border="0" alt="図２　上咽頭がん　治療方法（『頭頸部癌診療ガイドライン2013年版』を参考に編集部にて作図）" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/pharyngeal_cancer_3.png" border="0" alt="図３　上咽頭がんの病期と治療" class="sp100"></p>
<p class="area_10">上咽頭はすぐ後ろに脳があるので、早期でも手術を行うことはありません。解剖学的に手術できないがんなのです。</p>
<p class="area_10">上咽頭がんは放射線に対する感受性が高いため、放射線療法が基本となります。がんが局所にとどまり、リンパ節転移もなければ、放射線療法が標準的な治療です。</p>
<p class="area_10">リンパ節転移が起きたり、周囲への浸潤が大きくなったりした場合には、放射線療法と化学療法（抗がん剤による治療）を同時併用する化学放射線療法が効果を発揮します。化学療法ではシスプラチンの単剤か、シスプラチンと５– ＦＵの併用などプラチナ製剤を含む多剤併用療法が選択されます。抗がん剤には、放射線の感受性を高める働きもあるため、同時に併用することで効果が高まります。</p>
<p class="area_10">これらの治療で、上咽頭がんは比較的よく治ります。離れた臓器への転移がない局所のがんであれば、進行していても根治できる可能性があります。</p>
</div>
<h2>中咽頭がん</h2>
<h2>ウイルスによるものが約半数を占める</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">中咽頭がんは増加しているがんで、日本人の頭頸部がん全体の12・1％を占めています。かつてはタバコやアルコールが主な原因とされていましたが、最近はＨＰＶ（ヒトパピローマウイルス）の感染によって起こる中咽頭がんが増えています。日本ではこれが約半数を占めるまでになっています。</p>
<p class="area_10">ＨＰＶは子宮頸がんの原因ともなるウイルスです。オーラルセックスなど性行為の多様化が、中咽頭がんを増加させる背景となっています。ＨＰＶが中咽頭の粘膜に感染し、そこにがんを発生させるのです。ＨＰＶ感染による中咽頭がんは、女性にも男性にも発症します。また、比較的若い年代でも発症します。</p>
<p class="area_10">タバコやアルコールによって起きた中咽頭がんと、ＨＰＶの感染によって起きた中咽頭がんを比較すると、ＨＰＶによるもののほうが予後がよいことがわかっています。
</p>
<p class="area_10">中咽頭は口の奥なので、口を開けることで見える部分もあります。ただ、中咽頭の範囲は広く、見えない部位もあるので、そのような部位には内視鏡を使って診察が行われます。確定診断のためには、組織を採取して病理診断が行われます。がんの広がりを調べるためには、超音波検査、ＣＴ検査、ＭＲＩ検査などが必要となります。</p>
<p class="area_10">原因を明らかにするため、ＨＰＶの感染を調べる検査が行われることがあります。予後を予測するためには有用ですが、治療法の選択に有用であるかどうかはわかっていません。</p>
</div>
<h2>機能を温存するために切除しないことが多い</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">中咽頭がんの治療では、手術が行われる場合と、化学放射線療法が行われる場合があります（図４）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/pharyngeal_cancer_4.png" border="0" alt="図４　中咽頭がん　治療方法（『頭頸部癌診療ガイドライン2013年版』を参考に編集部にて作図）" class="sp100"></p>
<p class="area_10">がんが小さい場合や、切除しても咽頭の機能に影響しない場合には、手術が選択されることがあります。がんのできている部位によっては、口からの手術が可能なことがあります。このような手術法を口内法といいます。がんが小さければ、後遺症は少なくてすみます。</p>
<p class="area_10">しかし、がんが大きい場合や、切除することで咽頭の機能が損なわれるような場合には、重い後遺症が残ることがあります。そのような場合には、手術はせずに化学放射線療法を選択することができます。</p>
<p class="area_10">たとえば、舌根部に大きながんができている場合（舌根部も中咽頭に含まれる）、舌根と咽頭を切除すると、飲み込む機能が失われてしまいます。そのため、飲食ができなくなり、胃瘻から食事をとる生活になります。こうしたことを避けるため、技術的に手術ができる場合でも、化学放射線療法が選ばれることがあるのです。</p>
<p class="area_10">中咽頭がんの治療では、根治性と失われる機能についてよく考え、治療法を選択します。手術を勧められた場合には、その手術によって失われる機能についても説明を受け、よく理解しておくことが大切です。</p>
<p class="area_10">化学放射線療法で使われる抗がん剤は、シスプラチン単剤や、シスプラチンと５– ＦＵの併用などプラチナ製剤を含む多剤併用療法が選択されます。</p>
</div>
<h2>下咽頭がん</h2>
<h2>食道がんを併発している場合がある</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">下咽頭がんは咽頭がんの中では最も多く、頭頸部がん全体の16.3％ を占めています。上咽頭がんや中咽頭がんに比べて予後が悪く、治しにくいがんです。</p>
<p class="area_10">主な原因はタバコとアルコールです。ヘビースモーカーでヘビードリンカーの場合、発症のリスクはきわめて大きくなります。</p>
<p class="area_10">下咽頭がんができると、飲み込みが悪くなるという症状が出ることがあります。本人がそれを感じていても、喉頭がんによる声がれなどと異なり、周囲の人にはわかりません。本人がそれを放置すると、発見が遅れることになります。下咽頭がんはリンパ節転移を起こしやすいので、首のリンパ節が腫れて見つかるケースもよくあります。</p>
<p class="area_10">下咽頭は食道につながっていますが、下咽頭がんを発症した人の3～4割ほどが、食道がんも併発しています。同じ原因によって起こるがんなので、どちらにもできていることが多いのです。下咽頭がんが見つかった場合には、必ず食道の検査も行います。</p>
<p class="area_10">下咽頭はのどの奥なので、内視鏡を使って観察します。確定診断のためには組織を採取し、病理診断が行われます。がんの広がりを調べるためには、超音波検査、ＣＴ検査、ＭＲＩ検査などが行われます。</p>
</div>
<h2>手術では下咽頭と喉頭を摘出することになる</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">下咽頭がんの治療は手術が基本です。（図５・６）</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/pharyngeal_cancer_5.png" border="0" alt="図５　下咽頭がん　治療方法（『頭頸部癌診療ガイドライン2013年版』を参考に編集部にて作図）" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/pharyngeal_cancer_6.png" border="0" alt="図６　中咽頭がんと下咽頭がんの病期と治療
日本頭頸部癌学会編『頭頸部癌診療ガイドライン2009年版』（金原出版）より一部改変" class="sp100"></p>
<p class="area_10">がんが小さければ、放射線療法や化学放射線療法が選択されることもありますが、再発しやすいがんなので、安易に化学放射線療法を勧めることはありません。</p>
<p class="area_10">手術では下咽頭だけでなく、解剖学的特性から喉頭も摘出することになり、多くの機能が失われます。機能を温存するためには、化学放射線療法を選択することになりますが、それでがんが残ってしまった場合や、治療後に再発した場合には、手術が必要になります。放射線を照射した部位でも手術はできますが、リスクが高くなり、合併症が起きやすくなります。化学放射線療法を選択する場合には、そういったことも理解しておく必要があります。</p>
<p class="area_10">手術によって下咽頭と喉頭を摘出すると、飲み込む機能も発生機能も失われます。ただ、下咽頭に小腸を移植する「遊離空腸移植」によって、飲み込みはできるようになります。声に関しては、食道を使った食道発声法や、電気喉頭と呼ばれる機械を使用することで、音声によるコミュニケーションは可能です。</p>
<p class="area_10">がんが大きくて手術できない場合は、化学放射線療法が行われます。下咽頭と喉頭は残りますが、放射線療法の晩期毒性には注意が必要です。飲み込みが悪くなり、嚥下障害が起きることがあるのです。治療後何年も経過してから起こることもあります。こうした後遺症を防ぐために、嚥下リハビリが行われています。</p>
<p class="area_10">導入化学療法を行い、さらに放射線治療を続けるという方法が、欧州では標準治療となっています。導入化学療法では、シスプラチン、５– ＦＵ、ドセタキセルの３剤を併用します。</p>
<p class="area_10">もう一つ、セツキシマブと放射線療法を併用する方法もあります。ただし、臨床試験では「セツキシマブ＋放射線療法」と「放射線療法」を比較し、放射線療法単独より効果が高いことを証明したものの、標準治療である化学放射線療法との比較は行われていません。化学放射線療法ができる患者さんであれば、そちらが優先されます。</p>
</div>
<div class="entry">
<h2>咽頭がんの治療について</h2>
<ul class="archlist">
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/pharyngeal-cancer/cancer_2383" class="fade">1.咽頭がんとは</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/pharyngeal-cancer/cancer_2378" class="fade">2.咽頭がんの治療について</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/pharyngeal-cancer/cancer_2370" class="fade">3.咽頭がんに関する記事一覧／先進医療／医療機関情報</a></li>
</ul>
</div>
</div>
</div>
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			</item>
		<item>
		<title>がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第15回　頭頸部がん（鼻腔・副鼻腔がん、喉頭がん、口腔がん、唾液腺がん）&gt;&gt;</title>
		<link>https://gan-senshiniryo.jp/standard/post_1990</link>
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		<dc:creator><![CDATA[admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 04 Nov 2016 07:48:15 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[標準治療]]></category>
		<category><![CDATA[声門下がん]]></category>
		<category><![CDATA[声門上がん]]></category>
		<category><![CDATA[声門がん]]></category>
		<category><![CDATA[上顎洞がん]]></category>
		<category><![CDATA[歯肉がん]]></category>
		<category><![CDATA[舌がん]]></category>
		<category><![CDATA[咽頭がん]]></category>
		<category><![CDATA[抗がん剤]]></category>
		<category><![CDATA[口腔がん]]></category>
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		<category><![CDATA[悪性]]></category>
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		<category><![CDATA[食道がん]]></category>
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		<category><![CDATA[肺がん]]></category>
		<category><![CDATA[化学療法]]></category>
		<category><![CDATA[大腸がん]]></category>
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					<description><![CDATA[がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第15回　頭頸部がん（鼻腔・副鼻腔がん、喉頭がん、口腔がん、唾液腺がん） 田原 信　国立研究開発法人　国立がん研究センター東病院頭頸部内科 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="entry">
<div id="book_title">
<h1>がん治療（標準治療）の基礎知識<br />
治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために<br />
第15回　頭頸部がん（鼻腔・副鼻腔がん、喉頭がん、口腔がん、唾液腺がん）</h1>
</div>
<div id="author_exp">
田原 信　国立研究開発法人　国立がん研究センター東病院頭頸部内科長</p>
<div class="author">
<img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/head_and-_neck_cancer_00.gif" border="0" alt="１９６８年広島県に生まれる。１９９６年広島大学医学部卒業。医学博士。国立研究開発法人国立がん研究センター東病院頭頸部内科長。日本で数少ない頭頸部がんの薬物療法に精通した医師。患者の価値観（希望）や治療後のＱＯＬ（生活の質）を重視したうえで、科学的根拠に基づいた最適な治療の提供を目指す。頭頸部がんの治療成績向上を目指して臨床試験を立案し、日本臨床腫瘍研究グループ（ＪＣＯＧ）、がん臨床研究支援事業( ＣＳＰＯＲ ) などで、多施設共同臨床試験を活発に行っている。日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医、指導医。日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本内科学会認定内科医。" class="sp100">
</div>
<div class="txt">
頭頸部がん（鼻腔・副鼻腔がん、喉頭がん、口腔がん、唾液腺がん）治療の基礎知識について、国立研究開発法人　国立がん研究センター東病院頭頸部内科長　田原 信先生に解説していただきました。</div>
</div>
<div id="contents">
<h2>頭頸部がんには多くの種類のがんが含まれる</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">頭頸部がん（とうけいぶがん）とは、一般的に脳の下側から喉までの範囲にできたがんを指します。耳鼻咽喉科が治療対象とする範囲のがんです。</p>
<p class="area_10">頭頸部がんという１種類のがんがあるのではなく、鼻腔・副鼻腔がん、口腔がん、喉頭がん、咽頭がん、唾液腺がん、甲状腺がんなどを総称して頭頸部がんと呼んでいます。</p>
<p class="area_10">発生した部位が近いというだけで、これらのがんはまったく別の病気です。したがって、がんの性質も違いますし、治療法も異なっています。</p>
<p class="area_10">胃がん、大腸がん、膵臓がんなどを、消化器がんとまとめることはできますが、その治療法はそれぞれのがんでまったく異なっています。頭頸部がんについても、それぞれのがんについて解説する必要があります。</p>
<p class="area_10">頭頸部がんは、日本では患者数は決して多くありませんが、世界的に６～７番目に多いがんとされています。地域によって発生頻度が大きく異なり、インド、パキスタン、台湾などでは、男性で最も多いがんが頭頸部がんとなっています。</p>
<p class="area_10">男性も女性もなりますが、男性に多いのが特徴です。これは、男性に喫煙者が多いためと考えられています。口腔がん、喉頭がん、咽頭がんなどが代表的ですが、喫煙は頭頸部がんの重要な原因となっています。また、多量飲酒も頭頸部がんの発生に大きく関わっています。</p>
<p class="area_10">がんは基本的に高齢者に多い病気で、頭頸部がんも高齢者に多いのですが、若い人に発生することもあります。頭頸部がんが発生する部位は、目、鼻、口、舌、耳、喉などから近いため、治療が難しくなります。これらの器官の機能を失うことになれば、生活の質が大幅に低下してしまうからです。根治性を低下させず、できるだけ機能も温存する治療法が求められることになります。また、顔の周辺にできるがんなので、治療に際しては整容性* も求められます。</p>
<p class="area_10">次に、それぞれのがんについて解説していきます。今回は、鼻腔・副鼻腔がん、喉頭がん、口腔がん、唾液腺がんについてです（「甲状腺がんの標準治療」については前号で、「咽頭がん」については次号で紹介）。<br />
＊整容性：姿・形を整えること。</p>
</div>
<h2>鼻腔・副鼻腔がん</h2>
<h2>大きくなるまで気づかれないことが多い</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">鼻腔や副鼻腔の粘膜から発生するがんです。がんができても、なかなか気づかれません。鼻がつまるような症状が出ることがありますが、日常的によく起こる症状なので、それをがんによる症状だとは思わない人が多いのです。</p>
<p class="area_10">鼻腔には「鼻たけ」と呼ばれるポリープができることがありますが、これと間違われることもあります。耳鼻科医が診察しても、がんを専門としていない医師の場合には、がんを鼻たけと診断していることがあるくらいです。</p>
<p class="area_10">副鼻腔には、上顎洞(じょうがくどう)、篩骨洞(し こつどう)、前頭洞(ぜんとうどう)、蝶形洞(ちょうけいどう)があります。副鼻腔がんはどこにでも発生しますが、最も多いのは上顎洞です。上顎洞は、上顎から目の下あたりにある空洞で、鼻腔につながっています。大きな空洞なので、がんがかなり大きくならないと気づかれません。また、副鼻腔炎がある人は、いつも詰まっているので、がんに気づくのが遅くなりがちです。</p>
<p class="area_10">鼻腔・副鼻腔がんの疑いがある場合には、鼻鏡(びきょう)や内視鏡を使って鼻腔内を観察します。確定診断のためには、組織の一部を切除して生検が行われます。</p>
<p class="area_10">ＣＴ検査などの画像検査も大切です。ＣＴ検査を行うことで腫瘍と骨の関係が明らかになります。どこまで進展しているかを調べるのにも、リンパ節転移や遠隔転移を見つけるのにも役立ちます。</p>
<p class="area_10">表１に示すのは鼻腔・副鼻腔がん（上顎洞がん）の病期分類です。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/head_and-_neck_cancer_h01.gif" border="0" alt="表１　鼻腔・副鼻腔がん（上顎洞がん）の病期

［Ｔ分類］
TX 原発腫瘍の評価が不可能
T0 原発腫瘍を認めない
Tis 上皮内がん
T1 上顎洞粘膜に限局する腫瘍、骨吸収または骨破壊を認めない
T2 骨呼吸または骨破壊のある腫瘍、硬口蓋および／または中鼻道に進展する腫瘍を含むが、上顎洞後壁および翼状突起に進展する腫瘍を除く
T3 上顎洞後壁の骨、皮下組織、眼窩底または眼窩内側壁、翼突窩、篩骨洞のいずれかに浸潤する腫瘍
T4a 眼窩内容前部、頬部皮膚、翼状突起、側頭下窩、篩板、蝶形洞、前頭洞のいずれかに浸潤する腫瘍
T4b 眼窩尖端、硬膜、脳、中頭蓋窩、三叉神経第二枝以外の脳神経、上咽頭、斜台のいずれかに浸潤する腫瘍
［N 分類］
NX 所属リンパ節転移の評価が不可能
N0 所属リンパ節転移なし
N1 同側の単発性リンパ節転移で最大径が3㎝以下
N2a 同側の単発性リンパ節転移で最大径が3㎝をこえるが
6㎝以下
N2b 同側の単発性リンパ節転移で最大径が6㎝以下
N2c 両側あるいは対側のリンパ節転移で最大径が6㎝以下
N3 最大径が6㎝をこえるリンパ節転移
注：正中リンパ節は同側リンパ節である。" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/head_and-_neck_cancer_h01-1.gif" border="0" alt="表１　鼻腔・副鼻腔がん（上顎洞がん）の病期
［M 分類］
M0 遠隔転移なし
M1 遠隔転移あり

［病期分類］
0 期Tis N0 M0
Ⅰ期T1 N0 M0
Ⅱ期T2 N0 M0
Ⅲ期T1 ／ 2 N1 M0
T3 N0 ／ 1 M0
Ⅳ A 期T1 ／ 2 ／ 3 N2 M0
T4a N0 ／ 1 ／ 2 M0
Ⅳ B 期T4b N に関係なくM0
T に関係なくN3 M0
Ⅳ C 期T、N に関係なくM1

