ライフライン21 2013年7月発売 10号
特集I 食道がんー標準治療と先進医療特集II 免疫療法と免疫抑制細胞
特集I 食道がんー標準治療と先進医療
【標準治療】
食道がんの診断と治療 ―リンパ節転移への対処が、食道がんの治療の大きなポイント
鶴丸昌彦(順天堂大学医学部附属順天堂医院がん治療センター センター長・特任教授)
【先進医療】
手術ができない食道がんに対する化学陽子線治療―X線による化学放射線治療に比べ心臓と肺の副作用が軽減
櫻井英幸(筑波大学医学医療系放射線腫瘍学教授・筑波大学陽子線医学利用研究センター長)
限局した食道がんに対する抗がん剤併用の陽子線治療―副作用などの長期のデータが求められている
秋元哲夫(独立行政法人国立がん研究センター東病院粒子線医学開発分野長放射線治療科長)
身体的負担の軽い食道がん治療―同時化学放射線療法の放射線治療の一部を陽子線に代替する新治療
中村達也(南東北がん陽子線治療センター 副センター長)
特集II 免疫療法と免疫抑制細胞
免疫療法が効く患者と効かない患者
―がん細胞の性質と体質が合った場合に免疫療法が効く可能性がある?
河上 裕(慶應義塾大学医学部 先端医科学研究所 所長・細胞情報研究部門 教授)
がん免疫を無力化する免疫抑制細胞の正体
―免疫抑制細胞対策が癌治療の成否を分ける
原田 守(島根大学医学部免疫学講座教授)
急速に進歩する「新時代のがん免疫治療」
―免疫抑制からの脱却による「がん治療の展望」
柴田昌彦(埼玉医科大学国際医療センター消化器病センター消化器腫瘍科 教授)
製薬企業が挑む「がん治療の効果を高める免疫抑制対策」
―免疫抑制を解除するシイタケ菌糸体研究
松井保公(小林製薬株式会社中央研究所主任研究員)
施設訪問
福井県立病院 陽子線がん治療センター
軟部組織の描出ができるCT撮影を利用した自動位置決めを導入
総合病院としての機能を最大限に活かし、良質で安全な医療を提供
巻頭インタビュー
陽子線治療とその他の治療を組み合わせた 総合病院ならではの集学的治療でがん医療に対応
積層原体照射システムとCT自動位置決め装置を薬事申請
山本和高(福井県立病院 陽子線がん治療センター)
連載
医療ルネッサンス⑩
医師不足は、21世紀のわが国が抱える宿痾である 上昌広(東京大学医科学研究所特任教授)
部位別に見た重粒子線による治療
第2回 骨・軟部腫瘍 体幹部にできた手術が困難な悪性腫瘍を12~16回の治療で抑え込む
今井礼子(放射線医学総合研究所重粒子医科学センター病院医長)
がん闘病に必要な食事と栄養
たんぱく質のレシピ「遺伝子」を正常に保つ
半田 えみ(医療法人社団中成会半田醫院)
がんの放射線治療の副作用とその対策⑩
~手術・化学療法にはない放射線治療のメリット~
唐澤克之(都立駒込病院放射線科部長)
シリーズ 先端医療
樹状細胞療法⑩
先端医療 難治がん・転移がんの集中治療―がん幹細胞を断つ「ペプチドの威力」~抗がん剤耐性からの脱却~
星野泰三(東京・大阪・京都統合医療ビレッジグループ理事長 プルミエールクリニック院長)
治療効果をプラスする「最新のがん治療」第8回 食道がん
~さまざまながん種に対する免疫細胞療法の効果~
加藤洋一(新横浜かとうクリニック院長)
クリニック訪問
最新の治療技術・広いネットワークで患者に希望の灯を点す
医療法人社団 神樹会 新横浜かとうクリニック 加藤洋一院長に訊く
医療者として「今」を全力で臨み、研究者として「近未来」を見据える
特報
「理不尽な医療制度」がん闘病11年の訴え
国民性から解く保険外併用療養費制度の本質 『患者本位の医療制度を求めて』の著者 清郷伸人
「忘れられたがん」と呼ばれる「肉腫(サルコーマ)」との闘い
④がんばること、がんばらないこと。 日本に「サルコーマセンターを設立する会」代表 吉野ゆりえ