『頭頸部癌診療ガイドライン』2013 年版、日本頭頸部癌学会編（金原出版刊）を参考に編集部にて作成。以下、同。" class="sp100"></p>
</div>
<h2>放射線療法、手術、化学療法を組み合わせる</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">鼻腔・副鼻腔がんの治療では、機能面と整容性に配慮した治療が必要になります。そのため、手術も行われますが、放射線療法や化学療法を組み合わせることで、なるべく機能や整容性を残す治療が行われます。</p>
<p class="area_10">たとえば、上顎洞がんでは、眼球近くまでがんが浸潤していることがあります。そのような場合でも、できるだけ眼球を温存する治療が行われます。ただ、眼球に浸潤しているなど、どうしても眼球を温存できないケースもあります。</p>
<p class="area_10">上顎洞がんの放射線治療は、60～70Ｇｙ／30～35回／６～７週が一般的で、手術、化学療法と併用されることが多いです。十分な減量が可能な症例では放射線治療の併用により良好な局所制御が期待できます。晩期毒性軽減のために強度変調放射線治療（intensitymodulatedradiotherapy：IMRT ）なども行われます。</p>
<p class="area_10">また、根治切除が困難な鼻腔・副鼻腔がんに対して粒子線治療（陽子線治療ならびに炭素イオン線治療）は、ＩＭＲＴなどの線量集中制の高い照射法とともに治療選択肢となり得ます。特にＸ線による放射線治療では根治線量が照射できない場合にも、粒子線治療は有効な治療選択肢です。当院でも鼻腔・副鼻腔がんに対し陽子線治療（+ 化学療法）を行い良好な成績を収めており、粒子線治療は有用な治療選択肢と考えられます。</p>
<p class="area_10">化学療法も行われます。導入化学療法が行われることもあります。根治的な放射線治療の前に化学療法を行うのです。</p>
<p class="area_10">導入化学療法によって、がんを小さくすることができると、放射線治療の際に、正常組織にかかる放射線量を減らすことができます。これが導入化学療法を行う目的です。導入化学療法でどの程度がんが小さくなるかは、かなり個人差があります。</p>
<p class="area_10">化学療法で使用されるのは、シスプラチン、タキサン系抗がん剤、５ＦＵの併用です。さらに、分子標的薬のセツキシマブが使われることもあります（図１）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/head_and-_neck_cancer_01.gif" border="0" alt="図1　鼻腔・副鼻腔がん（上顎洞がん）の治療アルゴリズム" class="sp100"></p>
</div>
<h2>喉頭がん</h2>
<h2>声がかれるので比較的早期に発見されやすい</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">喉頭とは喉の奥の「のどぼとけ」に囲まれた部分で、気管につながっています。喉頭の内側は粘膜でおおわれていて、喉頭がんはこの粘膜から発生します。</p>
<p class="area_10">喉頭には声帯があり、これが振動することで声が出ます。また、食べ物などを飲み込むときには、喉こうとうがい頭蓋という蓋を閉じることで、食べ物などが気管に入らないようにしています。</p>
<p class="area_10">頭頸部がんは男性に多いのですが、なかでも喉頭がんは男性に多い傾向があります。喫煙が重要な危険因子となっているので、喫煙者の多い男性の発生率が高くなるのです。</p>
<p class="area_10">喉頭がんになると、多くの場合、声がかすれるので、割と早く気づきます。ただ、喫煙者のなかには、声がかすれるのをタバコのせいだと考え、受診が遅れてしまうことがあります。</p>
<p class="area_10">喉頭がんが疑われる場合、まず喉頭鏡を用いた視診が行われます。これでがんが見つかることもあります。</p>
<p class="area_10">喉頭用の内視鏡を使用すると、ライトに照らし出された内部をモニターに映し出せるため、喉頭の奥まで観察することができます。</p>
<p class="area_10">確定診断のためには、内視鏡を使って組織の一部を採取し、顕微鏡で調べる生検が必要です。</p>
<p class="area_10">がんの広がりや転移を調べるためには、画像検査が行われます。頸部の超音波検査の他、ＣＴ検査やＭＲＩ検査が行われることもあります（表２）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/head_and-_neck_cancer_h02.gif" border="0" alt="表２　喉頭がんの病期
［Ｔ分類］
TX 原発腫瘍の評価が不可能
T0 原発腫瘍を認めない
Tis 上皮内がん
声門がん
T1 声帯運動が正常で、（一側）声帯に限局する腫瘍（前または後連合に達してもよい）
T1a 一側声帯に限局する腫瘍
T1b 両側声帯に浸潤する腫瘍
T2 声門上部、および／または声門下部に進展するもの、および／または声帯運動の制限を伴う腫瘍
T3 声帯が固定し喉頭内に限局する腫瘍、および／または傍声帯間隙および／または甲状軟骨の内側に浸潤する腫瘍
T4a 甲状軟骨の外側を破って浸潤する腫瘍、および／または喉頭外、すなわち気官、舌深層の筋肉／外
舌筋（オトガイ舌筋、舌骨舌筋、口蓋舌筋、茎突舌筋）を含む頸部軟部組織、前頸筋群、甲状腺、
食道に浸潤する腫瘍
T4b 椎前間隙、縦隔に浸潤する腫瘍、および／または頸動脈を全周性に取り囲む腫瘍
" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/head_and-_neck_cancer_h02-2.gif" border="0" alt="表２　喉頭がんの病期
［Ｔ分類］
声門上がん
T1 声帯運動が正常で、声門上部の1 亜部位に限局する腫瘍
T2 咽頭の固定がなく、声門上部の他の亜部位、声門または声門上部の外側域（たとえば舌根粘膜、咽頭蓋谷、梨状陥凹の内壁など）の粘膜に浸潤する腫瘍
T3 声帯が固定し喉頭に限局するもの、および／または輪状後部、咽頭蓋前間隙に浸潤する腫瘍、傍声
帯間隙浸潤、および／または甲状軟骨の内側に浸潤する腫瘍
T4a 甲状軟骨を破って浸潤する腫瘍、および／または喉頭外、すなわち気管、舌深層の筋肉／外舌筋（オ
トガイ舌筋、舌骨舌筋、口蓋舌筋、茎突舌筋）を含む頸部軟部組織、前頸筋群、甲状腺、食道に浸潤する腫瘍
T4b 椎前間隙、縦隔に浸潤する腫瘍、および／または頸動脈を全周性に取り囲む腫瘍声門下がん
T1 声門下部に限局する腫瘍
T2 声門に進展し、その運動が正常か制限されている
腫瘍
T3 声帯が固定し、喉頭内に限局する腫瘍
T4a 輪状軟骨あるいは甲状軟骨に浸潤する腫瘍、および／または喉頭外、すなわち気管、舌深層の筋肉
／外舌筋（オトガイ舌筋、舌骨舌筋、口蓋舌筋、茎突舌筋）を含む頸部軟部組織、前頸筋群、甲状腺、食道に浸潤する腫瘍
T4b 椎前間隙、縦隔に浸潤する腫瘍、および／または頸動脈を全周性に取り囲む腫瘍


［N 分類］
NX 所属リンパ節転移の評価が不可能
N0 所属リンパ節転移なし
N1 同側の単発性リンパ節転移で最大径が3㎝以下
N2a 同側の単発性リンパ節転移で最大径が3㎝をこえるが6㎝以下
N2b 同側の単発性リンパ節転移で最大径が6㎝以下
N2c 両側あるいは対側のリンパ節転移で最大径が6㎝
以下
N3 最大径が6㎝をこえるリンパ節転移
注：正中リンパ節は同側リンパ節である。
［M 分類］
M0 遠隔転移なし
M1 遠隔転移あり
［病期分類］
0 期Tis N0 M0
Ⅰ期T1 N0 M0
Ⅱ期T2 N0 M0
Ⅲ期T1 ／ 2 N1 M0
T3 N0 ／ 1 M0
Ⅳ A 期T1 ／ 2 ／ 3 N2 M0
T4a N0 ／ 1 ／ 2 M0
Ⅳ B 期T4b N に関係なくM0
T に関係なくN3 M0
Ⅳ C 期T、N に関係なくM1" class="sp100"></p>
</div>
<h2>早期なら放射線療法だけで治療することも</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">喉頭がんは、できた部位によって３つに分類されています。声帯のある部分にできたのが「声門がん」、声門より上にできたのが「声門上がん」、声門より下にできたのが「声門下がん」です。</p>
<p class="area_10">喉頭がんの治療でも、機能を温存することが重要なテーマになります。喉頭の治療は、声を出す機能のほかに、飲み込み機能にも関わっています。</p>
<p class="area_10">早期に発見されたがんは、放射線療法だけで治療することもあります。Ⅰ期であれば、多くが放射線療法だけで治りますし、喉頭も温存されます。なるべく機能を温存するため、放射線療法で治せる場合には放射線療法が選択されるのです。</p>
<p class="area_10">放射線療法の代表的な治療法がＩＭＲＴ（強度変調放射線治療）です。従来の放射線療法に比べ、放射線をよりがんに集中させることができるため、周囲の正常組織にかかる放射線量が少ないのが特徴です。かつては喉頭がんで放射線療法を行うと、唾液腺にも放射線がかかるため、治療に伴う合併症として、唾液が出なくなるという症状が起きていました。常に水を口に含んでいないと、口の中がカラカラの状態になるため、生活の質が低下します。ＩＭＲＴが普及することで、このような後遺症が残ることは少なくなっています。</p>
<p class="area_10">がんが進行している場合には、手術が必要となります。手術には、喉頭温存手術（喉頭部分切除）と喉頭全摘出術があります。</p>
<p class="area_10">比較的早期の小さながんであれば、喉頭温存手術が可能ですが、進行している場合には、喉頭全摘出術が必要になります。</p>
<p class="area_10">喉頭全摘出術が必要と考えられるケースでは、化学療法と放射線療法を同時に行う化学放射線同時併用療法が行われることがあります。あるいは、導入化学療法を先に行い、次に放射線療法を行うこともあります。</p>
<p class="area_10">放射線療法だけであれば、外来で治療を行うことができます。しかし、化学放射線療法の場合は入院が必要となります。抗がん剤のシスプラチンを使用するには、輸液が必要になるのと、吐き気や口内炎などの副作用が起こるため、どうしても入院が必要なのです。</p>
<p class="area_10">化学放射線療法では、かなりひどい口内炎が起こります。放射線療法だけの場合、それほどひどくなることはありませんが、抗がん剤を同時併用すると、食べられない、痛くて飲み込めない、水も飲めない、味がわからない、という状態になります。</p>
<p class="area_10">栄養を摂れないと、口内炎の治りも遅くなってしまいます。そこで、国立がん研究センター東病院では、化学放射線療法を始める前に胃瘻をつくり、口内炎がひどい間はここから栄養を摂れるようにしています。それにより治療を完遂できる人が増えるため、治療成績の向上につながると考えられます。治療が終了し、口内炎が回復したら、胃い ろ瘻う * はなくし、口で食事を摂るようにします。</p>
<p class="area_10">がんのできている部位や進行度によっては、喉頭全摘出術が避けられない場合もあります（図２）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/head_and-_neck_cancer_02.gif" border="0" alt="図２　喉頭がんの治療アルゴリズム" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/head_and-_neck_cancer_02-2.gif" border="0" alt="図２　喉頭がんの治療アルゴリズム" class="sp100"></p>
<p class="area_10">喉頭を摘出した場合でも、食事はふつうに食べられます。ただ、気管は喉の前にあいた穴につながるので、呼吸はここで行います。</p>
<p class="area_10">喉頭全摘出術を受けると、声が失われます。しかし、食道を使って声を出す食道発声法や、「電気喉頭」と呼ばれる機械を使う方法によって、声によるコミュニケーションは可能です。<br />
＊胃瘻：胃に直接、管を通し栄養を流し込む処置。</p>
</div>
<h2>口腔がん</h2>
<h2>舌や歯肉にできるがんで進行が速い</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">口腔がんは口の中にできるがんです。最も多いのは舌がんで、その他に歯肉がんなどもあります。</p>
<p class="area_10">これらのがんは、外から加わる刺激が原因となって発症すると言われています。舌がんが多いのは、舌が口の中で最も刺激を受けやすい部分だからなのでしょう。</p>
<p class="area_10">インド、パキスタン、台湾などでは、檳びんろうじゅ榔樹の実を噛む習慣があり、それが口腔がんの原因となっています。</p>
<p class="area_10">日本では、高齢者だけでなく、幅広い年代に発症しています。特に舌がんは、若い人にも見られ、特に顎が小さい人に目立ちます。これは、顎が小さいために舌が歯に当たりやすく、その刺激が原因になっているのではないかと言われています。</p>
<p class="area_10">口腔がんは本人にも見える場所にできるので、発見しやすいがんです。早期に気づくことが多いのですが、それが早期発見・早期治療に結びつかないこともあります。本人がたぶん口内炎だろうと考えてしまったり、医療機関を受診しても、がんと診断されないまま２～３カ月たってしまったりすることがあるのです。</p>
<p class="area_10">口腔がんは比較的進行が速いがんなので、回り道して専門医にたどり着く頃には、かなり進行してしまっていることもあります。</p>
<p class="area_10">確定診断のためには生検が必要です。組織を採取し、病理検査が行われます。がんの大きさ、周囲への浸潤の程度、リンパ節転移の有無などを調べるために、ＣＴ検査やＭＲＩ検査などが行われます（表３）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/head_and-_neck_cancer_h03.gif" border="0" alt="表３　口腔がん（舌がん）の病期
［Ｔ分類］
TX 原発腫瘍の評価が不可能
T0 原発腫瘍を認めない
Tis 上皮内がん
T1 最大径が2㎝以下の腫瘍
T2 最大径が2㎝をこえるが4㎝以下の腫瘍
T3 最大径が4㎝をこえる腫瘍
T4a 内質骨、下深層の筋肉／外舌筋（オトガイ舌筋、舌骨舌筋、口蓋舌筋、茎突舌筋）、上顎洞、顔面の皮膚に侵潤する腫瘍
T4b 咀嚼筋間隙、翼状突起、または頭蓋底に侵潤する腫瘍、または内頸動脈を全周性に取り囲む腫瘍
注：歯肉を原発巣とし、骨および歯槽のみに表在性びらんが認められる症例はT4 としない。
［N 分類］
NX 所属リンパ節転移の評価が不可能
N0 所属リンパ節転移なし
N1 同側の単発性リンパ節転移で最大径が3㎝以下
N2a 同側の単発性リンパ節転移で最大径が3㎝をこえるが6㎝以下
N2b 同側の多発性リンパ節転移で最大径が6㎝以下
N2c 両側あるいは対側のリンパ節転移で最大径が6㎝以下
N3 最大径が6㎝をこえるリンパ節転移
注：正中リンパ節は同側リンパ節である。" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/head_and-_neck_cancer_h03-1.gif" border="0" alt="表３　口腔がん（舌がん）の病期
［M 分類］
M0 遠隔転移なし
M1 遠隔転移あり
［病期分類］
0 期Tis N0 M0
Ⅰ期T1 N0 M0
Ⅱ期T2 N0 M0
Ⅲ期T1 ／ 2 N1 M0
T3 N0 ／ 1 M0
Ⅳ A 期T1 ／ 2 ／ 3 N2 M0
T4a N0 ／ 1 ／ 2 M0
Ⅳ B 期T4b N に関係なくM0
T に関係なくN3 M0
Ⅳ C 期T、N に関係なくM1" class="sp100"></p>
</div>
<h2>手術が中心となり舌の再建手術も行われる</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">口腔がんの治療は手術が中心です。舌がんの手術には、切除する範囲によって、舌部分切除術、舌半側切除術、舌全摘手術などがあります。舌を切除してしまうと、話す機能が損なわれます。そのほか、飲み込む能力が低下しますし、味も感じ取れなくなります。</p>
<p class="area_10">部分切除であれば、大きな影響はありませんが、切除する範囲が広くなれば、それに伴って失われる機能も大きくなります。そこで、大きく切除する場合には、舌の再建手術が行われることがあります。</p>
<p class="area_10">歯肉がんでも、治療の中心は手術です。顎の骨に浸潤している場合には、顎の骨を切り取る手術が行われます。骨を取った後には、金属のプレートを入れて補強したりします。</p>
<p class="area_10">放射線療法は、かつては組織内照射が行われていました。舌がんの部分に針状の線源を刺し、内側から放射線を照射する治療です。しかし、この治療は患者さんにとっても苦痛ですし、医療者が放射線を浴びてしまうなど、線源の管理に関しても問題がありました。そうしたことで、この治療を行っている医療機関は、現在ではかなり少なくなっています。</p>
<p class="area_10">治療はあくまで手術が中心で、手術後の補助療法として、化学放射線療法* を加えることはあります。これは舌がんでも歯肉がんでも同じです。使われる抗がん剤は、プラチナ製剤（シスプラチンなど）を含む多剤併用療法です。<br />＊化学放射線療法：化学療法と放射線療法を併用する治療法。</p>
</div>
<h2>唾液腺がん</h2>
<h2>組織を採取して調べ悪性度を判断する</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">唾液腺は唾液を分泌する器官で、耳下腺(じかせん)、顎下腺(がくかせん)、舌下腺(ぜっかせん)があります。どの唾液腺にもがんはできますが、最も発生頻度が高いのは耳下腺がんです。</p>
<p class="area_10">唾液腺がんには、いろいろな種類のがんが含まれています。唾液腺の腫瘍が見つかったら、その組織を採取して病理検査を行い、がん細胞の種類をはっきりさせておきます。唾液腺がんは、悪性度によって、「低悪性度群」「中悪性度群」「高悪性度群」の３つに分類されます。どのような進行を見せるがんなのかを明らかにしてから、治療法を選択します（表４・表５）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/head_and-_neck_cancer_h04.gif" border="0" alt="表4　唾液腺がんの病期
［Ｔ分類］
TX 原発腫瘍の評価が不可能
T0 原発腫瘍を認めない
T1 最大径が2㎝以下の腫瘍で、実質外進展* なし
T2 最大径が2㎝をこえるが4㎝以下の腫瘍で、実質外進展* なし
T3 最大径が4㎝をこえる腫瘍、および／または実質外進展* を伴う腫瘍
T4a 皮膚、下顎骨、外耳道、および／または顔面神経に浸潤する腫瘍
T4b 頭蓋底、翼状突起に浸潤する腫瘍、または頸動脈を全周性に取り囲む腫瘍
＊：実質外進展とは、臨床的または肉眼的に軟部組織または神経に浸潤しているものをいう。ただし、T4a およびT4b に定義された組織への浸潤は除く。顕微鏡的証拠のみでは臨床分類上、実質外進展とはならない。
［N 分類］
NX 所属リンパ節転移の評価が不可能
N0 所属リンパ節転移なし
N1 同側の単発性リンパ節転移で最大径が3㎝以下
N2a 同側の単発性リンパ節転移で最大径が3㎝をこえるが6㎝以下
N2b 同側の単発性リンパ節転移で最大径が6㎝以下
N2c 両側あるいは対側のリンパ節転移で最大径が6㎝以下
N3 最大径が6㎝をこえるリンパ節転移
　　注：正中リンパ節は同側リンパ節である。" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/head_and-_neck_cancer_h04-1.gif" border="0" alt="表4　唾液腺がんの病期
［M 分類］
M0 遠隔転移なし
M1 遠隔転移あり
［病期分類］
Ⅰ期T1 N0 M0
Ⅱ期T2 N0 M0
Ⅲ期T1 ／ 2 N1 M0
T3 N0 ／ 1 M0
Ⅳ A 期T1 ／ 2 ／ 3 N2 M0
T4a N0 ／ 1 ／ 2 M0
Ⅳ B 期T4b N に関係なくM0
T に関係なくN3 M0
Ⅳ C 期T、N に関係なくM1" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/02/head_and-_neck_cancer_h05.gif" border="0" alt="表5　唾液腺がんの悪性度
＜低悪性度群＞
腺房細胞がん、粘表皮がん（低悪性度）、多型低悪性度腺がん、明細胞がん、基底細胞腺がん、嚢胞腺がん、低悪性度篩状嚢胞腺がん、粘液腺がん、腺がんNOS（低悪性度）、多形腺腫由来がん（非・微小浸潤型）、転移性多形腺腫、唾液腺芽腫

＜中悪性度群＞
粘表皮がん（中悪性度）、腺様嚢胞がん（篩状、管状型）、上皮筋上皮がん、悪性脂腺腫瘍（脂腺がん、脂腺リンパ腺がん）、リンパ上皮がん

＜高悪性度群＞
粘表皮がん（高悪性度）、腺様嚢胞がん（充実型）、オンコサイトがん、唾液腺導管がん、腺がんNOS（高悪性度）、筋上皮がん*、多形腺腫由来がん（浸潤型）、がん肉腫、扁平上皮がん、小細胞がん、大細胞がん
" class="sp100"></p>
</div>
<h2>治療は手術が中心で顔面神経を温存する</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">治療の中心となるのは手術です。唾液腺の手術では、切除する範囲によって、部分切除術、葉切除術、全摘出術、拡大全摘出術という方法があります。</p>
<p class="area_10">耳下腺がんの手術では、顔面神経を温存できるかどうかが、重要なポイントになります。片側の顔面神経を切っただけでも、かなり顔が変わってしまいます。そのため、できるだけ顔面神経を温存することを考えて手術が行われます。</p>
<p class="area_10">放射線療法や化学療法は、唾液腺がんにはあまり効かないため、ほとんど行われていません。あくまで手術が中心です。</p>
</div>
<h2>治療終了後の経過観察はしっかり続ける</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">治療が終了し、がんがなくなったとしても、再発してくる可能性はあります。そこで、治療終了後は定期的に受診し、経過観察を続けることが大切です。</p>
<p class="area_10">治療終了から1年間は、３カ月ごとに受診し、診察を受け、さらにＣＴ検査あるいはＭＲＩ検査を受けます。口腔がんは、ＣＴ検査だと歯が邪魔をして鮮明に映らないので、ＭＲＩ検査が適しています。その他のがんはＣＴ検査でいいでしょう。</p>
<p class="area_10">小さな再発は診察しただけではわからないので、必ず画像検査を受ける必要があります。放射線療法の副作用などが出て、毎月のように受診している場合でも、３カ月に1回は画像を撮ります。</p>
<p class="area_10">再発の可能性が高いのは治療終了後３年間なので、そこまでは３～４カ月ごとに画像検査を受けます。３年を過ぎたら半年に１回、５年を過ぎたら１年に１回にします。</p>
<p class="area_10">化学放射線療法などで腫瘍が瘢はんこんか痕化* した場合には、ＰＥＴ ?ＣＴ検査が適しています。ＣＴ検査で瘢痕化した部分が映っても、そこに生きたがん細胞が残っているかどうかはわかりません。その点、ＰＥＴ ? ＣＴを撮れば、生きた組織か死んだ組織なのかがはっきりします。</p>
<p class="area_10">また、治療後の経過観察では、再発のチェックだけでなく、新たながんの出現にも注意を払う必要があります。頭頸部がんは、喫煙や多量飲酒が原因になっていることが多いので、それらがリスクとなる肺がんや食道がんが発症してくる危険性もあるからです。<br />
＊瘢痕：治った状態の傷跡。</p>
</div>
<div class="entry">
<h2>鼻腔・副鼻腔がんの治療について</h2>
<ul class="archlist">
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/nasal-and-paranasal-sinus-cancer/cancer_2360" class="fade">1.鼻腔・副鼻腔がんとは</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/nasal-and-paranasal-sinus-cancer/cancer_2355" class="fade">2.鼻腔・副鼻腔がんの治療について</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/nasal-and-paranasal-sinus-cancer/cancer_2350" class="fade">3.鼻腔・副鼻腔がんに関する記事一覧／先進医療／医療機関情報</a></li>
</ul>
</div>
<div class="entry">
<h2>喉頭がんの治療について</h2>
<ul class="archlist">
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/laryngeal-cancer/cancer_2301" class="fade">1.喉頭がんとは</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/laryngeal-cancer/cancer_2296" class="fade">2.喉頭がんの治療について</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/laryngeal-cancer/cancer_2290" class="fade">3.喉頭がんに関する記事一覧／先進医療／医療機関情報</a></li>
</ul>
</div>
<div class="entry">
<h2>口腔がんの治療について</h2>
<ul class="archlist">
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/oral-cancer/cancer_2287" class="fade">1.口腔がんとは</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/oral-cancer/cancer_2282" class="fade">2.口腔がんの治療について</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/oral-cancer/cancer_2274" class="fade">3.口腔がんに関する記事一覧／先進医療／医療機関情報</a></li>
</ul>
</div>
<div class="entry">
<h2>唾液腺がんの治療について</h2>
<ul class="archlist">
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/salivary-gland-cancer/cancer_2345" class="fade">1.唾液腺がんとは</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/salivary-gland-cancer/cancer_2341" class="fade">2.唾液腺がんの治療について</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/salivary-gland-cancer/cancer_2335" class="fade">3.唾液腺がんに関する記事一覧／先進医療／医療機関情報</a></li>
</ul>
</div>
</div>
</div>
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			</item>
		<item>
		<title>がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第13回　精巣がん&#062;&#062;</title>
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		<dc:creator><![CDATA[admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 08 Aug 2016 07:54:15 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[標準治療]]></category>
		<category><![CDATA[非セミノーマ]]></category>
		<category><![CDATA[胚細胞腫瘍]]></category>
		<category><![CDATA[抗がん剤]]></category>
		<category><![CDATA[腺がん]]></category>
		<category><![CDATA[精巣がん]]></category>
		<category><![CDATA[悪性]]></category>
		<category><![CDATA[先進医療]]></category>
		<category><![CDATA[副作用]]></category>
		<category><![CDATA[化学療法]]></category>
		<category><![CDATA[前立腺がん]]></category>
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					<description><![CDATA[がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第13回　精巣がん 桶川隆嗣　杏林大学医学部泌尿器科教授 精巣がん治療の基礎知識について、杏林大学医学部泌尿器科教授　桶川隆嗣先生に解説し [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="entry">
<div id="book_title">
<h1>がん治療（標準治療）の基礎知識<br />
治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために<br />
第13回　精巣がん</h1>
</div>
<div id="author_exp">
桶川隆嗣　杏林大学医学部泌尿器科教授</p>
<div class="author">
<img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/11/testicular_cancer_00.gif" border="0" alt="桶川隆嗣(おけがわ・たかつぐ)　杏林大学医学部泌尿器科教授
１９９８年 杏林大学大学院医学研究科修了。１９９９年 米国テキサス大学( サウスウェスタンメディカルセンター) 泌尿器科 ( 腫瘍学研究員) 、２００１年 杏林大学医学部泌尿器科学内講師、２００２年 杏林大学医学部泌尿器科講師、 ２００４年 杏林大学医学部泌尿器科助教授を経て、２０１４年、現職。泌尿器科学専攻、 専門分野 ( 大学院) 外科系専攻。泌尿器腫瘍学、腹腔鏡手術、分子生物学。 研究テーマ 泌尿器系腫瘍に対する低浸襲性手術、泌尿器系腫瘍の分子生物学的非侵襲的診断、前立腺がんの遺伝子治療。" class="sp100">
</div>
<div class="txt">
精巣がん治療の基礎知識について、杏林大学医学部泌尿器科教授　桶川隆嗣先生に解説していただきました。</div>
</div>
<div id="contents">
<h2>20～30歳代に多い精巣腫瘍とは</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">精巣は男性の陰嚢内にある卵形の臓器で、一般に睾丸とも呼ばれています（図1）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/11/testicular_cancer_01.gif" border="0" alt="図1　精巣" class="sp100"></p>
<p class="area_10">精子をつくる働きと、男性ホルモンを分泌する働きを担っています。</p>
<p class="area_10">精巣腫瘍は、精巣の細胞から発生する腫瘍です。そのうちの95％は、分化する前の胚細胞から発生したもので、「胚細胞腫瘍」と呼ばれています。胚細胞腫瘍の中にも、いろいろな種類の腫瘍があります（表１）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/11/testicular_cancer_h01.gif" border="0" alt="表1　胚細胞腫瘍の種類
良性
・奇形腫（きけいしゅ）
悪性
・未分化胚細胞腫（みぶんかはいさいぼうしゅ）
（ 胚細胞腫）
・卵黄のう腫瘍（らんおうのうしゅよう）
・絨毛がん（じゅうもうがん）
・胎児性がん（たいじせいがん）" class="sp100"></p>
<p class="area_10">精巣腫瘍の好発年齢は、他のがんとは大きく異なっています。最大のピークは20歳代～30歳代で、小児期にもピークがあります。罹患率（精巣腫瘍にかかる割合）は、10万人に1～2人ですから、まれながんといえます。ただし、20歳代～30歳代の男性に限れば、固形がんの中で最も発症率の高いがんです。</p>
<p class="area_10">どのような人がなりやすいのかについては、次のような危険因子が挙げられています。</p>
<p class="area_10">①家族に精巣腫瘍の人がいる。<br />
②停留精巣（精巣が陰嚢に落ちていない）。<br />
③反対側の精巣が精巣腫瘍になった。<br />
④不妊症・精液検査異常。<br />
⑤低体重児・未熟児、高身長。</p>
<p class="area_10">精巣腫瘍ができると、その精巣が腫れてくるという症状が現れます。触ってみると片側の精巣だけが大きくなっているので、本人にもわかりやすい症状です。ただし、痛みがなく、発熱もないので、大きくなっていることに気づいても、深刻な病気と考えない人が多いのです。さらに、陰部の症状なので、診察を受けるのが恥ずかしいという心理も働き、症状に気づいていながら、受診が遅れることがよくあります。精巣が大きくなっていることに気づいたら、たとえ痛みや発熱がなくても、恥ずかしがらずに受診することが大切です。精巣腫瘍は悪性度が高く進行が速いので、放置すると転移する可能性が高くなります。</p>
<p class="area_10">基本的には無痛性腫瘤が特徴的な症状ですが、徐々に大きくなるにつれて、不快感や牽引感（引っ張られるような感じ）を伴うようになります。また、精巣上体炎や血流障害による炎症などを引き起こした場合には、痛みを伴います。このような痛みが、精巣腫瘍の患者さんの10～30％ほどに現れます。</p>
<p class="area_10">すでに転移が起き、それによ次のような症状が病気の発見につながることもあります。</p>
<p class="area_10">◆後腹膜リンパ節転移……腹部腫瘤、腰痛。<br />
◆肺・縦隔リンパ節転移……血痰、呼吸困難。<br />
◆脳転移……頭痛、嘔吐、神経症状。</p>
</div>
<h2>検査と診断</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">原発巣に対して行われるのは、陰嚢の超音波検査です。これにより、充実性の腫瘤*1 ができていれば、精巣腫瘍であることがわかります。泌尿器科の専門医であれば、この時点でほぼ診断がつきます。</p>
<p class="area_10">さらに、がんの広がりを調べるため、胸部Ｘ線検査、腹部超音波検査、ＣＴ検査、骨シンチグラフィー検査、ＭＲＩ検査などで転移巣を探します。</p>
<p class="area_10">腫瘍細胞が出す物質を調べる腫瘍マーカー検査も行われます。採血して、ＡＦＰ（αフェトプロテイン）、ｈＣＧ（ヒト絨毛性ゴナドトロピン）、ＬＤＨ（乳酸脱水素酵素）などについて調べます。腫瘍の種類や性質を知る目安とするために行われます。また、治療後の効果判定や経過観察にも用いられます。</p>
<p class="area_10">画像検査と腫瘍マーカーの値から、予後を予測し、治療方針を決定するためにＩＧＣＣＣ（International Germ Cell Consensus Classification＝国際胚細胞腫瘍予後分類）による分類を行います（表２）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/11/testicular_cancer_h02.gif" border="0" alt="表2　IGCC（International germ cell consensus）分類
日本泌尿器科学会、日本病理学会編「泌尿器・病理　精巣腫瘍取扱い規約　2005
年3 月【第3 版】」（金原出版）より作成

【予後良好】
＜非セミノーマ＞
肺以外の臓器転移がない。
かつAFP ＜ 1.000ng/㎖
かつhCG ＜ 5.000IU/L
かつLDH ＜ 1.5× 正常上限値

＜セミノーマ＞
肺以外の臓器転移がない。
かつAFP は正常範囲内
hCG、LDH は問わない。


【予後中程度】
＜非セミノーマ＞
肺以外の臓器転移がない。
かつ1.000ng/㎖≦ AFP ≦ 10.000ng/㎖
または5.000IU/L ≦ hCG ≦ 50.000IU/L
または1.5× 正常上限値≦ LDH ≦ 10× 正常上限値

＜セミノーマ＞
肺以外の臓器転移がある。
かつAFP は正常範囲内
hCG、LDH は問わない。

【予後不良】
＜非セミノーマ＞
肺以外の臓器転移がある。
またはAFP ＞ 10.000ng/㎖
またはhCG ＞ 50.000IU/L
またはLDH ＞ 10× 正常上限値

＜セミノーマ＞
該当なし
" class="sp100"></p>
<p class="area_10">「予後良好」「予後中程度」「予後不良」に分類しますが、各群の5年生存率は、それぞれ94％、83％、71％となっています。最近の化学療法の進歩により、予後不良群の成績はさらに良くなっていると考えられています。</p>
<p class="area_10">精巣腫瘍の診断では、腫瘍の種類を「セミノーマ*2 」と「非セミノーマ*3 」に分けることが重要です。なぜなら、セミノーマとそれ以外の腫瘍では、抗がん剤や放射線に対する感受性が異なるため、治療法が違ってくるからです。</p>
<p class="area_10">*1 充実性腫瘤：固形成分でできた腫瘍<br />
*2 セミノーマ：睾丸にできる腫瘍の一つ<br />
*3 非セミノーマ：セミノーマに分類されないもの</p>
</div>
<h2>病期分類</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">精巣腫瘍の病期（ステージ）は、転移の有無、転移が後腹膜リンパ節までか、肺や脳などの全身かによって、Ⅰ期からⅢ期までに分類されます（表３）</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/11/testicular_cancer_h03.gif" border="0" alt="表3　精巣腫瘍の病期分類（日本泌尿器科学会 日本病理学会／編）
日本泌尿器科学会、日本病理学会編「泌尿器・病理・精巣腫瘍取扱い規約2005年3月【第３版】」（金原出版）より作成

Ⅰ期　転移がない
Ⅱ期　横隔膜以下のリンパ節のみ転移がある
ⅡA　後腹膜転移巣が5㎝未満
ⅡB　後腹膜転移巣が5㎝以上
Ⅲ期　遠隔転移
Ⅲ0　腫瘍マーカーが陽性であるが、転移巣不明
ⅢA　横隔膜以上のリンパ節に転移がある
ⅢB　肺に転移がある
B1　片側の肺の転移が４個以下かつ２㎝未満
B2　片側の肺の転移が５個以上または２㎝以上
ⅢC　肺以外の臓器にも転移がある
※陰嚢内に留まる腫瘍は、腫瘍の大きさによる差を見出しがたいため、手術の困難さ、転移により分類している" class="sp100"></p>
<p class="area_10">転移がない場合がⅠ期、後腹膜リンパ節への転移がある場合がⅡ期、遠隔転移がある場合がⅢ期です。</p>
</div>
<h2>治療方針</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">精巣腫瘍の治療では、まず精巣を取り除く「高位精巣摘除術」という手術が行われます。精巣腫瘍は進行が速いので、なるべく早く手術を行う必要があります。取り出した精巣の腫瘍に対しては、組織を顕微鏡で調べる病理検査が行われます。</p>
<p class="area_10">転移がない場合がⅠ期、後腹膜リンパ節への転移がある場合がⅡ期、遠隔転移がある場合がⅢ期です。</p>
<p class="area_10">それによって、セミノーマか非セミノーマかが明らかになり、病期も決定されます。それによって、治療方針が決まってきます（図3）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/11/testicular_cancer_03.gif" border="0" alt="図3　精巣腫瘍の治療方針
日本泌尿器科学会編「精巣腫瘍診療ガイドライン2009 年版」（金原出版）より作成" class="sp100"></p>
<p class="area_10">セミノーマでⅠ期の場合には、①経過観察、②放射線療法、③化学療法という3つの選択肢があります。①は、特に治療は行わず、腫瘍マーカーのＬＤＨで経過を見ていきます。②は、傍大動脈領域に20～25グレイの予防照射を行います。③は、カルボプラチン単剤で1～2コースの治療を行います。</p>
<p class="area_10">非セミノーマ１期の場合は、経過観察か化学療法が行われます。化学療法はＢＥＰ療法（詳しくは後述）が2コースです。非セミノーマには放射線が効かないため、放射線療法は選択肢に入っていません。</p>
<p class="area_10">セミノーマでⅡ期以上の場合には、一部放射線治療が行われることがありますが、中心となるのは導入化学療法*4 です。ＢＥＰ療法が3～4コース行われます。</p>
<p class="area_10">非セミノーマでⅡ期以上の場合は、やはり導入化学療法として、3～4コースのＢＥＰ療法が行われます。</p>
<p class="area_10">導入化学療法で腫瘍マーカーが正常化したら、後腹膜リンパ節を郭清*5 する手術が行われます。切除したリンパ節を調べ、がん細胞が生きていなければ、治療はそこで終わりになります。がん細胞が存在した場合、セミノーマなら救済化学療法*6 を追加するか、化学療法と放射線療法を加えます。非セミノーマの場合には、救済化学療法が行われます。</p>
<p class="area_10">このような治療を行うことで、Ⅰ期とⅡ期では5年生存率も10年生存率も１００％、Ⅲ期では61％という成績が得られています（図4）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/11/testicular_cancer_04.gif" border="0" alt="図4　5年生存率" class="sp100"></p>
<p class="area_10">*4 導入化学療法：手術など、他のすべての治療に先行して化学療法を行う方法<br />
*5 郭清：切除すること<br />
*6 救済化学療法：導入化学療法を経た再発症例に対して施行する化学療法</p>
</div>
<h2>治療法</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">それぞれの治療法について説明します。</p>
<p class="area_10">■手術<br />
精巣腫瘍の治療では、次のような手術が行われます。</p>
<p class="area_10">◆高位精巣摘除術（図5）</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/11/testicular_cancer_05.gif" border="0" alt="図５　高位精巣摘除術
　基本的に全員に実施される手術。精巣とお腹をつなぐ精索という管の上部まで取り除く" class="sp100"></p>
<p class="area_10">精巣腫瘍の治療では、基本的にすべての患者さんに対して行われる手術です。鼠蹊部を切開し、精巣と精索（精子の通る精管と血管が束になっている部分）を併せて切除します。精索は腹腔内につながっているので、できるだけ腹腔に近い高い部分から切除します。</p>
<p class="area_10">◆後腹膜リンパ節郭清術<br />
腹部の大きな血管の周囲にある後腹膜リンパ節を切除する手術です。この部分に転移が起きているⅡ期以上の場合は、化学療法を行って腫瘍マーカーの値が正常になってから手術が行われます。切除したリンパ節にがん細胞がいるかどうかで、その後に化学療法や放射線療法を行うかどうかを判断するためにも必要な手術です。Ⅰ期の非セミノーマの治療では、再発を予防するためにこの手術が行われることがあります。</p>
<p class="area_10">後腹膜リンパ節郭清術は、開腹手術が標準的な治療です。切除する範囲によっては、射精に関わる神経が切断され、逆行性射精という射精障害が起きることがあります。射精したときの感覚はあるのですが、精液が膀胱内に出てしまう状態です。これを防ぐために、神経温存手術も行われます。</p>
<p class="area_10">また、後腹膜リンパ節郭清を腹腔鏡下で行う手術が、先進医療として行われています（正式名称は「泌尿生殖器腫瘍後腹膜リンパ節転移に対する腹腔鏡下リンパ節郭清術」）。腹部に5カ所ほど小さな穴を開け、後腹膜腔を気体で膨らませて手術を行います。腹腔鏡で患部を拡大して見ながら手術を行えるため、確実に神経を温存することができます。傷が小さいため、手術後の回復が早いのもこの手術の特徴です。</p>
<p class="area_10">■化学療法<br />
Ⅰ期のセミノーマでは、再発を予防する目的でカルボプラチン単剤療法が行われることがあります。カルボプラチンの主な副作用は骨髄抑制で、血小板減少、白血球減少、貧血に注意する必要があります。</p>
<p class="area_10">Ⅱ期以上の導入化学療法や非セミノーマのⅠ期の化学療法では、ＢＥＰ療法が行われます。ブレオマイシン、エトポシド、シスプラチンを併用する治療です。それぞれの抗がん剤に注意すべき副作用があります。</p>
<p class="area_10">ブレオマイシンは、肺機能障害に注意する必要があります。特に肺線維症が起きると、治療を継続できなくなります。エトポシドは、骨髄抑制と脱毛が主な副作用です。シスプラチンは、吐き気・嘔吐、腎機能障害が主な副作用です。吐き気・嘔吐に対しては制吐剤で対応します。腎機能を守るために、十分な補液（点滴による水分補給）が必要となります。</p>
<p class="area_10">ＢＥＰ療法を行う際には、補液をして十分な尿量を確保することと、骨髄抑制が起きたときに感染を予防することが大切です。骨髄抑制に対しては、Ｇ – ＣＳＦ（白血球成長因子製剤）の投与や血小板輸血で対応します。</p>
<p class="area_10">導入化学療法で十分な結果が得られなかった場合には、２次治療として救済化学療法が行われます。かつてはＶＩＰ療法（エトポシド、イホスファミド、シスプラチン併用療法）が行われていましたが、治療成績は十分なものではありませんでした。現在はＴＩＰ療法（パクリタキセル、イホスファミド、シスプラチン併用療法）が行われるようになり、治療成績が向上しています。ＶＩＰ療法の完全寛解率*7は25％程度でしたが、ＴＩＰ療法では70％程度と言われています。現在では、1次治療が効かなかった場合でも、2次治療で十分な効果が期待できるようになっているのです。</p>
<p class="area_10">*7 完全寛解：がんの徴候がすべて消失すること</p>
</div>
<div class="entry">
<h2>精巣がんの治療について</h2>
<ul class="archlist">
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/testicular-cancer/cancer_1979" class="fade">1.精巣がんとは</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/testicular-cancer/cancer_1974" class="fade">2.精巣がんの治療について</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/testicular-cancer/cancer_1966" class="fade">3.精巣がんに関する記事一覧／先進医療／医療機関情報</a></li>
</ul>
</div>
</div>
</div>
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			</item>
		<item>
		<title>がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第12回　前立腺がん&#062;&#062;</title>
		<link>https://gan-senshiniryo.jp/standard/post_1714</link>
					<comments>https://gan-senshiniryo.jp/standard/post_1714#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 10 May 2016 04:50:41 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[標準治療]]></category>
		<category><![CDATA[抗がん剤]]></category>
		<category><![CDATA[腺がん]]></category>
		<category><![CDATA[悪性]]></category>
		<category><![CDATA[肝臓がん]]></category>
		<category><![CDATA[ホルモン療法]]></category>
		<category><![CDATA[副作用]]></category>
		<category><![CDATA[胃がん]]></category>
		<category><![CDATA[肺がん]]></category>
		<category><![CDATA[化学療法]]></category>
		<category><![CDATA[前立腺がん]]></category>
		<category><![CDATA[大腸がん]]></category>
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					<description><![CDATA[がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第12回　前立腺がん 赤倉功一郎　JCHO 東京新宿メディカルセンター副院長 泌尿器科部長 前立腺がん治療の基礎知識について、JCHO 東 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="entry">
<div id="book_title">
<h1>がん治療（標準治療）の基礎知識<br />
治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために<br />
第12回　前立腺がん</h1>
</div>
<div id="author_exp">
赤倉功一郎　JCHO 東京新宿メディカルセンター副院長 泌尿器科部長</p>
<div class="author">
<img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_00.gif" border="0" alt="ＪＣＨＯ東京新宿メディカルセンター副院長・泌尿器科部長。1984年、千葉大学医学部卒業。千葉大学大学院医学研究科博士課程修了後、同大学医学部附属病院泌尿器科勤務。１９９０〜１９９３年、カナダ・ブリティッシュコロンビア癌研究所留学。千葉大学助教授を経て、２００２年より現職。日本泌尿器科学会専門医・指導医、カナダ・ブリティッシュコロンビア州臨時医師免許取得。アメリカ泌尿器科学会・国際泌尿器科学会会員。前立腺がんワークショップ最優秀賞（１９９０年）。日本泌尿器科学会坂口賞（２０００年）。前立腺がん間欠的ホルモン療法を世界で初めて開発したグループの一人。著書に『よくわかる最新医学前立腺がん』（主婦の友社）がある。" class="sp100">
</div>
<div class="txt">
前立腺がん治療の基礎知識について、JCHO 東京新宿メディカルセンター副院長 泌尿器科部長　赤倉功一郎先生に解説していただきました。</div>
</div>
<div id="contents">
<h2>高齢の男性に多い治る人が多いがん</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">前立腺がんは、男性の生殖器である前立腺（図1）に発生するがんです。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_01.gif" border="0" alt="図1　前立腺の位置と構造" class="sp100"></p>
<p class="area_10">かつては、欧米では発生頻度が高いものの、日本では比較的少ないと言われていました。しかし、近年では、わが国でも前立腺がんが急増しています。日本における前立腺がんの罹患数（２０１１年の全国推計値）は、男性では、肺がんや大腸がんを抜き、胃がんに次いで第２位となっていました（地域がん登録全国推計によるがん罹患データ）。さらに、前立腺がんは近年急増し（図2）、国立がん研究センターによる推計では２０１５年には胃がんを抜き９万８４００人で、男性のがんの罹患数で第１位になっています。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_02.gif" border="0" alt="図2　日本の男性がん発生数の推移と将来予測。前立腺がんはこの予測を上回って急増し、2015 年には国立がん研究センター推計で胃がんを抜いて第1 位になった" class="sp100"></p>
<p class="area_10">前立腺がんによる死亡数（２０１３年）は、肺がん、胃がん、大腸がん、肝臓がん、膵臓がんに次いで第６位です（人口動態統計によるがん死亡データ）。</p>
<p class="area_10">がん種別の5年相対生存率（２００３～２００５年診断例）は、93.8％となっています（地域がん登録によるがん生存データ）。罹患数は急増していますが、早期に高齢の男性に多い治る人が多いがん前立腺がんは、男性の生殖器である前立腺（図1）に発生するがんです。かつては、欧米では発生頻度が高いものの、日本では比較的少ないと言われていました。しかし、近年では、わが国でも前立腺がんが急増しています。日本における前立腺がんの罹患数（２０１１年の全国推計値）は、男性では、肺がんや大腸がんを抜き、胃がんに次いで第２位となっていました（地域がん登録全国推計によるがん罹発見して適切な治療を行うことで、治る人が多いがんだといえます。</p>
<p class="area_10">前立腺がんは高齢者に多く、診断時の年齢は70歳代が最も多くなっています。日本で前立腺がんが急増しているのは、高齢者人口が増えていることも重要な原因の一つとなっています。</p>
<p class="area_10">前立腺がんの細胞は、アンドロゲン（男性ホルモン）の影響を受けやすいという特徴があります。アンドロゲンの刺激で発育・増殖し、アンドロゲンがなくなると死滅する性質があるのです。このような性質をアンドロゲン依存性といいます。</p>
</div>
<h2>早期発見に有効なＰＳＡ検査</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">前立腺がんを早期発見するためのスクリーニング検査としては、血液中のＰＳＡ（前立腺特異抗原）を測定する「ＰＳＡ検査」が効果的です。前立腺がんがあると、血液中に出てくるＰＳＡの量が増えるのです。基準値は4.0ng／㎖で、これを超えている場合、前立腺がんの疑いがあると考えられます。血液検査なので簡単に行うことができ、50歳以降の人は受けることが勧められています。</p>
<p class="area_10">さらに、「直腸指診」や「経直腸エコー（経直腸超音波検査）」もスクリーニングとして行われる検査です（図３）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_03.gif" border="0" alt="図3　前立腺がんの診断の手順

1．スクリーニング
*血清PSA(前立腺特異抗原）
*直腸指診
*経直腸エコー
2．確定診断（前立腺針生検）
*経直腸エコーガイド下
*無作為系統的生検
3．病気診断
*骨シンチ、CTなど" class="sp100"></p>
<p class="area_10">直腸指診は、肛門から指を入れ、直腸の前壁越しに、その裏側にある前立腺を触れる検査です。固さなどから、がんの有無を調べます。</p>
<p class="area_10">経直腸エコーは、肛門から直腸内に超音波の発信器を入れ、前立腺を画像化する検査です。前立腺の大きさや形がわかる他、がんが描き出されることもあります。</p>
<p class="area_10">増加し続ける前立腺がんへの対応として、ＰＳＡ検査による前立腺がん検診が提唱されています。前立腺がん検診を実施することで、進行がんや転移がんの発生を抑えることができ、死亡率が低下することが示されています。その一方で、前立腺がん検診を行えば、治療の必要がない前立腺がんを発見してしまうこともあります。それによる過剰診断、過剰治療が危惧されています。</p>
</div>
<h2>確定診断のためには、前立腺針生検が必要</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">スクリーニング検査で、前立腺がんの疑いがあるとされた場合には、診断を確定するための検査が必要になります。そのために行われるのが「前立腺針生検」です（図３参照）。前立腺に注射針のような生検用の針を刺し、前立腺の組織を採取します。それを顕微鏡で観察して、がん細胞があるかどうかを調べるのです。</p>
<p class="area_10">この検査は、経直腸エコーで前立腺を描き出し、その画像を見ながら、10～12本の針を刺していきます。前立腺全体から、まんべんなく組織を採取します。針は会陰部から刺す方法と、直腸から刺す方法があります。</p>
<p class="area_10">前立腺針生検で、前立腺がんであると確定診断がついた場合には、がんの広がりを調べる検査が行われます。前立腺内の状態や周囲への浸潤の状態を調べるために、「ＭＲＩ検査」が行われます（図４）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_04.gif" border="0" alt="図4　前立腺がんの画像診断：MRI（局所進行がん）
左側：T2強調画像
右側：拡散強調画像" class="sp100"></p>
<p class="area_10">がんがはっきり見えるように、「Ｔ2強調画像」や「拡散強調画像」が用いられることもあります。</p>
<p class="area_10">転移を調べる目的で行われるのは、「骨シンチグラフィー」と「ＣＴ検査」です。骨シンチグラフィーは、骨に取り込まれやすい放射性物質を用いた検査で、骨への転移を調べるために行われます（図５）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_05.gif" border="0" alt="図５　前立腺がんの画像診断：骨シンチグラフィー（多発骨転移）
" class="sp100"></p>
<p class="area_10">ＣＴ検査は、リンパ節への転移や全身への転移を調べるのに効果的です。</p>
</div>
<h2>進行度とリスク分類に応じ治療方針を立てる</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">前立腺がんは、前立腺に限局している「限局がん」と、すでに転移が起きている「進行がん（転移がん）」に分類することができます。</p>
<p class="area_10">また、前立腺がんの治療法には、「ＰＳＡ監視療法（積極的監視療法）」「手術療法」「放射線療法」「ホルモン療法」「化学療法」などがあります。</p>
<p class="area_10">治療法を決めるにあたっては、がん側の要因と患者側の要因を考慮する必要があります。</p>
<p class="area_10">がん側の要因には、転移の有無や部位、前立腺がんによる自覚症状の有無や程度、リスク分類があります（表１・表２）</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_h01.gif" border="0" alt="表1　前立腺がんの病期分類

[TNM 分類]
T1a 直腸診や画像検査では見つからないが、組織を調べると、切除した組織の5％以下に、偶然発見されたがん
T1b 直腸診や画像検査では見つからないが、組織を調べると、切除した組織の５％を超え、偶然見つかったがん
T1c 直腸診や画像検査では見つからないが、PSA 値の上昇で疑われ、生検によって確認されたがん
T2a がんが前立腺の片葉の2 分の１にとどまっている
T2b がんが前立腺の片葉の2 分の１を超えているが、両葉には及ばない
T2c がんが前立腺の両葉に広がっているが、前立腺内にとどまっている
T3a がんが前立腺の被膜外へ広がっている
T3b がんが精嚢まで広がっている
T4 がんが精嚢以外の隣接臓器（膀胱頸部、外尿道括約筋、直腸、挙筋、骨盤壁）に広がっている
N0 リンパ節転移なし
N1 前立腺の近くにあるリンパ節にがんが広がっている
M0 遠隔転移なし
M1 前立腺から離れたリンパ節や臓器などへの転移、骨への転移がある

[ABCD 分類]
A1 前立腺内にとどまっている高分化がん
A2 前立腺内に広がったがんか、低分化がん
B1 前立腺の片葉に病変がとどまっている単発のがん
B2 前立腺の片葉全体か両側にまたがっているがん
C1 前立腺の被膜や被膜外に広がっているがん
C2 膀胱頸部か尿管の閉塞が見られる
D1 骨盤内のリンパ節にがんの転移が見られる
D2 D1 より広い範囲のリンパ節や、骨、肺、肝臓などの遠隔部位にがんの転移が見られる

出所：赤倉功一郎著『よくわかる最新医学 前立腺がん』（主婦の友社）を参考に作成" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_h02.gif" border="0" alt="表２　前立腺がんの治療法の選択の目安
・ほかの臓器に転移していない場合

＜低リスクの場合＞
PSA＜10ng/㎖、グリソンスコア6 以下、T 分類Ｔ1かＴ２a、この3 項目をすべて満たす

●期待余命が10 年以下……PSA 監視療法

●期待余命が10 年以上……PSA 監視療法
・前立腺全摘除術
・放射線療法
（外部照射療法、内部照射療法
〈小線源療法〉）


＜中リスクの場合＞
PSA 1 0 〜20ng/㎖、グリソンスコア７、Ｔ分類Ｔ２b かＴ２c、これらのうちいずれか

●期待余命が10 年以下……
・PSA 監視療法
・前立腺全摘除術
・放射線療法（外部照射療法、
小線源療法）
・放射線療法＋ホルモン療法

●期待余命が10 年以上……
・前立腺全摘除術
・放射線療法（外部照射療法、
小線源療法）
・放射線療法＋ホルモン療法


＜高リスクの場合＞

PSA ＞ 20ng/㎖、グリソンスコア８〜10、Ｔ分類Ｔ 3 〜Ｔ 4、これらのうちいずれか

・ホルモン療法
・放射線療法＋ホルモン療法
・がんの前立腺被膜外浸潤が軽い場合など、一部に前立腺全摘除
術が選択できる場合もある



・ほかの臓器に転移している進行がんの場合

Ｎ１、Ｍ１の場合

根治よりも延命や疼痛抑制が目的になるＮ 1（近くのリンパ節にがんが広がっている）、Ｍ 1（離れたリンパ節や臓器、骨への転移がある）のいずれか

●延命を目的として……
・ホルモン療法
・化学療法


●骨転移による痛みをとる目的として……
・放射線療法
・ビスフォスフォネート製剤
・外科的治療（手術）
・鎮痛薬

出所：赤倉功一郎著『よくわかる最新医学 前立腺がん』（主婦の友社）を参考に作成" class="sp100"></p>
<p class="area_10">リスク分類は、前立腺におけるがんの広がり、グリソンスコア（組織学的悪性度の指標）、ＰＳＡ値の３つに基づき、低リスク、中間リスク、高リスクに分類します。</p>
<p class="area_10">患者側の要因としては、年齢、一般的健康状態、併存疾患に基づく期待余命などが考慮されます。期待余命が十分に長く（10年以上）、限局がんの場合には、次のような治療が選択されます。</p>
<p class="area_10">低リスクであれば、ＰＳＡ監視療法、手術療法、放射線療法が選択肢となります。中間リスクには、手術療法、放射線療法が勧められます。高リスクには、手術療法、放射線療法が推奨され、しばしばホルモン療法が併用されます。高齢者や重い併存疾患がある場合には、単独のホルモン療法が選択されることもあります。</p>
<p class="area_10">局所進行がんや、高リスクの中でも特にリスクが高い場合には、放射線療法とホルモン療法を併用するのが一般的ですが、場合によっては手術療法が選択されることもあります。</p>
<p class="area_10">転移がある進行がんの場合には、ホルモン療法が第一選択の治療となります。ホルモン療法を行った後、病状が悪化した去勢抵抗性がん（詳細は後述）に対しては、2次ホルモン療法や化学療法が行われます。</p>
</div>
<h2>最適な治療タイミングを待つＰＳＡ監視療法</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">前立腺がんの中には、進行がゆっくりしているものも多く、がんが見つかったとしても、すぐに治療をする必要がない場合もあります。そのような場合には、あえて治療を行わず、ＰＳＡ検査などで経過を観察し、治療の必要な状態になるのを待つことができます。これがＰＳＡ監視療法（積極的監視療法）です（表３）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_h03.gif" border="0" alt="表３　前立腺がんの治療法
・PSA監視療法（無治療経過観察）
【局所療法根治療法】
*手術療法（前立腺全摘除術）
*放射線療法（組織内照射）
*放射線療法（外部照射）
・HIFU
【全身療法非根治療法】
*ホルモン療法
・抗がん剤化学療法
・免疫療法" class="sp100"></p>
<p class="area_10">治らないから治療をしないのかと誤解する人がいますが、そうではありません。最適な治療のタイミングを待つために、すぐには治療をしないのです。</p>
<p class="area_10">対象となるのは、病状、ＰＳＡ値、生検の所見などから、限局がんで、悪性度も低く、すぐに治療を必要としないと判断される場合です。定期的にＰＳＡ検査を行い、必要に応じて前立腺生検を行いながら、治療の必要性を判断していきます。高齢者では、治療を行わないまま天寿を全うすることもあります。</p>
</div>
<h2>前立腺の摘出手術には３種類の方法がある</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">手術療法は、前立腺がんが局所に限局している場合に、根治を目的として行われます。前立腺がんはしばしば前立腺内に散在しているため、「前立腺全摘除術」が基本で、部分的に切除することはありません（図６）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_06.gif" border="0" alt="図６　恥骨後式・会陰式

前立腺全摘除術の会陰式は、陰嚢と肛門の間、すなわち会陰部の筋膜をメスで切開し、前立腺と直腸の間をはがして前立腺をすべて摘出する手術法" class="sp100"></p>
<p class="area_10">前立腺と精嚢を摘出して、残った膀胱と尿道を縫合します。また、骨盤内リンパ節も摘出します。</p>
<p class="area_10">手術の方法には、開腹手術、腹腔鏡下手術、ロボット手術という３つの方法があります。</p>
<p class="area_10">◆開腹手術……開腹して手術を行います。腹腔を経ずに手術を行うため、後遺症として腸の癒着などが起こる心配がありません。また、かつて腸の手術を受けている人でも、問題なく行うことができます。</p>
<p class="area_10">◆腹腔鏡下手術……腹部を数カ所小さく切開し、そこから腹腔鏡と鉗子などの器具を入れて手術を行います（図７）。傷が小さく、出血が少ないのがメリットです。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_07.gif" border="0" alt="図７　腹腔鏡下前立腺全摘除術治療成績は、通常の恥骨後式・会陰式手術と変わらないと言われている
" class="sp100"></p>
<p class="area_10">◆ロボット手術……手術支援ロボットを医師が操作して、腹腔鏡下手術と同様の手術を行います。患部を拡大して立体視することができ、鉗子が自在に動くため、細かな作業を容易に行うことができます。</p>
<p class="area_10">以上のような３通りの方法がありますが、前立腺と精嚢を摘出し、膀胱と尿道を縫合するという作業はどの手術でも同じです。図８に示すのは前立腺がん初期治療のアルゴリズム（手順）です。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_08.gif" border="0" alt="図８　前立腺がん初期治療のアルゴリズム（『前立腺がん診療ガイドライン　2012 年版』を参考に編集部で作図）
" class="sp100"></p>
</div>
<h2>放射線療法には外部照射と組織内照射がある</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">前立腺がんに対する根治的な放射線療法は、放射線を照射する方法によって、大きく２つに分類することができます。体の外から放射線を照射する「外部照射」と、放射線を出す線源を前立腺の中に入れて内部から照射する「組織内照射」です。</p>
<p class="area_10">外部照射には、「3次元原体照射」と「強度変調放射線治療（ＩＭＲＴ）」という方法があります。</p>
<p class="area_10">３次元原体照射は、体の周囲の複数の方向から、前立腺の形に合わせて放射線を照射する方法です。放射線が前立腺に集中するため、周囲の組織にかかる放射線量を抑え、前立腺に多くの放射線を照射することができます。</p>
<p class="area_10">強度変調放射線治療も、周囲から照射して放射線を前立腺に集中させるのですが、部位によって強度を変えることで、より前立腺にだけ放射線を集中させることができます。それにより、治療効果が高まり、副作用は軽減されます。</p>
<p class="area_10">これらの治療は入院せずに受けることができます。ただし、週５日間の治療を、約2カ月間続ける必要があります。治療期間の長さが、外部照射の欠点といえます。</p>
<p class="area_10">この他に、陽子線や重粒子線を用いた「粒子線治療」もありますが、これらは標準治療にはなっていません。</p>
<p class="area_10">組織内照射には、小さな線源を前立腺に入れたままにする「小線源療法」と、高い線量の線源を一時的に前立腺内に入れる「高線量率組織内照射」があります。</p>
<p class="area_10">小線源療法は、低線量の放射線を出すヨウ素１２５という小さな線源（太さ0.8㎜、長さ4～5㎜）を、前立腺内に入れ、それを永久留置します。線源から出る放射線で、がんを死滅させる治療法です。治療の対象となるのは、基本的に低リスクの患者さんです。入院が必要ですが、期間は３～４日ほどです。</p>
<p class="area_10">高線量率組織内照射では、放射性のイリジウム１９２を線源として使います。標準治療で健康保険も適用されますが、わが国では、この治療はあまり行われていません。</p>
<p class="area_10">放射線療法を行うときに、補助療法としてホルモン療法を併用することがあります。ホルモン療法を行うと、がんが小さくなるだけでなく、前立腺自体も小さくなるからです。外照射の場合、放射線を当てるターゲットが小さくなると、それだけ効果が高まり、副作用が軽減します。また、小線源療法でも、前立腺のボリュームが小さくなっていれば、それだけ入れる線源の数が少なくて済みます。</p>
</div>
<h2>男性ホルモンの産生を抑えるか、作用を遮断</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">前立腺がんの細胞は、男性ホルモンであるアンドロゲンの刺激で発育し、増殖します。そこで、体内でアンドロゲンが産生されるのを抑えたり、アンドロゲンが前立腺がんに作用するのを遮断したりすると、がん細胞は死滅し、がんが縮小するという治療効果が現れます（図９）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_09.gif" border="0" alt="図９　前立腺がんに対するホルモン療法の効果と限界" class="sp100"></p>
<p class="area_10">前立腺がんのホルモン療法には、次のような方法があります。</p>
<p class="area_10">外科的な治療法として、「両側精巣摘除術」という手術が行われることがあります（表４）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_h04.gif" border="0" alt="表４　前立腺がんに対するホルモン療法の方法
●血中アンドロゲンの除去・抑制
　外科的去勢　
　　両側精巣摘除術
　内科的去勢
　　LHRHアナログ（アゴニスト・アンタゴニスト）
　ステロイド性抗アンドロゲン
　　酢酸クロルマジノン
　エストロゲン
　　リン酸ジエチルスチルベストロール
　　エチニルエストラジオール

●前立腺におけるアンドロゲン作用の拮抗
　非ステロイド性抗アンドロゲン
　　フルタミド
　　ビカルタミド
　ステロイド性抗
　　酢酸クロルマジノン

●前立腺がん細胞への直接作用
　エストロゲン
　　リン酸ジエチルスチルベストロール
　　エチニルエストラジオール
" class="sp100"></p>
<p class="area_10">精巣を取り除く治療で、「去勢手術」とも呼ばれます。精巣からのアンドロゲンを、確実になくすことができます。医療機関が遠いなど、通院が難しい患者さんに適しています。手術の費用はかかりますが、薬を使い続ける必要がないので、治療費が低く抑えられるのもメリットです。</p>
<p class="area_10">薬剤により内科的に去勢状態にする治療もあります。そのために使われるのが、「ＬＨ – ＲＨアゴニスト」や「ＬＨ – ＲＨアンタゴニスト」といった薬剤です。脳の視床下部で分泌されたＬＨ – ＲＨ（黄体ホルモン放出ホルモン）は、下垂体に働きかけ、下垂体からＬＨ（黄体ホルモン）が分泌されます。これが精巣に働きかけて、精巣からアンドロゲンが分泌されるのです。ＬＨ – ＲＨアゴニストやＬＨ – ＲＨアンタゴニストを使用すると、下垂体からＬＨが分泌されなくなり、その結果、精巣からのアンドロゲンの分泌が抑えられます。「抗アンドロゲン薬」も使われます。これは、アンドロゲンが前立腺がんの細胞に働きかけるのをブロックする薬です。</p>
<p class="area_10">その他に、女性ホルモン（エストロゲン）の投与が行われることもあります。</p>
<p class="area_10">アンドロゲンの作用を最大限に遮断する目的で、外科的去勢や内科的去勢（ＬＨ – ＲＨアンタゴニストやＬＨ – ＲＨアンタゴニスト）と、抗アンドロゲン薬を併用することがあります。このような併用療法を「ＣＡＢ療法（コンバインド・アンドロゲン・ブロッケイド療法）」といいます。精巣からのアンドロゲンだけでなく、副腎から分泌されるわずかな量のアンドロゲンもブロックすることができます。</p>
<p class="area_10">一方、「間欠的ホルモン療法」という方法もあります。ホルモン療法でＰＳＡ値が下がったら、そこで治療を中断し、その後、再びＰＳＡが上昇を始めたらホルモン療法を再開します。ホルモン療法の効果持続期間を延長したり、副作用や医療費を軽減したりする効果があります。</p>
</div>
<h2>去勢抵抗性前立腺がんは新しい薬で治療する</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">ホルモン療法の治療効果は、最初のうちは良好です。しかし、治療を続けているうちに、ホルモン療法が効かなくなり、前立腺がんが再燃してしまいます。このように、ホルモン療法が効かなくなった前立腺がんを、去勢抵抗性前立腺がんといいます。</p>
<p class="area_10">去勢抵抗性前立腺がんの標準治療とされてきたのが、抗がん剤の「ドセタキセル」（図10）による治療です。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_10.gif" border="0" alt="図10　ドセタキセル　　赤倉功一郎著『よくわかる最新医学 前立腺がん』（主婦の友社）より転載
" class="sp100"></p>
<p class="area_10">かつてはこれしか薬がありませんでしたが、最近になって、去勢抵抗性前立腺がんの新しい治療薬として、「アビラテロン」「エンザルタミド」「カバジタキセル」の３種類が加わりました。</p>
<p class="area_10">アビラテロンとエンタルザミドは、どちらもホルモン療法で使われる薬です。アビラテロンは、アンドロゲン合成酵素阻害薬で、精巣や副腎から分泌されるアンドロゲンの合成を阻害する働きがあります。エンタルザミドは、アンドロゲンが前立腺がんに作用するのをブロックする強力な抗アンドロゲン薬です。</p>
<p class="area_10">これらの薬は、ドセタキセルを使う前に使っても、ドセタキセルを使った後で使ってもかまいません。どちらで使用しても、有効性が確認されているのです。</p>
<p class="area_10">カバジタキセルは、ドセタキセルと同じタキサン系の抗がん剤です。この薬は、ドセタキセルを使用して、それが抵抗性になった場合に使用できることになっています。かつては、ドセタキセルが効かなくなると、もう有効な治療法が残っていませんでしたが、カバジタキセルの登場で、さらに長く治療を継続できるようになっています。</p>
</div>
<h2>手術療法・放射線療法で起こる合併症</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">■手術療法の合併症</p>
<p class="area_10">手術によって、勃起機能が障害されることがあります。前立腺の周囲には勃起に関わる神経が網目状に広がっていて、これを温存するかどうかで、術後の勃起機能に影響が現れます。神経を温存しなければ、ほぼ確実に勃起障害が起こりますが、温存することで勃起機能を残すことが可能です。</p>
<p class="area_10">ただし、片側だけ神経を温存したような場合には、十分な勃起機能が残らないことがあります。このような場合には、ＥＤ治療薬である「ＰＤＦ５阻害薬」が有効です。勃起機能障害に対する治療には、健康保険が適用されません。</p>
<p class="area_10">手術を受けた人のほとんどが、手術後、一時的に尿失禁を起こします。しかし、その多くは、平均すると１カ月ほどで回復します。１年を過ぎても尿失禁が続く人は５～10％程度です。</p>
<p class="area_10">その多くが腹圧性尿失禁で、重い物を持ったり、立ち上がったりしたときに尿がもれます。尿道括約筋を強化する骨盤底筋体操が、症状の改善に有効です。</p>
<p class="area_10">尿がほとんど漏れてしまうような重症の尿失禁には、「人工尿道括約筋」の手術が勧められます。</p>
<p class="area_10">■放射線療法の合併症</p>
<p class="area_10">放射線療法の合併症は、治療直後に現れる早期合併症と、半年から1年、あるいはもっと経過してから現れる晩期合併症があります。</p>
<p class="area_10">早期合併症としては、排尿痛、頻尿、排尿困難、尿意切迫感、便意切迫感などがあります。</p>
<p class="area_10">晩期合併症としては、放射性直腸炎による血便、放射性膀胱炎による血尿などがあります。こうした症状が5～10％の人に起こります。</p>
</div>
<h2>治療後はＰＳＡ検査で経過を観察する</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">前立腺がんの治療後の経過観察には、定期的なＰＳＡ検査が最も重要です（図11）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_11.gif" border="0" alt="図11　PSA 監視療法

生検などの検査から、比較的おとなしいがんと予想される
→血液中のPSA値の推移を観察
　再生検
　
　（・PSA値が上がらない、またはわずかしか上がらない。
　　・再生検の結果、やはりおとなしいがんと診断された）
→引き続きPSA監視療法を行う

　（・PSA値の上昇が速い
　　・再生検で進行の速いがんと診断された）
→積極的治療
　（前立腺全摘除術、放射線療法、ホルモン療法など）に移行
　
PSA監視療法　何も治療しないことではない。
定期的に血液中のPSA値をはかるなどして、徹底した監視下のもとで行われる、れっきとした「治療法」である。

" class="sp100"></p>
<p class="area_10">画像検査での増悪や症状の発現よりも、ＰＳＡの上昇が先行して起こるからです。そこで、3カ月に１回はＰＳＡ検査を受けるようにします。</p>
<p class="area_10">ＰＳＡがどのような値になったら再発と判断するかは、受けた治療法によって異なります。手術療法を受けた場合には、前立腺をすべて取っているので、検査値は非常に低くなります。0.2ng／㎖になったら再発と考えます。放射線療法を受けた場合は、前立腺が残っているので、値は高くなります。最低値プラス２で再発と考えます。</p>
<p class="area_10">去勢抵抗性となり、アビラテロン、エンタルザミドなどの新規薬剤で治療する場合には、ＰＳＡで経過観察するだけでは不十分で、定期的な画像検査が望ましいと言われています。新規薬剤で治療している場合、ＰＳＡ値が低くても、がんが出てきていることがあるからです。</p>
</div>
<h2>骨への対応が必要となることが多い</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">前立腺がんの治療では、骨への対応が必要になることがよくあります（図12）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/08/prostate_cancer_12.gif" border="0" alt="図12　前立腺がんにおける転倒・骨折のリスク" class="sp100"></p>
<p class="area_10">ホルモン療法で骨密度の低下が起きやすいのと、前立腺がんの転移は90％が骨に起こるためです。骨折などが起きると、ＱＯＬ（生活の質）が低下するのはもちろんですが、それだけでなく、生存期間も短くなることがわかっています。</p>
<p class="area_10">ホルモン療法を行うときには、骨密度をきちんと測る必要があります。そして、骨密度が下がっている場合には、骨折を防ぐためにも、骨粗鬆症の治療を行います。</p>
<p class="area_10">骨転移があり、去勢抵抗性になっている場合には、「ビスフォスフォネート」や「デノスマブ」といった薬で治療します。これにより、骨の破壊が抑えられ、骨折や骨の痛みなどの骨関連事象が抑えられます。</p>
</div>
<div class="entry">
<h2>前立腺がんの治療について</h2>
<ul class="archlist">
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/prostatic-cancer/cancer_1754" class="fade">1.前立腺がんとは</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/prostatic-cancer/cancer_1769" class="fade">2.前立腺がんの治療について</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/prostatic-cancer/cancer_1757" class="fade">3.前立腺がんに関する記事一覧／先進医療／医療機関情報</a></li>
</ul>
</div>
</div>
</div>
]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第11回　卵巣がん&#062;&#062;</title>
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		<dc:creator><![CDATA[admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 10 May 2016 03:45:20 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[標準治療]]></category>
		<category><![CDATA[外陰がん]]></category>
		<category><![CDATA[性索間質性腫瘍]]></category>
		<category><![CDATA[胚細胞腫瘍]]></category>
		<category><![CDATA[良性]]></category>
		<category><![CDATA[子宮体がん]]></category>
		<category><![CDATA[扁平上皮がん]]></category>
		<category><![CDATA[子宮頸がん]]></category>
		<category><![CDATA[抗がん剤]]></category>
		<category><![CDATA[再発予防]]></category>
		<category><![CDATA[腺がん]]></category>
		<category><![CDATA[悪性]]></category>
		<category><![CDATA[卵巣がん]]></category>
		<category><![CDATA[化学療法]]></category>
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					<description><![CDATA[がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第11回　卵巣がん 宇津木久仁子　がん研有明病院婦人科副部長 卵巣がん治療の基礎知識について、がん研有明病院婦人科副部長　宇津木久仁子先生 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="entry">
<div id="book_title">
<h1>がん治療（標準治療）の基礎知識<br />
治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために<br />
第11回　卵巣がん</h1>
</div>
<div id="author_exp">
宇津木久仁子　がん研有明病院婦人科副部長</p>
<div class="author">
<img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/05/ovarian_cancer_0.gif" border="0" alt="宇津木久仁子　がん研有明病院婦人科副部長　１９５９年、山形県生まれ。がん研有明病院婦人科副部長。リンパ浮腫治療室長。医学博士。１９８３年、山形大学医学部卒業、同大学医学部附属病院に勤務。１９８９年、米国ベイラー医科大学留学。１９９１年、山形大学医学部附属病院を経て、１９９４年より癌研究会附属病院に勤務。週１回の手術、週３回の外来、病棟での抗がん剤治療などを担当している。病棟でのメイクを認め、抗がん剤投与中の患者を対象に「帽子クラブ」を主宰するなど、患者の心情を汲み取る診療で知られる。日本がん治療認定医機構認定医、日本産科婦人科学会専門医、日本婦人科腫瘍学会専門医、日本臨床細胞学会専門医、国際細胞学会細胞病理医。著書に『知って安心 婦人科のがんと治療』（イカロス出版）ほか。" class="sp100">
</div>
<div class="txt">
卵巣がん治療の基礎知識について、がん研有明病院婦人科副部長　宇津木久仁子先生に解説していただきました。</div>
</div>
<div id="contents">
<h2>卵巣がんとは</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">卵巣は子宮の両側に位置し、卵子をつくったり、ホルモンを分泌したりする働きをしています。この卵巣から発生するがんが卵巣がんです。日本では、年間７０００人以上の女性が卵巣がんに罹患し、４００人以上が死亡しています。</p>
<p class="area_10">初期に症状が出にくいのが、卵巣がんの特徴です。そのため、進行して腫瘍が大きくなったり、腹水がたまるようになったりしてから、発見されることがよくあります。</p>
<p class="area_10">他の臓器のがんは、局所的に増殖して周辺の臓器に少しずつ浸潤していきます。ところが卵巣がんは、腫瘍表面が破たんすると、腹腔内にがん細胞がばらまかれ、腹ふくまくはしゅ膜播種という状態になります。こうなるとⅢ期と診断されます（詳しくは後述）。そのため、Ⅲ期で発見される例が多く、それが死亡数の多さの原因の1つであると考えられています。</p>
</div>
<h2>検査</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
卵巣は腹腔内にある臓器なので、子宮頸がんや子宮体がんのように、簡単に細胞や組織を採取することができません。そこで、画像検査が中心となります。</p>
<p class="area_10">卵巣にできる腫瘍には、悪性の卵巣がん以外に、良性の卵巣腫瘍や、境界悪性の卵巣腫瘍もあります。治療を進めていくためには、それらとの鑑別も重要です。</p>
<p class="area_10">行われるのは、次のような検査です。</p>
<p class="area_10">◆内診……腟から指を入れたり、おなかに触ったりして、卵巣の状態や周囲の状態を調べます。</p>
<p class="area_10">◆経腟超音波検査……腟に入れた発信器から超音波を発信し、周囲の状態を画像化します。良性腫瘍と悪性腫瘍の推定ができるため、最初のスクリーニング検査としても行われます。外来ですぐに行えるのも、この検査の大きな特徴と言えます。</p>
<p class="area_10">◆ＭＲＩ検査……良性腫瘍、悪性腫瘍の鑑別の他、腹膜播種の有無を調べたり、組織型を推定したりするのにも役立っています。</p>
<p class="area_10">◆ＣＴ検査……リンパ節転移の有無や、他臓器への転移を調べるのに役立ちます。</p>
<p class="area_10">◆ＰＥＴ ‒ ＣＴ検査……体全体へのがんの広がりを調べるのに有用です。</p>
<p class="area_10">◆腫瘍マーカー……CA125、CA19–9が有用です。</p>
<p class="area_10">◆迅速病理診断……卵巣がんと確定診断を下すためには、組織を取って顕微鏡で調べる病理検査が必要です。しかし、卵巣は腹腔内の臓器なので、組織を採取することができません。そこで、画像検査でおおまかな診断をつけ、手術を行います。そして、手術中に切除した腫瘍の組織を急いで調べ、がんの確定診断を行うのです。がんであれば、病期に合わせた手術（説明後述）を行います。良性であれば、腫瘍を取って手術を終わりにします。</p>
<p class="area_10">卵巣がんには、多くの組織型が存在し、大きく「表層上皮性・間質性腫瘍」「性索間質性腫瘍」「胚細胞腫瘍」の3つに分類されています。しかし、卵巣がんのほとんどは表層上皮性・間質性腫瘍なので、治療については、このタイプについて解説していきます。</p>
</div>
<h2>病期（ステージ）</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
卵巣がんの病期は、次のように分類されています（表１、図１）。</p>
<p class="area_10">
図1　卵巣がんの病期</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/05/ovarian_cancer_1_1.gif" border="0" alt="＜Ⅰ期＞
がんが卵巣に留まるもの
[ⅠＡ期]
片側の卵巣にがんがあるが、破れておらず、卵巣にがんが留まった状態。最も初期のがん。手術で子宮と両側の付属器（卵巣と卵管）の切除、骨盤リンパ節・傍大動脈リンパ節の郭清、大網（胃からぶら下がっている脂肪の網）の切除をする。若い方で、どうしても妊孕性（妊娠する力）温存を希望する場合、ⅠＡ期のみ健康な側の卵巣を残せる可能性がある
[ⅠＢ期]
両側の卵巣にがんがあるが、破れていないもの。子宮と両側付属器の切除、骨盤リンパ節・傍大動脈リンパ節の郭清、大網の切除をする
[ⅠＣ期]
がんは卵巣以外に広がっていないが、卵巣の表面が破れたりした状態。ⅠＢ期と同様の手術をするが、ⅠＣ期以上は抗がん剤投与の適応になる
※悪性細胞（＋）腹水または洗浄液の細胞診で悪性細胞が認められる
" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/05/ovarian_cancer_1_2.gif" border="0" alt="＜Ⅱ期＞
腫瘍が１側あるいは両側の卵巣に存在し、さらに骨盤内への進展を認める
[ⅡＡ期]
卵巣のがんが卵管や子宮などに広がった状態。子宮と両側付属器の切除、骨盤リンパ節・傍大動脈リンパ節の郭清、大網の切除を行う。抗がん剤投与の適応
[ⅡＢ期]
卵巣のがんが卵管や子宮以外の骨盤内臓器、すなわち膀胱腹膜やダグラス窩腹膜などに広がった状態。この場合、子宮と両側付属器の切除、骨盤リンパ節・傍大動脈リンパ節の郭清、大網切除に加えて、がんが広がった骨盤内腹膜の切除も必要になる。抗がん剤投与の適応" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/05/ovarian_cancer_1_3.gif" border="0" alt="＜Ⅲ期＞
卵巣のがんが骨盤リンパ節や傍大動脈リンパ節、骨盤外の腹膜などに広がった状態。同じⅢ期でも、腹膜播種（※）よりリンパ節転移のほうが５年生存率が高いことから、このように細かく分類されている。子宮、両側付属器、大網、その他がんが広がった腹膜や臓器を切除する。抗がん剤投与の適応で、抗がん剤を先行させることもある
※腹膜播種：がん細胞が散らばることを「播種」、おなかの中にがん細胞が散らばった状態を「腹膜播種」という
　
[ⅢＡ（i）期]
骨盤リンパ節や傍大動脈リンパ節に転移したもので、転移巣の最大径が10㎜以下

[ⅢＡ（ii）期]
骨盤リンパ節や傍大動脈リンパ節に転移したもので、転移巣の最大径が10㎜を越える" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/05/ovarian_cancer_1_4.gif" border="0" alt="＜Ⅲ期＞
卵巣のがんが骨盤リンパ節や傍大動脈リンパ節、骨盤外の腹膜などに広がった状態。同じⅢ期でも、腹膜播種（※）よりリンパ節転移のほうが５年生存率が高いことから、このように細かく分類されている。子宮、両側付属器、大網、その他がんが広がった腹膜や臓器を切除する。抗がん剤投与の適応で、抗がん剤を先行させることもある
※腹膜播種：がん細胞が散らばることを「播種」、おなかの中にがん細胞が散らばった状態を「腹膜播種」という
[ⅢＡ2期]
リンパ節転移の有無にかかわらず、骨盤外に顕微鏡でしかわからないような播種がある状態
[ⅢＢ期]
骨盤外の腹膜に２㎝以下の播種があるもの
[ⅢＣ期]
骨盤外の腹膜に２㎝を越える播種があるもの
" class="sp100"></p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/05/ovarian_cancer_1_5.gif" border="0" alt="＜Ⅳ期＞
遠隔転移のあるもの。胸水に悪性細胞を認める場合はⅣＡ期、肝臓や肺などの実質臓器への転移や鼠径リンパ節などの腹腔外のリンパ節転移がある場合はⅣＢ期となる。まず抗がん剤治療を行ってから、その後の治療方針を決定する
※悪性細胞（＋）胸水中に悪性細胞が認められる" class="sp100"></p>
<p class="area_10">
表１　卵巣がんの進行期と標準的な治療法（Ⅰ C 期以上はすべて術後化学療法の適応）
</p>
</div>
<div class="table4">
<table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0" class="table table-bordered">
<tr class="active">
<th class="col-xs-3">進行期</th>
<th class="col-xs-3">進行期の状態</th>
<th class="col-xs-3">標準的な治療法</th>
</tr>
<tr>
<td>ⅠＡ期</td>
<td>腫瘍が一側の卵巣に限局している</td>
<td rowspan="3">単純子宮全摘術＋両側付属器切除術＋骨盤リンパ節郭清術＋傍大動脈リンパ節郭清術＋大網切除術。ＩＣ期は術後に化学療法</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅠＢ期</td>
<td>腫瘍が両側の卵巣に限局している</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅠＣ期</td>
<td>上記の状態で腫瘍の皮膜破綻や腹水細胞でがん細胞陽性</td>
</tr>
<tr>
<td>Ⅱ A 期</td>
<td>子宮や卵管に進展</td>
<td rowspan="2">単純子宮全摘術＋両側付属器切除術＋骨盤リンパ節郭清術＋傍大動脈リンパ節郭清術＋大網切除術＋骨盤内腫瘍の切除。その後、化学療法</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅡＢ期</td>
<td>他の骨盤内臓器に進展</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅢＡ期</td>
<td>後腹膜リンパ節のみの転移や骨盤外の顕微鏡的播種</td>
<td rowspan="3">・Primary debulking surgery（PDS）　単純子宮全摘術＋両側付属器切除術＋大網切除術＋その他の播種のある腹膜や臓器（直腸やS 状結腸）を切除。その後、化学療法<br />
　あるいは<br />
　・Interval debulking surgery（IDS）　試験開腹術や審査腹腔鏡で腹腔内の状態を観察し、がんの一部組織を採取。化学療法後、単純子宮全摘術＋両側付属器切除術＋大網切除術＋その他の播種のある腹膜や臓器（直腸やS 状結腸）を切除。術後に化学療法を追<br />
加</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅢＢ期</td>
<td>骨盤外への播種（2㎝以下）</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅢＣ期</td>
<td>骨盤外への播種<br />
（2㎝を越す大きさ）</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅣＡ期</td>
<td>胸水中に悪性細胞を認める</td>
<td rowspan="2">まず化学療法を行い、その効果や症状により次の治療を決定</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅣＢ期</td>
<td>遠隔転移</td>
</tr>
</table>
</div>
<div class="txt">
<p class="area_10">最終的には、手術が行われ、浸潤の状態や転移の有無が明らかになることで、最終的に病期が決定します。</p>
<p class="area_10">◆Ⅰ期……がんが卵巣内に限局しています。片方の卵巣のみにがんがある場合はⅠａ期、両側の卵巣にがんがあればⅠｂ期となります。Ⅰｃ期は、がんの表面が破れていたり、腹水細胞診でがん細胞が見つかったりした場合です。</p>
<p class="area_10">◆Ⅱ期……がんが骨盤内に広がった状態です。<br />
ⅡＡ期はがんが子宮や卵管に及んでいるもの、ⅡＢ期はそれ以外の骨盤内臓器に広がっているものです。<br />
ⅡＣ期は、がんの表面が破れていたり、腹水細胞診でがん細胞が見つかったりした場合です。</p>
<p class="area_10">◆Ⅲ期……がんが骨盤外の腹腔内に広がるもの、あるいはリンパ節転移があるものです。ⅢＡ期は、後腹膜リンパ節のみの転移や、骨盤外に顕微鏡では見える播種があるもの。ⅢＢ期は、直径2㎝以下の骨盤外への播種があるもの。ⅢＣ期は、直径2㎝を越える骨盤外への播種があるものです。</p>
<p class="area_10">◆Ⅳ期……がんが腹腔を越えて転移しているものです。</p>
</div>
<h2>治療</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
ⅠＡ期とⅠＢ期の卵巣がんは、手術のみで治療します。それ以外の場合には、手術と化学療法を組み合わせた治療が行われます。</p>
<p class="area_10">治療①手術</p>
<p class="area_10">
・ⅢＡ期までの手術<br />
原則としてⅢＡ期までは手術が行われます。子宮全摘出術＋両側付属器（卵巣と卵管）切除術が基本で、さらに骨盤リンパ節、傍大動脈リンパ節、大網（胃から垂れ下がって小腸と大腸を覆っている網状の脂肪組織）も切除します。これが卵巣がんの根治術とよばれる基本的な手術です。</p>
<p class="area_10">
・ⅢＢ期、ⅢＣ期の手術肉眼的な腹膜播種があるⅢＢ期以上の場合には、通常の手術では腫瘍を取り切れないため、腫瘍を取り切るための腫瘍減量手術（ＤＳ＝デバルキング・サージャリー）が行われます。腫瘍減量手術には、次の２つの方法があります。</p>
<p class="area_10">
◆ＰＤＳ（プライマリー・デバルキング・サージャリー）……1回の手術で、子宮全摘出術、両側付属器切除術、大網切除術に加え、必要に応じて直腸やＳ状結腸、横隔膜、肝臓の一部、脾臓など、腹腔内でがんが広がっている部分を可能な限り切除します。</p>
<p class="area_10">
◆ＩＤＳ（インターバル・デバルキング・サージャリー）……最初に試験開腹術を行います。このときは無理をせず、卵巣のみ摘出するか、卵巣がんの一部を切除するかします。その組織を調べてがんの組織型を確認し、次に抗がん剤治療を行います。そして、がんが縮小してから、再度手術を行います。この時には子宮全摘出術、両側付属器切除術、大網切除術に加え、必要に応じて周辺臓器の合併切除を行います。</p>
<p class="area_10">
腫瘍減量手術については、ＰＤＳを中心に行っている施設と、ＩＤＳを中心に行っている施設があります。どちらの方法でも肉眼的に見える腫瘍は、可能な限り小さくなります。５年生存率などの治療成績は、どちらも同じ程度です。ただＰＤＳのほうが、手術時間が長く、出血量が多く、合併症も出やすい傾向があります。</p>
<p class="area_10">
卵巣がんの根治術には、骨盤リンパ節郭清と傍大動脈リンパ節郭清が含まれますが、Ⅲｂ期以上の場合には、リンパ節郭清は行われません。肉眼的に腹膜播種がある状態では、リンパ節転移が残るかどうかよりも、腹膜播種を制御できるかどうかが最も重要な問題だからです。</p>
<p class="area_10">
また、術後に化学療法を加えるため、腹膜播種に効果がある抗がん剤は、リンパ節転移にも効果があると考えられます。これもリンパ節郭清を行わない理由の１つとなっています。</p>
<p class="area_10">
・Ⅳ期の手術<br />
遠隔転移があるため、化学療法が行われますが、腹腔内の状況によっては、症状を軽減するために卵巣がんだけでも摘出するなど、手術を先行することもあります。患者さんの状態に応じて、ケースバイケースの治療が行われます。</p>
</div>
<h2>治療②化学療法</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
卵巣がんは再発しやすいがんなので、がんが卵巣内に留まっているⅠＡ期とⅠＢ期を除き、手術後に再発予防の目的で化学療法が行われます。ただしⅠＡ、ⅠＢ期でも悪性度が高い組織型のときは、化学療法を追加します。</p>
<p class="area_10">
卵巣がんの治療に使用できる抗がん剤には数多くの種類があります（表２参照）。</p>
<p class="area_10">
表2　婦人科で使用される多剤併用療法<br />
宇津木久仁子著『知って安心 婦人科のがんと治療』（イカロス出版）を参考に編集部にて作成</p>
</div>
<div class="table4">
<table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0" class="table table-bordered">
<tr class="active">
<th class="col-xs-3">多剤の名称</th>
<th class="col-xs-3">使用薬剤（カッコ内は商品名）</th>
<th class="col-xs-3">主に対象となるがん</th>
</tr>
<tr>
<td>TC（またはTJ）</td>
<td>パクリタキセル（タキソール）、カルボプラチン（パラプラチン）</td>
<td>卵巣がん、子宮頸がん、子宮体がん</td>
</tr>
<tr>
<td>TP</td>
<td>パクリタキセル（タキソール）、シスプラチン（ブリプラチン、ランダ）</td>
<td>子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん</td>
</tr>
<tr>
<td>DP</td>
<td>ドセタキセル（タキソテール）、シスプラチン（ブリプラチン、ランダ）</td>
<td>子宮体がん、卵巣がん</td>
</tr>
<tr>
<td>DC</td>
<td>ドセタキセル（タキソテール）、カルボプラチン（パラプラチン）</td>
<td>卵巣がん、子宮頸部腺がん</td>
</tr>
<tr>
<td>IEP</td>
<td>イホスファミド（イホマイド）、塩酸エピルビシン（ファルモルビシン）、シスプラチン（ブリプラチン、ランダ）</td>
<td>子宮体部、卵巣、子宮頸部腺がん</td>
</tr>
<tr>
<td>CAP</td>
<td>シクロホスファミド（エンドキサン）、ドキソルビシン（アドリアシン）、シスプラチン（ブリプラチン、ランダ）</td>
<td>腺がんに対する基本的な抗がん剤</td>
</tr>
<tr>
<td>AP</td>
<td>ドキソルビシン（アドリアシン）、シスプラチン（ブリプラチン、ランダ）</td>
<td>子宮体がん</td>
</tr>
<tr>
<td>BEP</td>
<td>ブレオマイシン（ブレオ）、エトポシド（ペプシド、ラステット）、シスプラチン（ブリプラチン、ランダ）</td>
<td>卵巣がんの胚細胞腫瘍</td>
</tr>
<tr>
<td>CPT/NDP</td>
<td>塩酸イリノテカン（カンプト、トポテシン）、ネダプラチン（アクプラ）</td>
<td>子宮頸がん</td>
</tr>
<tr>
<td>BOMP</td>
<td>ブレオマイシン（ブレオ）、硫酸ビンクリスチン（オンコビン）、マイトマイシンC（マイトマイシン）、シスプラチン（ブリプラチン、ランダ）</td>
<td>扁平上皮がん（子宮頸がん、腟がん、外陰がんなど）</td>
</tr>
<tr>
<td>CPT/MMC</td>
<td>塩酸イリノテカン（カンプト、トポテシン）、マイトマイシンC（マイトマイシン）</td>
<td>卵巣がんや子宮体がんのうち、シスプラチンでは効果がない組織型</td>
</tr>
<tr>
<td>DOC/CPT</td>
<td>ドセタキセル（タキソテール）、塩酸イリノテカン（カンプト、トポテシン）</td>
<td>卵巣がんや子宮体がんのうち、シスプラチンでは効果がない組織型</td>
</tr>
<tr>
<td>GC</td>
<td>ゲムシタビン（ジェムザール）、カルボプラチン（パラプラチン）</td>
<td>卵巣がん</td>
</tr>
<tr>
<td>GD</td>
<td>ゲムシタビン（ジェムザール）、ドセタキセル（タキソテール）</td>
<td>子宮肉腫</td>
</tr>
</table>
</div>
<div class="txt">
<p class="area_10">その中で、1次治療としてよく用いられるのは、タキサン系抗がん剤とプラチナ系抗がん剤を組み合わせた「パクリタキセル＋カルボプラチン併用療法」です。</p>
<p class="area_10">
この併用療法は、3週毎に投与する方法と、それを3回に分けて毎週投与する方法とがあります。術後化学療法では、6コースの治療が行われます。</p>
<p class="area_10">それ以外の選択肢としては、「ドセタキセル＋カルボプラチン併用療法」や、シスプラチン単剤、カルボプラチン単剤などがあります。</p>
<p class="area_10">
また、これらの治療に分子標的薬のベバシズマブを組み合わせることもできます。</p>
<p class="area_10">
1次治療が効かなくなった場合には、2次治療が行われます。</p>
</div>
<h2>治療③再発治療</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
卵巣がんはしばしば再発します。腹膜播種として再発が起こることもありますし、遠隔転移（肝転移、肺転移など）や、リンパ節転移という形で再発してくることもあります。</p>
<p class="area_10">
再発したがんに対しては、化学療法が主な治療となります。ただし、再発病巣が１つである場合は、化学療法を行い、新たな再発病巣が現れてこないことが確認できた場合は、手術で病巣を摘出することもあります。</p>
<p class="area_10">再発に対する治療で使用する抗がん剤は、前回の抗がん剤治療終了日から再発までの期間に応じて、薬剤を選択します。</p>
<p class="area_10">◆6カ月以内に再発……初回の抗がん剤治療に対して抵抗性のがんであると考え、初回治療とは異なる薬剤を選択します。この場合には、いかなる抗がん剤にも抵抗性を示すことも考えられるので、単剤でＱＯＬ（生活の質）に配慮した治療を行います。</p>
<p class="area_10">◆６～12カ月で再発……プラチナ系抗がん剤を含む多剤併用療法が推奨されています。「ドセタキセル＋カルボプラチン併用療法」「ゲムシタビン＋カルボプラチン併用療法」「パクリタキセル＋カルボプラチン併用療法」などがあります。</p>
<p class="area_10">◆12カ月以降に再発……初回の抗がん剤治療に効果があったと判断し、初回治療で使用した併用療法を行います。</p>
<p class="area_10">卵巣がんの治療で使用できる抗がん剤の数が増えています。最近の数年で、リポソーム化ドキソルビシン、ゲムシタビン、ノギテカンなどが加わっています。これらの抗がん剤は、主に再発の治療で使われています。</p>
</div>
<div class="entry">
<h2>卵巣がんの治療について</h2>
<ul class="archlist">
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/ovarian-cancer/cancer_1836" class="fade">1.卵巣がんとは</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/ovarian-cancer/cancer_1832" class="fade">2.卵巣がんの治療について</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/ovarian-cancer/cancer_1824" class="fade">3.卵巣がんに関する記事一覧／先進医療／医療機関情報</a></li>
</ul>
</div>
</div>
</div>
]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第10回　子宮がん（子宮頸がん・子宮体がん）&#062;&#062;</title>
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		<dc:creator><![CDATA[admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 10 May 2016 01:51:53 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[標準治療]]></category>
		<category><![CDATA[子宮体がん]]></category>
		<category><![CDATA[扁平上皮がん]]></category>
		<category><![CDATA[子宮頸がん]]></category>
		<category><![CDATA[抗がん剤]]></category>
		<category><![CDATA[腺がん]]></category>
		<category><![CDATA[ホルモン療法]]></category>
		<category><![CDATA[子宮がん]]></category>
		<category><![CDATA[化学療法]]></category>
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					<description><![CDATA[がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第10回　子宮がん（子宮頸がん・子宮体がん） 宇津木久仁子　がん研有明病院婦人科副部長 子宮がん（子宮頸がん・子宮体がん）治療の基礎知識に [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="entry">
<div id="book_title">
<h1>がん治療（標準治療）の基礎知識<br />
治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために<br />
第10回　子宮がん（子宮頸がん・子宮体がん）</h1>
</div>
<div id="author_exp">
宇津木久仁子　がん研有明病院婦人科副部長</p>
<div class="author">
<img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/05/cervical_cancer_0.gif" border="0" alt="宇津木久仁子　がん研有明病院婦人科副部長 １９５９年、山形県生まれ。がん研有明病院婦人科副部長。リンパ浮腫治療室長。医学博士。１９８３年、山形大学医学部卒業、同大学医学部附属病院に勤務。１９８９年、米国ベイラー医科大学留学。１９９１年、山形大学医学部附属病院を経て、１９９４年より癌研究会附属病院に勤務。週１回の手術、週３回の外来、病棟での抗がん剤治療などを担当している。病棟でのメイクを認め、抗がん剤投与中の患者を対象に「帽子クラブ」を主宰するなど、患者の心情を汲み取る診療で知られる。日本がん治療認定医機構認定医、日本産科婦人科学会専門医、日本婦人科腫瘍学会専門医、日本臨床細胞学会専門医、国際細胞学会細胞病理医。著書に『知って安心 婦人科のがんと治療』（イカロス出版）ほか。" class="sp100">
</div>
<div class="txt">
子宮がん（子宮頸がん・子宮体がん）治療の基礎知識について、がん研有明病院婦人科副部長　宇津木久仁子先生に解説していただきました。</div>
</div>
<div id="contents">
<div class="txt">
<p class="area_10">子宮にできるがんには、子宮頸部に発生する「子宮頸がん」と、子宮体部に発生する「子宮体がん」があります。発生する部位が異なるだけでなく、がん細胞の種類も違いますし、検査法や治療法も異なります。そこで、２つに分けて解説していきます。</p>
</div>
<h2>子宮頸がん</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">●子宮頸がんとは<br />
子宮の腟に近い部分を子宮頸部といいます。この子宮頸部から発生するがんが子宮頸がんです（図１）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/05/cervical_cancer_1.gif" border="0" alt="図１　子宮頸部と子宮体部がんの発生する場所
[子宮体がん]
子宮の奥にある体部のうちの内膜から発生する
[子宮頸がん]
子宮頸部の上皮（表面の細胞）から発生する" class="sp100"></p>
<p class="area_10">多くはヒトパピローマウイルスの感染が関係して起こります。かつては30歳代後半から40歳代が中心でしたが、最近はこの病気に罹患する年齢が若年化し、20歳代での発症が増えています。</p>
<p class="area_10">●検査<br />
子宮頸部は子宮の腟側に位置するので、検査しやすいのが特徴です。次のような検査が行われます。</p>
<p class="area_10">◆頸部細胞診……子宮頸部の表面をブラシのような器具でこすり、細胞を採取します。細胞を顕微鏡で観察し、異常な細胞がないかどうかを調べます。</p>
<p class="area_10">◆内診・クスコ診……腟側から子宮を観察し、腹部を触って硬さなどを調べます。クスコという器具を使い、子宮口を開いて中を観察するのがクスコ診です。</p>
<p class="area_10">◆組織診……子宮頸部の疑わしい部位の組織を小さく切り取り、顕微鏡で調べます。がん細胞が見つかれば、子宮頸がんの確定診断となります。</p>
<p class="area_10">◆コルポスコピー……コルポスコピーという拡大鏡で子宮頸部を観察します。拡大して見ながら組織を採取することもあります。</p>
<p class="area_10">◆経膣超音波検査……腟に入れた器具から超音波を発信し、周囲を画像化します。</p>
<p class="area_10">◆ＭＲＩ検査……がんの大きさや、周囲への浸潤の程度を調べます。</p>
<p class="area_10">◆ＣＴ検査……リンパ節転移や遠隔転移の有無を調べます。</p>
<p class="area_10">●病期<br />
がんの進行の程度から病期（ステージ）を診断します。</p>
<p class="area_10">◆Ⅰ期……がんが子宮頸部に限局しています。</p>
<p class="area_10">◆Ⅱ期……がんが子宮頸部を越えて広がっていますが、骨盤壁、腟壁の下3分の1には達していません。</p>
<p class="area_10">◆Ⅲ期……がんが骨盤壁や、腟壁の下3分の1に達しています。</p>
<p class="area_10">◆Ⅳ期……小骨盤腔を越えて広がるか、膀胱や直腸の粘膜にも広がっています。</p>
<p class="area_10">病期はさらに細かく分類され（表１、図２）、病期に応じた治療が行われます。</p>
<p></p>
<p class="area_10">図１　子宮頸部と子宮体部がんの発生する場所</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/05/cervical_cancer_2_1.gif" border="0" alt="図２　子宮頸がんの臨床進行期分類
Ⅰ（ⅠA ～ⅠB）期
Ⅱ（ⅡA ～ⅡB）期
Ⅲ（ⅢＡ～ⅢＢ）期" class="sp100"><br />
<br />
<img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/05/cervical_cancer_2_2.gif" border="0" alt="図２　子宮頸がんの臨床進行期分類
ⅣＡ期
ⅣＢ期
※子宮頸部のがんが肺や肝臓などに遠隔転移した状態。放射線治療だけでは不十分なので、抗がん剤治療を先行するのが一般的。出血多量がある場合はすぐに放射線治療を開始
" class="sp100"></p>
</div>
<div class="txt">
<p class="area_10">表１　子宮頸がんの進行期と標準的な治療法<br />
（進行期にかかわらず、高齢者や合併症の多い患者さんには放射線治療を行う）</p>
</div>
<div class="table4">
<table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0" class="table table-bordered">
<tr class="active">
<th class="col-xs-3">進行期</th>
<th class="col-xs-3">進行期の状態</th>
<th class="col-xs-3">標準的な治療法</th>
</tr>
<tr>
<td>上皮内がん</td>
<td>がんが子宮頸部の上皮内にとどまっている状態</td>
<td>円錐切除術、あるいはレーザー蒸散術、あるいは単純子宮全摘術</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅠＡ期</td>
<td>がんが上皮の下の膜（基底膜）を破って５㎜以内まで広がる</td>
<td>ⅠＡ１期は円錐切除術あるいは単純子宮全摘術（あるいは準広汎子宮全摘術）、ただし腺がんの場合は骨盤リンパ節郭清術も考慮<br />
ⅠＡ２期は準広汎子宮全摘術＋骨盤リンパ節郭清術</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅠＢ期</td>
<td>がんがさらに基底膜から５㎜を越えて広がる</td>
<td rowspan="3">・広汎子宮全摘術＋骨盤リンパ節郭清術＋両側付属器切除術（ⅠＢ期の扁平上皮がんで若い人の<br />
場合、卵巣は残すことが多い）<br />
　あるいは<br />
・ⅠＢ１期とⅡＡ１期は放射線治療<br />
・ⅡＢ期、腫瘍径が４㎝以上のⅠＢ<br />
２期やⅡＡ２期は同時化学放射線療法</td>
</tr>
<tr>
<td>Ⅱ A 期</td>
<td>がんが腟の上３分の２まで広がる</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅡＢ期</td>
<td>がんが子宮を支える組織（子宮傍組織）まで広がり骨盤壁には至らない</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅢＡ期</td>
<td>がんが腟の下３分の１まで広がる</td>
<td rowspan="2">同時化学放射線療法</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅢＢ期</td>
<td>がんが子宮傍組織まで広がり骨盤壁にまで至る</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅣＡ期</td>
<td>がんが子宮に隣接した膀胱や直腸まで広がる</td>
<td rowspan="2">化学療法を先行してから放射線治療、あるいは同時化学放射線療法</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅣＢ期</td>
<td>がんが肺や肝臓など、子宮から離れている場所に広がる</td>
</tr>
</table>
</div>
<div class="txt">
<p class="area_10">
出所：日本産科婦人科学会編『子宮頸癌取扱い規約第３版』（金原出版）より作成</p>
</div>
<div class="txt">
<p class="area_10">●治療</p>
<p class="area_10">子宮頸がんの治療では、手術、放射線療法、化学放射線療法、化学療法が行われます。病期に応じた適切な治療法が推奨されています（表１）。治療法に選択肢がある場合には、病期の他、年齢、全身状態、妊娠出産の希望の有無、といったことを考慮して選択します。その際に最も重視すべきなのは、がんを治して命を守ることです。</p>
</div>
<h2>治療①手術</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
子宮頸がんの治療では、次のような手術が行われます。</p>
<p class="area_10">◆子宮頸部円錐切除術……子宮頸部を円錐状に切除します（図３）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/05/cervical_cancer_3.gif" border="0" alt="図３　子宮頸がん円錐切除術　宇津木久仁子著『知って安心 婦人科のがんと治療』（イカロス出版）を参考に編集部にて作図
高周波電気メス（LEEP）やレーザーを使用して、子宮口のみを円錐型にくり貫く。
これにより子宮を温存することができ、約６週間で、元の子宮頸部の形に戻る。" class="sp100"></p>
<p class="area_10">
◆単純子宮全摘出術……子宮だけを摘出する手術です。</p>
<p class="area_10">
◆準広汎子宮全摘出術……単純子宮全摘出術と広汎子宮全摘出術の中間的な手術です。子宮を支える組織の一部や腟壁の一部も切除します。</p>
<p class="area_10">
◆広汎子宮全摘出術……子宮、腟壁の一部、子宮を支える組織など広い範囲を切除し、骨盤内リンパ節を郭清します。</p>
<p class="area_10">手術後に妊娠出産が可能なのは、子宮頸部円錐切除術の場合です。子宮を切除する手術を行えば、妊にんようせい孕性（妊娠出産の可能性）は失われます。ただ、比較的初期のⅠＢ１期で、がんが小さい場合には、広汎子宮頸部摘出術という子宮を残す手術が可能な場合があります。子宮頸部を広汎に切除し、腟と子宮体部を縫合します。ただし、この治療を選択する場合には、リスクを十分に理解する必要があります。</p>
</div>
<h2>治療②手術以外の治療</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
手術以外の治療としては、放射線療法、化学放射線療法、化学療法があります。</p>
<p class="area_10">
◆ⅠＢ1期とⅡＡ１期……手術のほかに放射線療法が行われることがあります。手術でも放射線療法でも治療成績は同じです。</p>
<p class="area_10">
◆◆ⅠＢ2期とⅡＡ2期……手術か化学放射線療法が行われます。放射線療法に化学療法を併用すると、抗がん剤によって放射線の感受性が向上します。<br />
いずれの場合も、再発のリスクが高ければ手術後に補助化学療法が行われます。</p>
<p class="area_10">
◆ⅢＡ期とⅢＢ期……手術は行われません。放射線療法単独より、化学放射線療法のほうが効果的です。</p>
<p class="area_10">
◆Ⅳ期……化学療法が行われます。<br />
化学放射線療法や化学療法で使える抗がん剤の種類は多いのですが、代表的なのは次のような併用療法です。扁平上皮がんの場合と腺がんの場合で使い分けます。</p>
<p class="area_10">
◆扁平上皮がん……「イリノテカン＋ネダプラチン併用療法」や「パクリタキセル＋シスプラチン併用療法」などが行われます。</p>
<p class="area_10">
◆腺がん……「ドセタキセル＋カルボプラチン併用療法」などが行われます。</p>
<p class="area_10">
Ⅳ期の治療では、1次治療としてこれらの併用療法が行われ、それでも進行した場合には、他の抗がん剤が使用されます。</p>
</div>
<h2>子宮体がん</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">●子宮体がんとは子宮体がんは、子宮の奥の子宮体部から発生するがんで（図１）、50〜60歳代の閉経後の女性に多いのが特徴です。月経で子宮内膜が毎月剥がれ落ちていると、そこにがん細胞が増殖しにくいのです。したがって、若くても月経不順などがあれば、リスクが高くなります。</p>
<p class="area_10">子宮頸がんのように検診は普及していません。子宮体部から細胞を採取するのは痛みを伴うためです。50歳以上で1年以内に不正出血があった人は、細胞診を自治体の検診などでも受けることができます。</p>
<p class="area_10">●検査</p>
<p class="area_10">◆内膜細胞診……子宮内膜の細胞を採取し、顕微鏡でがん細胞の有無を調べます。痛みがあります。</p>
<p class="area_10">◆内診……腟側から子宮を観察し、腹部を触って硬さなどを調べます。</p>
<p class="area_10">◆組織診……子宮体部の疑わしい部位から内膜の組織を採取し、それを顕微鏡で調べます。この検査でがん細胞が見つかれば、子宮体がんの確定診断となります。</p>
<p class="area_10">◆経膣超音波検査……腟に入れた器具から超音波を発信し、周囲を画像化します。がんが周囲にどの程度広がっているかがわかります。</p>
<p class="area_10">◆ＭＲＩ検査……がんの大きさや、周囲への浸潤の程度を調べます。</p>
<p class="area_10">◆ＣＴ検査……リンパ節転移や遠隔転移の有無を調べます。</p>
<p class="area_10">●病期</p>
<p class="area_10">◆Ⅰ期……がんが子宮体部に限局しています。</p>
<p class="area_10">◆Ⅱ期……がんが子宮頸部に浸潤しています。</p>
<p class="area_10">◆Ⅲ期……がんが子宮外に広がっていますが、骨盤を越えて外には広がっていません。</p>
<p class="area_10">◆Ⅳ期……がんが骨盤を越えて広がるか、膀胱や腸の粘膜に浸潤しているか、遠隔転移があります。病期はさらに細かく分類され（表２）、病期に応じた治療が行われます。</p>
</div>
<div class="txt">
<p class="area_10">
表2　子宮体がんの進行期と標準的な治療法<br />
（高齢者や合併症の多い患者さんには放射線治療を行うことがある）</p>
</div>
<div class="table4">
<table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0" class="table table-bordered">
<tr class="active">
<th class="col-xs-3">進行期</th>
<th class="col-xs-3">進行期の状態</th>
<th class="col-xs-3">標準的な治療法</th>
</tr>
<tr>
<td>子宮内膜異型増殖症</td>
<td>前がん状態である子宮内膜増殖症に細胞の異型を伴ったもの</td>
<td>単純子宮全摘術（どうしても子宮を温存したい人はプロゲステロン療法）</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅠＡ期</td>
<td>がんが子宮の内膜から筋層２分の１未満</td>
<td>・内膜限局の場合は単純子宮全摘術（あるいは準広汎子宮全摘術）＋両側付属器切除術<br />
・筋層２分の１未満では症例により骨盤リンパ節郭清術を考慮</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅠＢ期</td>
<td>がんが子宮の筋層の２分の１を越えて広がっている</td>
<td>単純子宮全摘術（あるいは準広汎子宮全摘術）＋両側付属器切除術＋骨盤リンパ節郭清術（傍大動脈リンパ節郭清術は腫瘍の大きさやグレードなどにより考慮）</td>
</tr>
<tr>
<td>Ⅱ期</td>
<td>がんが子宮頸部の間質に広がっている</td>
<td>広汎子宮全摘術（あるいは準広汎子宮全摘術）＋両側付属器切除術＋骨盤リンパ節郭清術（傍大動脈リンパ節郭清術は腫瘍の大きさやグレードなどにより考慮）</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅢＡ期</td>
<td>がんが子宮の外側の膜や、卵巣、卵管に及ぶ</td>
<td rowspan="3">単純子宮全摘術（あるいは準広汎子宮全摘術）＋両側付属器切除術＋骨盤リンパ節郭清術＋傍大動脈リンパ節郭清術、術前あるいは術後に化学療法</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅢＢ期</td>
<td>がんが腟や子宮傍組織に広がる</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅢＣ期</td>
<td>がんがリンパ節に転移している</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅣＡ期</td>
<td>がんが膀胱や直腸に広がっている</td>
<td rowspan="2">まず化学療法を行い、その効果や症状により次の治療（手術や放射線治療）を決定</td>
</tr>
<tr>
<td>ⅣＢ期</td>
<td>がんが小骨盤外、肝臓や肺などの離れた場所、鼠径リンパ節に転移している</td>
</tr>
</table>
</div>
<div class="txt">
<p class="area_10">●治療</p>
<p class="area_10">
子宮体がんの治療では、手術、化学療法、ホルモン療法が行われています。病期に応じた適切な治療が推奨されています（表２、図４）。</p>
<p></p>
<p class="area_10">図4　子宮体がんの進行期分類</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/05/cervical_cancer_4_1.gif" border="0" alt="図4　子宮体がんの進行期分類
[ⅠＡ期]
がんが子宮の内膜か、あるいは筋肉の半分の深さまでに留まるもの。手術で子宮と両側の付属器（卵巣と卵管）を摘出。骨盤リンパ節の郭清（切除）は症例により考慮

[ⅠＢ期]
がんが筋肉の外側半分の深さにまで広がるもの。子宮と両側付属器の摘出、骨盤リンパ節郭清を行う。傍大動脈リンパ節郭清については症例ごとに検討

[Ⅱ期]
がんが子宮体部から子宮頸部まで広がった状態。子宮と両側付属器の摘出、骨盤リンパ節郭清を行う。傍大動脈リンパ節郭清については症例ごとに検討

[ⅢＡ期]
子宮体部のがんが子宮の外側表面の膜まで達するか、子宮を越えて卵巣や卵管まで浸潤している状態。子宮と両側付属器の摘出、骨盤リンパ節・傍大動脈リンパ節郭清が必要。術後の抗がん剤治療が必須だが、術前に抗がん剤治療を行うこともある
" class="sp100"><br />
<br />
<img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/05/cervical_cancer_4_2.gif" border="0" alt="図4　子宮体がんの進行期分類
[ⅢＢ期]
子宮体部のがんが腟や子宮を支える周囲の組織（子宮傍組織）まで広がったもの。手術でがんがとれる状態なら手術するが、無理であれば、まず抗がん剤治療を行う

[ⅢＣ期]
子宮体部のがんがリンパ節に転移したもの。子宮と両側付属器の摘出、骨盤リンパ節・傍大動脈リンパ節郭清を行う。術前あるいは術後に抗がん剤治療をする

[ⅣＡ期]
子宮体部のがんが隣接する膀胱や直腸まで広がったもの。まず抗がん剤を投与してから、その後の治療方針を決定する

[ⅣＢ期]
子宮体部のがんが肺や肝臓、上腹部、鼠径リンパ節に転移したもの。まず抗がん剤を投与してから、その後の治療方針を決定する" class="sp100"></p>
</div>
<h2>治療①手術</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
子宮体がんの治療では、次のような手術が行われます。</p>
<p class="area_10">
◆単純子宮全摘出術＋両側付属器切除術……子宮に加え、卵巣と卵管を切除します。</p>
<p class="area_10">
◆準広汎子宮全摘出術＋両側付属器切除術……子宮、子宮を支える組織の一部、腟壁の一部を切除するのが準広汎子宮全摘出術で、それに卵巣と卵管の切除を加えます。</p>
<p class="area_10">
◆広汎子宮全摘出術＋両側付属器切除術……子宮、子宮を支える組織、腟壁の一部、卵巣、卵管など広い範囲を切除し、骨盤内リンパ節を郭清します。</p>
<p class="area_10">
子宮体がんの単純子宮全摘出術（あるいは準広汎子宮全摘出術）＋両側付属器切除術では、腹腔鏡下手術にも保険が適用されるようになり、徐々に普及しつつあります。腹腔鏡下手術は傷が小さいため、出血が少なく、手術後の回復が早いのが長所です。ただ、体内で切除する範囲は開腹手術の場合と同じなので、リンパ浮腫などの合併症が減るわけではありません。</p>
</div>
<h2>治療②手術以外の治療</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
手術以外の治療としては、化学療法、ホルモン療法があります。</p>
<p class="area_10">
がんが進行して手術の対象とならない場合、主に化学療法が行われます。使用されるのは、「ドセタキセル＋シスプラチン併用療法」「アドリアマイシン＋シスプラチン併用療法」「パクリタキセル＋カルボプラチン併用療法」などです。</p>
<p class="area_10">
手術が行われた場合でも、再発リスクが高い場合には、術後の補助化学療法が行われます。</p>
<p class="area_10">
子宮体がんの治療では、次のようなホルモン療法が行われることがあります。</p>
<p class="area_10">
◆子宮を残す治療……対象となるのは、ⅠＡ期の中でもがんが子宮内膜に限局する場合か、子宮内膜異形増殖症という前がん状態の場合です。患者さんが妊娠出産を強く希望する場合に、治療が検討されます。黄体ホルモン剤とバイアスピリン（血栓を防ぐのが目的）を6カ月ほど服用し、細胞診と組織診を毎月行い、3カ月ごとに子宮内膜の全面掻そ う把は を行います。これでがんが消えれば治療は終了です。消えない場合には子宮を摘出する手術が必要になります。治療中にがんが進行してしまうこともあるので、リスクをよく理解したうえで選択すべき治療法です。</p>
<p class="area_10">
◆再発した場合の治療……手術後に再発し、いろいろな抗がん剤が効きにくい場合、手術で切除したがん組織のホルモン受容体を調べます。それが陽性であれば、ホルモン療法が効く可能性があります。</p>
</div>
<div class="entry">
<h2>子宮がんの治療について</h2>
<ul class="archlist">
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/uterine-cancer/cancer_1822" class="fade">1.子宮がんとは</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/uterine-cancer/cancer_1818" class="fade">2.子宮がんの治療について</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/uterine-cancer/cancer_1808" class="fade">3.子宮がんに関する記事一覧／先進医療／医療機関情報</a></li>
</ul>
</div>
</div>
</div>
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		<title>がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第9回　膀胱がん&#062;&#062;</title>
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		<dc:creator><![CDATA[admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 07 Apr 2016 00:47:48 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[標準治療]]></category>
		<category><![CDATA[浸潤がん]]></category>
		<category><![CDATA[非浸潤がん]]></category>
		<category><![CDATA[抗がん剤]]></category>
		<category><![CDATA[副作用]]></category>
		<category><![CDATA[膀胱がん]]></category>
		<category><![CDATA[化学療法]]></category>
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					<description><![CDATA[がん治療（標準治療）の基礎知識 治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために 第９回　膀胱がん 藤井靖久　東京医科歯科大学大学院腎泌尿器外科学分野准教授 膀胱がん治療の基礎知識について東京医科歯科大学大学院腎泌尿器外 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="entry">
<div id="book_title">
<h1>がん治療（標準治療）の基礎知識<br />
治療の流れを理解し、より適切な治療を受けるために<br />
第９回　膀胱がん</h1>
</div>
<div id="author_exp">
藤井靖久　東京医科歯科大学大学院腎泌尿器外科学分野准教授</p>
<div class="author">
<img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/04/201510_19_bladdercancer_0.gif" border="0" alt="藤井靖久　東京医科歯科大学大学院腎泌尿器外科学分野准教授　１９８８年東京医科歯科大学医学部卒業。同年６月、同大学医学部附属病院診療科外科系診療部門泌尿器科研究従事。医学博士。２００４年同大学附属病院泌尿器科助教、同泌尿器科講師、２０１１年東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科医歯学系専攻器官システム制御学講座腎泌尿器外科学准教授となり、現在に至る。研究分野は泌尿器科学。日本泌尿器科学会、欧州泌尿器科学会、米国泌尿器科学会、国際泌尿器科学会、日本ミニマム創内視鏡下泌尿器手術学会所属。委員歴：腎癌研究会財務委員長、日本泌尿器科学会代議員、JapaneseJournal of Clinical Oncology 査読委員。
" class="sp100">
</div>
<div class="txt">
膀胱がん治療の基礎知識について東京医科歯科大学大学院腎泌尿器外科学分野准教授　藤井靖久先生に解説していただいた。
</div>
</div>
<div id="contents">
<h2>膀胱がんは２タイプに分けることができる</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">膀胱がんは、膀胱壁の最も内側を覆っている尿路上皮粘膜から発生するがんです。好発年齢が60～70歳代と高齢者に多く、高齢化に伴い日本でも増加しています。患者さんは男性に多い傾向があります。発がんの危険因子としては喫煙などがあげられています。</p>
<p class="area_10">膀胱がんの発見に役立つのは血尿です。膀胱がんと診断される人の85～90％ほどは、肉眼的血尿（肉眼で明らかな血尿）で受診した人たちです。一方、膀胱がんと診断された時点で、膀胱刺激症状（頻尿や排尿痛）のある人は20％ほどしかいません。これらの症状が重複して現れる人も一部いますが、多くの場合、膀胱刺激症状はないのに血尿が出るのです。頻尿や痛みなどの症状がなくても、血尿が出たら泌尿器科を受診することが大切です。</p>
<p class="area_10">膀胱がんは、深達度によって「筋層非浸潤がん」と「筋層浸潤がん」に大別されます。膀胱壁は、内側から、粘膜、粘膜下層、筋層、漿膜が重なった構造になっています。粘膜から発生したがんが、粘膜下層までにとどまるのが筋層非浸潤がん、筋層以上に浸潤するのが筋層浸潤がんです（図1）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/04/201510_19_bladdercancer_1.gif" border="0" alt="図１　膀胱がんの深達度(T分類）[第9回　がん治療（標準治療）の基礎知識　膀胱がん]" class="sp100"></p>
<p class="area_10">多いのは筋層非浸潤がんで、膀胱がんの約70％を占めています。両者は性質も進行の仕方も異なるため、治療方針も違っています。一般に、筋層非浸潤がんは予後がよく、筋層浸潤がんは予後が悪いとされています。ただし、筋層非浸潤がんの中にも、「上皮内がん」という予後の悪い種類があります。</p>
<p class="area_10">膀胱がんには多発するという特徴もあります。がんの発見時に多発しているケースが、30～40％あります。また、治療後に尿路（腎盂、尿管、膀胱、尿道）にがんが発生してくることもあります。</p>
</div>
<h2>膀胱鏡で内部を観察し画像検査で深達度診断</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
血尿などで膀胱がんが疑われる場合には、必ず「膀胱鏡検査」が行われます。膀胱鏡は膀胱内を観察するための尿道から挿入する内視鏡です。この検査を行うことで、がんの有無だけでなく、がんの形態、数、大きさ、位置がわかります。さらにがん以外の部位の粘膜の変化も調べます。</p>
<p class="area_10">がんの形によって、筋層非浸潤がんか筋層浸潤がんかの鑑別は、ある程度可能です（図2）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/04/201510_19_bladdercancer_2.gif" border="0" alt="図2　膀胱がんの膀胱鏡所見：筋層非浸潤がんは乳頭状有茎性、筋層浸潤がんは非乳頭状、広基性であることが多い。上皮内がんは、非腫瘍部の発赤、ビロード状変化から疑われる[第9回　がん治療（標準治療）の基礎知識　膀胱がん]" class="sp100"></p>
<p class="area_10">乳頭状で茎があれば筋層非浸潤がん、非乳頭状で茎がなければ筋層浸潤がんの可能性が高くなります。</p>
<p class="area_10">膀胱鏡は、ゼリー状の麻酔薬で尿道に麻酔をかけてから行われます。太さが5～6㎜と細く、尿道に沿って曲がる軟らかい内視鏡なので、痛みでつらい思いをすることはまれです。</p>
<p class="area_10">「尿細胞診検査」も行われます。尿に含まれる細胞を顕微鏡で調べる検査です。ただし、がんの種類によっては感受性が高くないため、検査の結果が陰性でも、膀胱がんがないとは判断できません。</p>
<p class="area_10">がんの存在がわかったら、次に病期の診断が必要になります。そのために行うのは画像検査で、深達度、リンパ節転移、遠隔転移について調べます。検査に使われるのはＣＴやＭＲＩです。ＣＴは、深達度、リンパ節転移、遠隔転移を調べるのに使われます。深達度については、膀胱外に進展したがんの診断には適していますが、筋層への浸潤の有無を調べるのは困難です。転移があるかどうかの診断に主に使われています。</p>
<p class="area_10">ＭＲＩは、深達度診断に関してはＣＴよりも正確で、筋層に浸潤しているかどうかも、60～90％の精度で診断可能です（図3）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/04/201510_19_bladdercancer_3.gif" border="0" alt="図3　膀胱がんのMRI 検査（T2 強調）：MRI はT1とT2 の鑑別にも有用です[第9回　がん治療（標準治療）の基礎知識　膀胱がん]" class="sp100"></p>
<p class="area_10">また、リンパ節転移の診断にも有用です。深達度の診断に関しては、画像検査はあくまでも補助的なもので、最終的にはＴＵＲＢＴ（経尿道的膀胱腫瘍切除）を行って組織を採取し、病理検査によって診断がつきます。ＴＵＲＢＴは、手術用の内視鏡を尿道から膀胱内に挿入し、がんを切除する方法です（図4）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/04/201510_19_bladdercancer_4.gif" border="0" alt="図4　経尿道的膀胱腫瘍切除術: 尿道から手術用内視鏡を膀胱内に入れて、膀胱がんを切除します[第9回　がん治療（標準治療）の基礎知識　膀胱がん]
" class="sp100"></p>
<p class="area_10">病理検査では、がんの組織型、異型度、深達度を評価します。</p>
</div>
<h2>治療は、転移の有無と、筋層への浸潤の有無で決まる</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
膀胱がんの治療方針は、図のようになります（図5）</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/04/201510_19_bladdercancer_5.gif" border="0" alt="図5　膀胱がん診療の基本手順[第9回　がん治療（標準治療）の基礎知識　膀胱がん]" class="sp100"></p>
<p class="area_10">
リンパ節転移や遠隔転移の有無によって、治療は大きく異なります。転移がある場合、標準治療としては抗がん剤による「全身化学療法」が行われます。</p>
<p class="area_10">
転移がない場合には手術が行われますが、筋層非浸潤がんか、筋層浸潤がんかによって、治療は大きく異なります。したがって、診断では筋層に浸潤しているかどうかが非常に重要です。</p>
<p class="area_10">筋層非浸潤がんならＴＵＲＢＴが標準治療なので、膀胱を温存できます。その後、必要に応じて「膀胱内注入療法」が行われます。</p>
<p class="area_10">筋層浸潤がんは、「膀胱全摘除術」（説明後述）が標準治療です。排尿するための「尿路変向」（説明後述）が必要になります。手術後に再発（転移）が起きた場合には、診断時に転移がある場合と同様に、全身化学療法の対象となります。</p>
</div>
<h2>筋層非浸潤がんの治療では膀胱を温存できる</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">筋層非浸潤がんの場合には、基本的にＴＵＲＢＴによる膀胱がんの切除と膀胱内注入療法を中心とした膀胱温存治療が行われます。</p>
<p class="area_10">■ＴＵＲＢＴ（経尿道的膀胱腫瘍切除）</p>
<p class="area_10">尿道から膀胱内に手術用内視鏡を入れ、膀胱にできた腫瘍を、内視鏡の先端から出した高周波電気メスで切除する手術です。通常、腰椎麻酔で行われます。</p>
<p class="area_10">筋層に浸潤しているかどうかを調べるのに必要な手術ですが、筋層非浸潤がんの場合、この手術が主たる治療となります。したがって、できている腫瘍を完全に切除することが原則となります。</p>
<p class="area_10">切除した腫瘍に対する病理検査が行われ、筋層非浸潤がんか筋層浸潤がんかの診断がつきます。筋層非浸潤がんと診断がつけば、すでに手術は終了していることになります。</p>
<p class="area_10">■膀胱内注入療法</p>
<p class="area_10">膀胱内に抗がん剤やＢＣＧを注入する治療です。抗がん剤はマイトマイシンやアドリアマイシン系が使われます。ＴＵＲＢＴ後の再発や進展の予防、上皮内がんに対する治療を目的として行われます。</p>
<p class="area_10">筋層非浸潤がんをＴＵＲＢＴで切除しても、膀胱内再発40～60％という高い頻度で起こります。また、中には再発したがんが筋層浸潤がんに進展することがあります。筋層非浸潤がんの治療では、再発と進展の予防が非常に重要です。</p>
<p class="area_10">再発や進展のリスクは、次のように評価します。<br />
▼低リスク群……初発、単発、3㎝未満、Ｔａ、低異型度かつ併発する上皮内がんなし。<br />
▼高リスク群……Ｔ1、高異型度あるいは上皮内がん（併発上皮内がんを含む）、多発性、再発性。<br />
▼中リスク群……低リスク群と高リスク群以外。<br />
膀胱に注入する薬剤は、このリスクに応じて決定されます（図6）</p>
<p><img decoding="async" src="https://gan-senshiniryo.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/04/201510_19_bladdercancer_6.gif" border="0" alt="図6　筋層非浸潤がんのTURBT 後の治療方針（日本の「膀胱がん診療ガイドライン」による概念図）[第9回　がん治療（標準治療）の基礎知識　膀胱がん]" class="sp100"></p>
<p class="area_10">低リスク群に対しては、抗がん剤の即時単回注入が行われます。ＴＵＲＢＴ後24時間以内に、抗がん剤を1回注入するのです。</p>
<p class="area_10">中リスク群には、即時単回注入を行った後、抗がん剤の膀胱注入療法を行うことが推奨されています。ただし、抗がん剤の注入療法は、治療後数年間の再発抑制効果はありますが、長期の抑制効果はなく、進展を防ぐ効果もありません。そこで、中リスク群でもＢＣＧが使われることがあります。</p>
<p class="area_10">高リスク群には、ＢＣＧの膀胱内注入療法が行われます。導入治療は、週に1回、6～8週投与します。その後、維持療法として、1～2年間治療を継続することがあります。</p>
</div>
<h2>筋層非浸潤がんでも、膀胱全摘を考える場合</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
筋層非浸潤がんでは、基本的には膀胱温存療法が行われます。しかし、状況によっては、膀胱を取り除く﹁膀胱全摘除術﹂が選択されることがあります。</p>
<p class="area_10">
筋層非浸潤がんで温存治療を行い、再発したがんが筋層浸潤がんに進展することがあります。進展したがんの予後は悪く、膀胱全摘除術を行っても、30～50％ががんで死亡します。</p>
<p class="area_10">
筋層非浸潤がんの段階で膀胱全摘除術を行えば、その後の生存率は良好です。そこで、高リスクで特に進展しやすいと考えられる場合は、筋層非浸潤がんでも手術が考慮されるのです。しかし、膀胱全摘除術には、ＱＯＬの低下など多くの問題があるため、簡単に結論は出せません。主治医とよく相談し、長所と短所をよく理解して決定することが大事です。</p>
</div>
<h2>筋層浸潤がんの治療は膀胱全摘除術が基本</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
筋層浸潤がんの標準治療は、「膀胱全摘除術＋尿路変向」です。男性では、膀胱、前立腺、精嚢を摘出します。尿道に再発するリスクが高い場合には、尿道も摘出します。女性では、膀胱、尿道、子宮、膣前壁を摘出します。</p>
<p class="area_10">
膀胱を摘出した場合、尿を排出するための尿路を作る必要があります。主に2つの方法があります。</p>
<p class="area_10">■回腸導管</p>
<p class="area_10">
小腸を一部切り取り、そこに尿管をつないで、尿を流す管として使います。一方を腹部の皮膚に縫い付け、尿を出すストーマ（排泄口）とします。腹部に装着した集尿袋に尿をためます。</p>
<p class="area_10">■新膀胱</p>
<p class="area_10">
小腸の一部を切り取って袋を作り、尿管と尿道につないで代用膀胱とします。腹圧を利用し、尿道から排尿できます。ただ、尿がたまっても尿意がなく、膀胱のように伸びないため、尿漏れが起きやすいという問題があります。</p>
<p class="area_10">
尿道に再発するリスクが高い場合には、この方法は適していません。また、女性の場合、新膀胱の適応はより慎重に考える必要があります。子宮を取るため圧力をかけにくく、うまく排尿できないことが多いのです。</p>
<p class="area_10">
膀胱全摘除術を行う場合には、手術前に抗がん剤治療を行う「術前補助化学療法」が推奨されています。死亡率が低下し、生存期間が延長することが臨床試験で証明されているのです。転移がある場合と同様、ＧＣ療法（説明後述）が最もよく行われています。</p>
</div>
<h2>転移を有する膀胱がんには全身化学療法</h2>
<div class="txt">
<p class="area_10">
転移のある進行膀胱がんや、膀胱全摘除術の後に再発した場合、標準治療とされているのは全身化学療法です。現在、最もよく行われているのは、ゲムシタビンとシスプラチンという抗がん剤を併用するＧＣ療法です。</p>
<p class="area_10">
かつてはＭＶＡＣ療法（メソトレキセート、ビンブラスチン、アドリアマイシン、シスプラチンの併用療法）が中心で、未治療の患者さんに対する効果は、完全寛解が25<br />
％、部分寛解も合わせると50～70％になるという高いものでした。ＧＣ療法は、ＭＶＡＣ療法と同等の効果があり、副作用が軽いことが臨床試験で証明され、第1に選択される治療となっています。</p>
<p class="area_10">しかし、転移を有する膀胱がんは、予後が悪く、全身化学療法を行っても、生存期間の中央値は1年程度です。新たな治療法の開発が待たれています。</p>
</div>
<div class="entry">
<h2>膀胱がんの治療について</h2>
<ul class="archlist">
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/bladder-cancer/cancer_398" class="fade">1.膀胱がんとは</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/bladder-cancer/cancer_402" class="fade">2.膀胱がんの治療について</a></li>
<li><a href="https://gan-senshiniryo.jp/cancer/bladder-cancer/cancer_1132" class="fade">3.膀胱がんに関する記事一覧／先進医療／医療機関情報</a></li>
</ul>
</div>
</div>
</div>
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